7月31日、大分県日田市のオートポリスでスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第4戦『TKU スーパー耐久レース in オートポリス』の公式予選が行われ、AドライバーとBドライバーの予選タイムの合算で、ST-Xクラスの16号車PC Okazaki 911 GT3R(永井宏明/上村優太/中山雄一)が第1戦もてぎ以来となる今季2回目のポールポジションを獲得した。
5月21~23日に開催された第3戦富士SUPER TEC 24時間レース以来、スーパー耐久としては2カ月ぶりの開催となる第4戦の舞台は、シリーズ唯一の九州ラウンドとなるオートポリス。前戦で高い注目を集めたST-Qクラスの水素エンジン搭載車両、ORC ROOKIE Corolla H2 conceptも九州初上陸を果たした。8月1日に行われる5時間の決勝レースのスターティンググリッドを決する公式予選は気温25度というコンディションのなか、Aドライバー予選が13時35分から、Bドライバー予選が14時40分からそれぞれ行われた。
6台がエントリーしたST-Xクラスは、Aドライバー予選で16号車PC Okazaki 911 GT3Rの永井宏明が1分51秒807のトップタイムを記録、続くBドライバー予選でも上村優太が1分49秒843を記録し、合算で浜野彰彦、澤圭太がアタッカーを務めた290号車Floral UEMATSU FG 720S GT3を0.622秒上回り、第1戦もてぎ以来となる今季2度目のポールポジションを獲得した。
3番手にはaprの31号車LEXUS RCF GT3が、4番手にはポイントランキングトップの777号車D'station Vantage GT3が続いた。5番手はBドライバー予選でトップタイムを記録した9号車MP Racing GT-R、6番手は前戦富士SUPER TEC 24時間レースのウイナー、81号車DAISHIN GT3 GT-Rという予選結果となった。
■激戦のST-ZはGRスープラGT4がトップ3を占める
10台が参戦する激戦区のST-Zクラスは、311号車FABULOUS GRMI GR SUPRA GT4の鈴木宏和が1分59秒120でAドライバー予選のトップタイムをマークする。Bドライバー予選では2戦ぶりの参戦となった111号車Access HIROSHIMA+ GR SUPRA GT4の古谷悠河が1分57秒106でトップタイムを記録するも、合算タイムで311号車が今季2度目のポールポジションを獲得した。
2番手に111号車が、3番手に885号車林テレンプ SHADERACING GR SUPRA GT4が続き、トヨタGRスープラGT4が予選トップ3を占める結果となった。まだスーパー耐久で未勝利のGRスープラGT4の初勝利なるかが注目ポイントだろう。ST-Zは4番手に500号車5ZIGEN AMG GT4が、5番手に20号車SS/YZ Studie BMWが続き、ポイントランキングトップのENDLESS AMG GT4は6番手からスタートを迎える。
ST-TCRクラスは、地元戦を迎えた75号車おとぎの国 CIVIC TCRと、前戦から参戦する97号車Racer Honda カーズ桶川 CIVICの一騎討ちとなったが、遠藤光博、中野信治の好走で97号車Racer Honda カーズ桶川 CIVICがポールポジションを獲得した。
バラエティに富んだ3車種3台がエントリーするST-1クラスは、前戦の覇者である2号車シンティアム アップル KTMが今季2回目のポールポジションを獲得。2番手には阪口良平、阪口晴南の2名体制で挑む38号車muta Racing GR SUPRAが、3番手にはBドライバー予選でトップタイムをマークした71号車CSダイワN通商アキランドポルシェが続いた。
今大会も5台がエントリーするST-2クラスは、6号車新菱オート☆NEOGLOBE☆DXL☆EVO10の冨桝朋広、菊地靖がA、Bの両セッションでトップタイムをマークして今季初ポールポジションを獲得。2番手には前戦の火災から復活を果たした225号車KTMS GR YARISが、3番手には6号車と同じシンリョウレーシングチームの7号車新菱オート☆VARIS☆DXL☆EVO10が続いている。
6台が参戦するST-3クラスは、ディフェンディングチャンピオンの39号車エアバスター Winmax RC350 TWSの冨林勇佑が、2分2秒684のAドライバー予選トップタイムを記録する。Bドライバー予選では52号車埼玉トヨペット GB クラウンRSの吉田広樹が2分2秒339を記録してセッション最速となるも、39号車のBドライバー大島和也が終盤に2分2秒431を記録して2番手につけ、合算で52号車クラウンを0.369秒上回った39号車RC350が今季2度目のポールポジションを獲得した。2番手は52号車埼玉トヨペット GB クラウンRS、3番手にはオートポリス初レースとなる62号車HELM MOTORSPORTS RC350が続いた。
■改良版ORC ROOKIE Racing GR SUPRAはST-Zを上回るタイムをマーク
3台のトヨタ86がしのぎを削るST-4クラスの予選は、今回も僅差の戦いとなった。310号車GRGarage水戸インター GR86の坪井翔が2分6秒574を記録し、Aドライバー予選トップタイムをマークする。Bドライバー予選では884号車林テレンプ SHADERACING 86の石川京侍が2分6秒602を記録しトップとなるも、310号車が合算で0.052秒上回り、今季3度目のポールポジションを獲得した。2番手は884号車、3番手に前戦の覇者である18号車Weds Sport 86が続いている。
今大会も12台と最も多いエントリーを集めるST-5クラスは、ランキングトップの456号車odula Star5 Roadsterの橋本陸、貫戸幸星がそれぞれセッショントップタイムをマークし、今季2度目のポールポジションを獲得している。2番手に72号車TiRacing☆NATS☆ロードスター、3番手に66号車odula TONE MOTULロードスター、4番手に50号車LOVEDRIVE ロードスターと続き、マツダ・ロードスターが予選トップ4を占めた。
ST-Qクラスでは、開発車両として今回フロントに新たな空力パーツを持ち込んだ28号車ORC ROOKIE Racing GR SUPRAは、Aドライバー予選を担当した蒲生尚弥がST-Zクラスのタイムを上回る1分57秒233を記録、続くBドライバー予選の豊田大輔も1分59秒055を記録し、ST-Zクラスのポールシッターを退け総合で8番グリッドを獲得した。
水素エンジン搭載の32号車ORC ROOKIE Corolla H2 conceptは、前戦富士SUPER TEC 24時間レースの公式予選が悪天候によりキャンセルされたため今回が初の予選セッションとなった。Aドライバー予選で井口卓人が2分10秒637を記録すると、Bドライバー予選も佐々木雅弘が2分9秒992というタイムを記録し、前戦からのパフォーマンス向上をみせた。決勝では総合37番手からスタートする。
スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookの第4戦『TKU スーパー耐久レース in オートポリス』の5時間の決勝レースは8月1日11時から開催される。各クラスで激戦が繰り広げられる2021年シーズンも後半戦を迎えている。富士SUPER TEC 24時間に次ぐ、5時間という長丁場を制するのは一体どのマシンとなるのだろうか。今大会も9クラスそれぞれで目が離せない戦いが繰り広げられそうだ。
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