ときと場所を選ばず、様々な用途で使える“SUV”の機動性をそのままにコンパクトにまとめたクルマ。『ニッサン・キックス』というクルマは、autosport web編集部員にそんな印象を抱かせた。
日本でも人気の高いSUVセグメントにニッサンが投入したのがキックスだ。重心が高く、SUVらしい外観を持ちつつも全長4290mm、全幅1760mm、全高1610mmと、SUVとしてはコンパクトなスタイリングだ。しかし、室内に狭さを感じることはなく、視点の高さも合間ってドライビングシートからの眺めは抜群だった。ステアリングを握りながらも、前方が広く見えるようフロントウインドウの見開き角に工夫がされていると感じとることができた。
編集部試乗記:モータースポーツ由来のポテンシャル。DTMマシンの息吹を感じる『アウディRS5 Sportback』
このキックスの特徴の一つはニッサン独自のハイブリッドテクノロジーである『e-POWER』を搭載していることだ。フロントに搭載された1.2リッター直列3気筒ガソリンエンジンはあくまで発電用途であり、エンジンで生み出された電力をもと100%モーターで駆動する。
autosport web編集部では4月3~4日に開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権の取材も兼ねて、東京都新宿区にある編集部から、静岡県小山町にある富士スピードウェイまでキックスで往復することで、そのポテンシャルを体験することにした。
まず、東名高速道路を『通常モード』で走り始めたのだが、車体剛性を高めた上級小型車向けプラットフォームが採用されたことで、安定した乗り心地を実現しており、ストレスを感じることはなかった。
そして、走りの軽さに驚かされた。1350kgという車重の軽さに加え、キックスのe-POWERの加速レスポンスは爽快感を覚えるほど良かったのだ。
キックスの『e-POWER』には先述の通常モードに加えて、加速性能と燃費効率を両立させた『S(スマート)モード』と、燃費重視の『エコモード』の3種類のドライブモードが選択できる。
ドライビング中でもセンターコンソールの『EVスイッチ』で切り替えが可能で、通常モードからエコモードに切り替えた瞬間、加速は緩やかとなり、発電用1.2リッター直列3気筒ガソリンエンジンの稼働率も少なくなる。そして、アクセルオフの際にはハイブリッドカー独特の回生ブレーキが強めにかかり、エネルギー回収を行う。
通常モードとエコモードの中間に位置するSモードは、アクセルオフ時の回生ブレーキはエコモード同様強めだ。しかし、アクセルオンの際のレスポンスはエコモードよりも良くなる。この3つのドライビングモードはそれぞれ、好みのタイミングで切り替えができるため、ドライバーの求める燃費や走行コンディションに応じて使い分けができる。
街乗りではエコモードでも十分に快適な走行を楽しめるが、選択の幅が3つもあることはドライバーにとって嬉しいポイントだ。なお、燃料消費率はWLTCモード測定で21.6km/h、JC80モード測定で30.0km/hを誇る。
Sモードとエコモードの際には回生ブレーキによって減速度合いが強まるため、ブレーキを踏まずにアクセルオフだけで停車ギリギリまで減速できるが、その際も減速度合いに応じて自動で制動灯が点灯してくれるので、後続からの追突などの心配は不要だ。
5日間ほど、ステアリングを握って気づいたことが。キックスはボディサイズと比較して、小回り性能が優れていることだ。最小回転半径は5.1mを誇り、かなり狭い十字路や奥まった駐車場へも、タイヤの切れ角の大きさを活かしコンパクトカーと変わらない感覚で入ることができた。
もちろん、インテリジェントアラウンドビュー・モニターやプロパイロットなどの最新のテクノロジーがドライビングをサポートしてくれることは心強い。しかし、購入してからの“普段使い”を考えた際に重要となる小回りの良さが秀でている点に、筆者はかなり好印象を抱いた。
しかし、小回りが良く、コンパクトなボディだからといって、室内が狭いということもない。リヤシートはニールームが600mm、ヘッドルームが85mmとゆったりめで、ラゲッジルームの荷室容量はMサイズのスーツケースであれば4個積載できる423リッターを誇る。
『SUVとして求められることに応えつつ、コンパクトに』という難解な課題に対して、ニッサンが技術と工夫で持って答えとしたのがこのキックスなのではないだろうか。
今回試乗したX ツートーンインテリアエディションはメーカー希望小売価格は2,869,900円(消費税込)となる。また、キックスにはオーテックの手によるカスタムグレードモデルも設定されている。プレミアムスポーティを掲げるオーテックブランドの専用エクステリアに専用アルミホイールを履かせた存在感の増したモデルとなり、こちらは3,114,100円(消費税込)だ。
願わくばSUVが本領を発揮する雪道などの滑りやすい路面でも試してみたい、キックスはそう感じさせる一台であった。「小回りが効くクルマがいい」という理由からSUVは購入検討の対象に入れたことすらなかった編集部員が、キックスという存在を体験したことで、コンパクトSUVというクラスに強い関心を抱くきっかけとなった。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
F1関係者への入国拒否が続くラスベガス。角田裕毅も足止め「危うく帰国させられるところだった。来られてラッキー」
岩佐歩夢の気になる去就。「F1に向いているハイブリッド思考」担当の小池エンジニアが話すローソンとの比較
ラスベガス予選で50G超大クラッシュのコラピント、決勝前に再度メディカルチェックへ。「彼の体調が何より重要」とウイリアムズ
「いきなりステージから現れたんだ」エバンス、WRCラリージャパン“一般車両乱入事件”を語る。当該SSは安全確保のため中止に
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
ついにその瞬間がやってきた!!!!! シビックベースの70年代風GTカー[ミツオカM55]が限定100台800万円で販売!!!!! 即売必至か?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
?