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【試乗】東京-北海道を2000km走破! 三菱デリカD:5は唯一無二の最強マルチカーだった

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【試乗】東京-北海道を2000km走破! 三菱デリカD:5は唯一無二の最強マルチカーだった

 ディーゼルの大トルクは街中から高速まで走りにゆとりを生む

 クルマというのは不思議なものだ。ヒットするモデルが出ればほかの他メーカーも追随し、数車種が同じ土俵で争うことになる。一方で、唯一無二の存在として確固としたブランドを築くクルマも存在。誰もキャッチアップできず、独自の世界感で君臨するモデルだ。今回試乗した三菱デリカD:5がまさにそれだ。

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 デリカD:5は果たしてどのカテゴリーに入れればいいのかですら迷う。乗車定員で考えればミニバン、走りでいえばSUV、それもオフロード四駆といっていいもの。そう考えるとデリカD:5は一挙両得のお買い得なクルマに思える。果たしてそれは正しいのか? 東京ー北海道の自走往復ツーリングにて検証してみた。

 今回、スタッフの同行を含めて、デリカは基本4人乗車。北海道の往復ということで、車中泊を含めて4泊ほどの結構な荷物を積載したが、とくに3列目シートを畳まずとも積むことができた。これなら車内の居住スペースを有効に使用できる。

 いざ出発。いきなり出足の鋭さに驚かされる。そう、デリカD:5は2.2リッターのディーゼルエンジンを積む。ミニバンとしてみれば、ディーゼルモデルはデリカD:5しか存在しない。今回は基本4人乗車+荷物であり、フル乗車とはいかなかったが、最大トルク380N・mは、そんなものものともしないであろうことは想像に難くない。続いて首都高を抜けて高速へとクルマを進めるが、追い越し加速や、合流時の「今欲しい」という瞬間的なアクセル操作にシッカリとクルマは反応し、グイッと前に出てくれる。こうした特性は運転していて非常にストレスがない。これにはビッグマイナーチェンジで6速から8速へとATが多段化したことも寄与している。

 そんなディーゼルといえばガソリンエンジンに比べて、低中回転域のトルクが大きい反面、高速域での伸びがネックと言われる。実際クローズドコースなどで何台ものディーゼル車に試乗した経験では、その特性に間違いはない。だが今回、埼玉県の浦和から青森まで、東北道を完全走破したため120km/h区間も走行したが、少なくともその速度域までで不満を感じることはなかった。つまり日本の公道ではどこを走ってもパワートレインの面で不足はないということだ。

 もうひとつ、高速走行を通して特筆すべき項目がクルーズコントロールだ。設定速度は135km/hであり、120km/h区間でもメーター読みでなく「実測」120km/h走行が可能。前述のとおりゆとりのあるパワーユニットにより、混雑のあとの再加速も鋭いために後続車にストレスを感じさせることもなければ、微妙なタイミングと間隔で割り込まれることも少なく、実用性の高い装備であると実感できた。

 流石は4WDの三菱! 雪道などものともしない発進&加速

 いよいよフェリーに乗り、北海道に上陸。待望の雪道走行だ。駆動を切り替えるダイヤルを2WDから4WDへと回し、圧雪路へと入る。今どきのスタッドレスの実力もあり、当たり前のように普通に走行可能だ。発進加速であえてアクセルをガバッと踏み込んでも、さすがは三菱の4WD! ディーゼルの大トルクを4つのタイヤに存分に伝えてグイグイと加速していく。

 ほどなく走ると、ほぼ轍のないフカフカの新雪が積もったワインディングのような細い道に踏み込んだ。しかも結構な上り勾配だ。そこでダイヤルをLOCKにし、あえて停車状態からスタートを試みる。経験上、各輪の接地状態、雪の状態が大きく異なるようなこうした道の場合、発進時にタイヤの結構な空転を伴いながら登っていくだろう、と予想していた。だがLOCKにしたデリカD:5は、シッカリと前へとトラクションがかかり、路面の状態によって左右にステアリングがとられながら力強く進んでいく。このあたりの走破性はミニバンという感覚ではなくクロカン四駆のそれだ。

 しかも走行した道は、雪も含めて相当なギャップやアンジュレーションがあり、走行性能云々以前に、たとえば普通のミニバンであったなら、フロントバンパー下やボディ下部を擦る可能性が高い道。当然大切にしている愛車であれば、走行を断念するだろう。だがデリカD:5はそんなことを気にする必要もない、最低地上高、アプローチアングル、デパーチャーアングルによって、軽々と走ることができた。

 総走行距離2000kmにも及ぶロングランであったので、後席での移動もじっくり試してみた。ほどにソフトなシートの感触は長距離走行で過不足なく、移動中にノートPCで仕事をすることも十分に可能。荷物の量を別にすれば、大人6人乗車で東京-北海道の往復をしても不満がないであろうことが確認できた。つまり多人数乗車ミニバンとしての機能は必要十分だということだ。

 さて、今回のデリカD:5によるロングツーリングでは、前述のとおり相当な距離を走行した。そのなかで特筆すべきは燃料代だ。やはり日本における、ガソリンに比べた軽油価格の安さは素直に嬉しい。基本的に日本の公道のほとんどを躊躇せずに走行できるデリカD:5の走行性能と合わせ、燃料代の安さは、気軽にクルマで出かけようという気持ちにさせてくれる。この唯一無二の性能こそがデリカD:5の魅力だ。

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みんなのコメント

3件
  • ボンネットの位置がかなり高くなり、
    腰高感がアップしてデリカらしさを高めた。
    誰が見ても特殊なミニバンに見えることは
    良いことだ
  • オラオラ顔とか言われているけど、真正面から見ると意外に可愛いんだよね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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