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ボッシュとメルセデス・ベンツの都市部の新しい駐車プロジェクトがスタート

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ボッシュとメルセデス・ベンツの都市部の新しい駐車プロジェクトがスタート

2016年9月2日、ボッシュとダイムラー社は、シュトゥットガルト都市圏で「コミュニティ ベース パーキング」のパイロットプロジェクトを開始したと発表した。

「コミュニティ ベース パーキング」とは、都市部における道路での路上駐車場所をドライバーに伝える情報システムだ。

都市部では、路上駐車をするために駐車スペースを探して走行しているクルマが多い。ドイツの市街地では、道路を走行するクルマの約1/3は駐車スペースを探して走行しているとされる。路肩の駐車スペースを見つけることはそれほど困難なのだ。

「コミュニティ ベース パーキング」とは次のようにして駐車可能スペースの場所情報を確保する。現在、新車の約3分の1に装備されている駐車支援機能が持つ超音波センサーを活用し、空いている路肩の駐車スペースをスキャンして探すようクルマに指示し、路肩に空き駐車スペースがあればそれを検出。その位置情報はボッシュのコネクティビティ・コントロールユニット(CCU)などの通信用インターフェースを介して各自動車メーカーに送られ、その情報は匿名化された状態でボッシュIoTクラウド(BIC)に転送される。
ボッシュはすべての車両から送られてきたデータを集め、標準の道路マップをベースにしたデジタル・パーキングマップを作成し、自動車メーカーに送信。自動車メーカーは、このマップを自社のサーバーにつながっているすべての車両と共有することができ、走行中のクルマは簡単に駐車できるスペースを見つけることができるというものだ。

ボッシュは、欧州や北米などの市場で2020年までに新規登録されるすべての車両がこのようにしてネットワーク化されると予想している。

コミュニティ ベース パーキングの秘密は、データの処理方法にある。走行中の車両から路肩に空きスペースがあるという報告が入ったとしても、それを無条件に駐車スペースとして利用できるという確証はない。それが私道の入口やバス停である可能性もあり、当該ゾーンが駐車禁止区域の場合もある。

そこでボッシュは、見つかった路肩のスペースが間違いなく駐車スペースであることを確認するために、データマイニングの手法を採用している。「データマイニング」とは、たとえば複数の車両が繰り返し同じ場所を空きスペースとして報告してきた場合、そのスペースは駐車スペースとしては利用できない可能性が高いと判断する。そのため、そうした空きスペースはデジタル・パーキングマップに空き駐車スペースとして登録されないのだ。

ボッシュのコミュニティ ベース パーキングは、サービスを利用する車両の数が多くなれば多くなるほど、サービスの精度が向上し、より広い範囲をカバーできるようになる。

そして、この取り組みを最初に始めたのはメルセデス・ベンツとボッシュだ。駐車スペースをより速く簡単に探す新しいスマートなサービス、「コミュニティ ベース パーキング」のテストを両社が協力して進め、シュトゥットガルト都市圏でメルセデス・ベンツのテスト車両を使ったパイロットプロジェクトをスタートさせた。これらの車両に搭載されたセンサーは、路肩の空き駐車スペースに関するデータを生成。もちろんテスト車両には、こうしたデータの送受信に必要な通信用インターフェースも装備されている。

「メルセデス・ベンツのほぼすべての車両がスマートネットワークによってつながっています。これらの車両に適切なセンサーを搭載すると、ただ道路を通りすぎただけでデータを生成できるようになります。私たちは、空き駐車スペースを素早く見極めるために、このデータを利用することが次のステップだと考えています」と、メルセデス・ベンツのデジタルビークル&モビリティの責任者を務めるSサジャッド・カーン氏は述べている。

すでに車両に組み込まれている超音波センサーは、55km/hで走行していても路肩を継続的にスキャンすることができ、センサーが空いている駐車スペースを検知すると、収集されたデータはダイムラー ビークル バックエンド(Daimler Vehicle Backend)から安全なデータリンクを経由してBosch IoT Cloudに送信され、そこで分析されマップ化され、それがクルマに配信されるのだ。

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