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メルセデス・ベンツ EQSは「エレクトリックSクラス」か。初のBEV専用プラットフォームを採用

掲載 更新 2
メルセデス・ベンツ EQSは「エレクトリックSクラス」か。初のBEV専用プラットフォームを採用

EQSはエレクトリックSクラスか?メルセデスEQシリーズのフラグシップとなるEQSが発表された。異次元のハイテックを採用した新世代高級車の詳細を、ひと足早く現地からお届けする。(Motor Magazine2021年6月号より)

ボンネット内に超高性能なエアフィルターを装備
自らハンドルを握ることは許されなかったが、メルセデスEQシリーズの最新にしてハイエンドなEQSに、いち早く同乗試乗する機会に恵まれた。

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EQSは全長5216mm、全幅1926mm、全高は1512mm、ホイルベースが3210mmで、ルーフとトランクへのノッチを持たないワンモーションデザイン、すなわち大きなハッチバックゲートを持つドアセダンだ。トランク容量は通常で610L、リアシートのバックレストを倒すと最大で1770Lとなる。

プログレッシブラグジュアリーと呼ばれるデザインテーマに基づいて、一筋のエッジもない全体に滑らかなサーフェスで包まれたボディの空力特性は、Cd値0.20と量産モデルとしては世界初のレベルに達している。ここまで空力にこだわった未来的デザインを持っているにもかかわらずEQSにはリアビューカメラは採用されていない。その理由は、顧客がまだキャビン内のモニターを見ることに慣れていないこと、さらにドアミラーの空気抵抗低減よりもリアビューカメラに使用する電力消費量の方が大きいからと説明された。

EVA(エレクトリックビークルアーキテクチャー)と名付けられたプラットフォームで構築されたEQSの特徴は、通常のクルマと違って普通には開けることができないボンネットである。その下には従来のBEVにある充電ケーブルを収めるような小さなトランクも、さらに補器類も見当たらないので開ける必要がないのだ。

実は、そのスペースには596mm×412mm×40mmサイズのHEPA(High Efficiency Particular Air)フィルターが搭載されており、合計600gの活性炭とキャビン内の補助フィルターも使って車外から入り込む匂い、PM2.5の粉塵やNOxとSO2を除去する。EQSは先に発表されたSクラスを超える快適な移動空間なのだ。

Sクラス同様、タッチするとせりだしてくるリトラクタブルなドアハンドルを引いてキャビンに入ると、「ハンソロ」の仕事場を彷彿とさせるホンモノの未来がそこにあった。とくにダッシュボードいっぱいに広がる1.4mのハイパースクリーンは、丸いステアリングホイールが古臭く感じるほどの先進性で迫ってくる。もちろん採用されているマテリアルや仕上げは、Sクラスに勝るとも劣らない高級感を醸し出している。

ハイテク制御を駆使して航続距離は770kmを達成
EQSはワンモーター後輪駆動のEQS450+、そしてモーター4WDのEQS580の機種が用意されており、400Vのエレクトリックアーキテクチャーを持つ電池容量は107.8kWhだが、システム出力は前者が245kW、今回同乗試乗した後者は385kW、最大トルクはそれぞれ568Nmと855Nmを発生する。またダイナミック性能は0→100km/hは6.2秒と4.3秒、最高速度はともに210km/hに制限される。

注目の航続距離は後輪駆動バージョンが最大で770km(WLTP)に達する。これにはブレーキだけに頼らない、ナビやクルーズコントロールでの車間維持におけるインテリジェント回生システムが貢献している。シャシはエアサスペンションが標準で後輪ステアも採用されており、アウトバーンでの高速安定性向上から街中での取り回しに役立つ。

未来的な技術として興味深かったのはAIによるシャシセッティング学習機能で、住宅地にあるスピードバンパーを一度通過するとその場所がGPSデータに記憶され、次に通過するときにはエアサスペンションがソフトなセッティングに自動的に切り替わる。

EQSは5ドアハッチバックセダンというカジュアルな出で立ちが示すように、独立したトランクを持った3ボックスのSクラスとは性格が異なる。つまり、ショーファードリブンではなく、あくまでプライベートユースを前提とした新世代の高級車なのだ。日本での発売は2022年1月を予定しているようだ。(文:木村好宏/写真:ダイムラーAG)

メルセデス・ベンツ EQS450+ 主要諸元
●全長×全幅×全高:5216×1926×1512mm
●ホイールベース:3210mm
●車両重量:2480kg
●モーター:永久磁石同期モーター
●最高出力:245kW(333ps)
●最大トルク:568Nm
●バッテリー総電力量:107.8kWh
●駆動方式:RWD

メルセデス・ベンツ EQS580 4マティック 主要諸元
●全長×全幅×全高:5216×1926×1512mm
●ホイールベース:3210mm
●車両重量:2585kg
●モーター:永久磁石同期モーター
●最高出力:385kW(523ps)
●最大トルク:855Nm
●バッテリー総電力量:107.8kWh
●駆動方式:4WD

[ アルバム : メルセデス・ベンツEQS はオリジナルサイトでご覧ください ]

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VAGUE

みんなのコメント

2件
  • 電動コケおどし
  • クロスガーデンの駐車場で見たな
    自動駐車システムのテストなのか何なのか
    ずっと駐車動作繰り返してたよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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