カルソニック IMPUL GT-Rが3位表彰台、GT-R全車がポイント獲得
SUPER GT 2018第6戦レースレポート
9月16日 スポーツランドSUGO
これぞ元F1チャンピオンの適応力。穏やかな前半から一転した後半の波乱を乗り越え山本&バトンがスーパーGT初優勝
スーパーGT第6戦『SUGO GT 300KM RACE』は、予選2位からスタートした#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー)が激しいバトルの末3位表彰台を獲得。4台すべてのGT-Rが入賞を果たしました。
雨まじりの予選日から一転、決勝日のスポーツランドSUGOは汗ばむほどの陽気に。決勝前に行われる20分間のウォームアップ走行では、#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠)が2番手タイム、#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(本山哲/千代勝正)が4番手タイムと好調さを見せ、午後2時5分に81周の決勝レースがスタートしました。
マーデンボローがスタートドライバーを務めた#12 GT-Rはトップとの差を保って周回を重ね、いったんは予選3位スタートの#8 NSX-GTにかわされ3位に後退したものの、18周目のレインボーコーナーで#8 NSX-GTをとらえて2番手に復帰。さらに22周目の1コーナーで#100 NSX-GTをオーバーテイクし、トップに躍り出ました。
1~2秒背後につけていた#100 NSX-GTが先にピットインし、#12 GT-Rはその4周後、38周を終えたところでピットに向かい、佐々木に交代して後半スティントに入りました。#100 NSX-GTよりも前でコース復帰しましたが、すでにタイヤが温まりきっていたライバルの先行を許してしまいます。
なんとかもう一度トップを奪いたい佐々木は懸命にプッシュしていきましたが、45周目の最終コーナーでオーバーラン。コース復帰はできたものの、ペースが鈍り#8 NSX-GTに迫られてしまいました。
57周目の1コーナーで#8 NSX-GTにかわされ3位に。その後#38 LC500も近づき、レース終盤の約20周はテール・トゥ・ノーズの戦いが続きましたが、佐々木はなんとか猛攻をしのぎ切ってゴール。3位で今季初表彰台を獲得しました。
予選8位からスタートした#24 GT-Rは、オリベイラが前半スティントで6番手まで順位を上げ、後半スティントを担当した高星が同じヨコハマタイヤを履く#16 NSX-GTと激しいバトルを展開。69周目にセーフティカーが入り、76周目のリスタートで逆転はかなわなかったものの6位でゴールし、2戦連続の入賞となりました。
#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)と#3 GT-Rは後方からの追い上げとなりましたが、松田と本山が担当した前半スティントでは5~6台の混戦のなかでじわじわとポジションを上げ、28周目にはそれぞれ9位と10位を走行。
#23 GT-Rは36周目にピット作業を行いクインタレッリにドライバー交代を行い9番手のままコース復帰。ピット作業でロスをした#36 LC500をかわして8位に上がり、さらに前を走る#19 LC500を42周目の最終コーナーでとらえて7位浮上。
終盤、76周目のリスタートでは#24 GT-Rに迫る勢いを見せましたが、残り4周のところでコースのあちこちでコースアウトする車両が出たため、追い抜き禁止の黄旗区間が続き、逆転はかなわず。しかし、予選順位から12位から5つ順位を上げた7位フィニッシュでポイントを獲得しました。
#3 GT-Rも34周を終えて千代にドライバー交代。コース復帰時は順位を下げましたが、粘りの走りでポジションを上げていき、#23 GT-Rに続く8位でチェッカーを受けました。GT500クラスのGT-Rは全車がポイント獲得を果たしました。
ヤン・マーデンボロー(#12 カルソニック IMPUL GT-R /決勝3位)
「GT300クラスをオーバーテイクしていくのが本当に大変でした。これまでも同じような場面はいくつもありましたが、上位で戦っているとさらに難しかったです。GT500クラスで初めて表彰台に上がれて嬉しいです。次はさらに上、優勝を目指して頑張ります」
佐々木大樹(#12 カルソニック IMPUL GT-R /決勝3位)
「なんとか100号車に追いつきたくて、全力でプッシュしました。タイヤかすを拾って最終コーナーでコースオフしてしまい、そこからペースを上げづらくなってしまいました。それでもなんとか粘り強く走って38号車は抑えきりましたし、速さも見せられたと思います。この勢いで、次のオートポリス戦は必ず勝ちたいと思います」
GAINER TANAX triple a GT-Rが2位表彰台
GT300クラスでは、#10 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹/吉田広樹)が2位表彰台を獲得しました。
5番グリッドからスタートの#10 GT-Rは吉田が好スタートを切り、オープニングラップで2台を抜いて3位に上がると、4周目には先行するGT3マシンを捉えて2位のポジションを手に入れました。
その後も後続に脅かされることなく、36周目にピットインし、星野に交代。星野も力強い走りで、2位のポジションを固めました。終盤に起きたクラッシュでセーフティカー(SC)が入ると、首位を走る#61 BRZとのギャップが一気に縮まることに。72周目にレースが再開されましたが、今度はGT500マシンが2箇所でクラッシュして黄旗が掲出されます。
そのためトップをかわすチャンスは訪れず、2位でレースをフィニッシュしました。2018年型NISSAN GT-R NISMO GT3としては、6レース中3回目の表彰台(1勝を含む)となりました。
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