「ホットV」構造の3L V型6気筒ターボエンジン
3月24日、アストンマーティンは2022年よりカスタマーへのデリバリーがはじまる世界500台限定の新世代スーパースポーツ、「ヴァルハラ」に搭載する新しいV型6気筒ターボエンジンを公開した。
ヴァルハラは、2017年に発表された「ヴァルキリー」に続く同社のミッドシップスーパースポーツモデルで、2019年3月のジュネーブ・モーターショーで初公開された。発表時はコードネーム「AM-RB 003」のまま披露されたが、のちに正式名称が「ヴァルハラ」に決定したことが発表されている。ちなみにヴァルハラとは、北欧神話における「戦士の楽園」を意味する。
このモデルは、同社がパートナーシップを結んでいるレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズや、レーシングカーデザイナーであるエイドリアン・ニューウェイ氏の協力を得て開発が進められている。このたびは、搭載される新しい3L V型6気筒ターボエンジンが公開された。
コードネーム「TM01」と名付けられたV6ユニットは、Vバンクの内側にターボチャージャーをレイアウトする「ホットV」構造を採用することでコンパクト化を実現。エンジンの重量は200kg未満にとどめられている。さらに電子制御と排出ガスのクリーン化を促進させ、将来定められる欧州排出ガス基準「ユーロ7」の要件を満たすよう設計が進められている。
エンジンは運転席の直後に搭載され、可能な限り低い重心を実現すべくドライサンプ潤滑方式を採用。最高出力および最大トルクの値は、車両の発売時に明かされるとのことだ。
ヴァルハラに搭載されるパワートレインは、このV6ターボエンジンにモーターを組み合わせるハイブリッドシステムで、車両発表時はシステム総合で1000bhp(1014ps)を標榜していることが主張されている。トランスミッションはF1マシンのノウハウが注がれた8速DCTになる予定だ。
現在同社では、このV6ターボに組み合わせるハイブリッドシステムの開発が進められている。果たしてヴァルハラに搭載されるパワートレインは、どんなスペックが与えられるのだろうか。期待は高まる。
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