現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > フォルクスワーゲン ゴルフRヴァリアント試乗レポート 日常使いできるスポーツマシン

ここから本文です

フォルクスワーゲン ゴルフRヴァリアント試乗レポート 日常使いできるスポーツマシン

掲載 更新
フォルクスワーゲン ゴルフRヴァリアント試乗レポート 日常使いできるスポーツマシン

フォルクスワーゲン・ゴルフの最強モデル「ゴルフR」のヴァリアントに試乗してきた。ゴルフRはゴルフの中でも特別な存在で、もっとハイパフォーマンスなパワーユニットを搭載しているモデルだ。ステーションワゴンタイプでありながら、ハイパワーのエンジンを搭載しユーティリティとスポーツフィールの両立はどの程度なのか探ってみた。<レポート:高橋 明/Akira Takahashi>

ゴルフRヴァリアントはVolkswagen R GmbH」が開発した、史上最強のゴルフとして発表されたのは2015年5月。全方位にバランスの取れたモデルとして非日常の卓越した走行性能と日常での使いやすさを謳ったモデルで、ハッチバックはこれに先立ち2015年2月に国内発表されている。

最強のパワーは280ps/380Nmを発揮。2.0Lターボに6速DSGを搭載している。さらに4Motion(4WD)はフルタイムの四輪駆動になっている。「R」専用のチューニングについてはこちらで試乗レポートしているので、見てほしい。

さて、今回の試乗は箱根のワインディングで、最も得意とする分野のフィールドだ。ゴルフRの4Motionは第5世代のボルグワーナー製ハルデックス・カップリングでアクセルワーク、ステアリングアングルなどのパラメータから瞬時にトルク配分を変化させる4WDで、オンデマンド式というよりも必要トルクの予測をし積極的にトルクを後輪へと伝えているタイプだ。駆動配分は0:100から100:0まで駆動配分をする。また電子制御ディファレンシャルロック「XDS」は高速コーナリング時のグリップ不足を瞬時に検知し、ブレーキをかけて内輪の空転を防ぎ、すぐさまグリップを回復。アンダーステアを感じさせない制御が行われる。

そしてRに専用設定されたDCCのレースモード。アダプティブシャシーコントロール(DCC)は第2世代に進化し、エコ、ノーマル、コンフォート、カスタム、そしてR専用のレースの各モードがある。レースを選択するとダンパーの減衰力をあげエンジンレスポンス、シフトポイントえお変化させ、スポーツドライブが楽しめる。さらにサウンドも変化し、突然レーシーな音をさせながら疾走する。

サスペンションは通常モデルのゴルフより20mmダウンし、フロントには新開発のA型ロワアームの採用やジオメトリの見直しなど細部にわたりチューンされている。そしてプログレッシブステアリングはギヤ比可変システムで、低速や駐車場での切り返しや高速コーナリングといった場面では切れ角が可変するシステムも搭載している。

◆インプレッション

これらの操安デバイスで武装したゴルフRヴァリアントは、ノーマルやエコ、コンフォートモードでは全く普通のゴルフとしか感じないおとなしさで、クルマに興味のない人であれば、スポーツカーであることは想像できないほど、普通な使い勝手になっている。ステアリングも特に重いわけでもなく、DSGが扱いにくこともなく、また乗り心地も特に硬いとは感じない。硬いというより引き締まったフィールだから、敏感な人であればただものではないことがこのあたりで感じるかもしれない。

R専用のレースモードにすると一変する。その変貌ぶりは凄まじく、サウンドも含め急にスポーツカーへと変身するのだ。スロットルレスポンスも敏感になり、トルクバンドを維持するようなセッティングにもなる。スロットルを開けるとバイクの加速感を思い出すほどの瞬間的な加速があり、興奮する。スロットルオフしたときもバイクのまさにそれで、エンジンの反応はバイク・エンジンといったフィーリングだ。

ワインディングではサウンドも含め、リズミカルにエンジンがレスポンスし、4WDのヴァリアントは限りなくニュートラルなハンドリングでコーナリングし、そしてバイクのような加速、リズミカルにシフトアップ、そしてブレーキング&ダウンシフト、そしてステアという流れが実に快感。ステーションワゴンタイプで走っていることが逆に滑稽に感じるほどピュアスポーツカーになっている。エクステリアやインテリアはゴルフらしく地味だ。特に華美な装飾もなく質実剛健なイメージがある。グリルとテールゲート、フェンダーには小さく「R」のバッジが付く程度で控えめだ。マフラーが左右2本ずつ出してあり、パッと見ただけではあの走りはイメージできない。

フロントのシートバックには「R」のロゴが入って、ステアリングはボトムフラットなタイプの太目のハンドルが装備される。ピアノブラックのパネルが高級感を作り、ゴルフの中でも最上位にポジションしているモデルという満足感が得られる。性格的に控え目で目立つことが苦手だが、スポーツカーレベルの走行性能が欲しい、というユーザーにはぴったりで荷台には1600Lを超える収納力もあり日常使いが全く問題ない。女性の買い物車としての購入だったとしてもまったく問題はないのだ。かつてのゴルフRではスポーツ性能に不満を持つことはなかったと思うが、おとなしく使うことに関してはメインストリームではない、という割り切りがあったと思う。ゴルフ7のゴルフRはそのあたりにも満足度の高いチューニングがされている。

価格:581万8000円(ワングレード・税込み)

この記事を画像付きで読む(外部サイト)

こんな記事も読まれています

BMW『X5』に25周年記念車、オフロード性能向上 8月から限定生産
BMW『X5』に25周年記念車、オフロード性能向上 8月から限定生産
レスポンス
LUUP、座席カゴ付きの特定小型原付「電動シートボード」を発表! 新車両は歩道を走れる?
LUUP、座席カゴ付きの特定小型原付「電動シートボード」を発表! 新車両は歩道を走れる?
くるくら
NLS耐久シリーズ・NLS3クラスでトーヨータイヤ『プロクセス』装着車両が優勝
NLS耐久シリーズ・NLS3クラスでトーヨータイヤ『プロクセス』装着車両が優勝
レスポンス
「これで、売れなくなったらどうしよう……」 新型フリード登場で困っているのは、実はホンダの……【ディーラー生情報】
「これで、売れなくなったらどうしよう……」 新型フリード登場で困っているのは、実はホンダの……【ディーラー生情報】
月刊自家用車WEB
まるで本物のクルマ? 超カッコイイ! リバティウォークとコラボした世界中で大人気のレースゲーム「レーシングマスター」とは
まるで本物のクルマ? 超カッコイイ! リバティウォークとコラボした世界中で大人気のレースゲーム「レーシングマスター」とは
くるまのニュース
これ最高じゃん! 車を守る「ソーラーカーシールド」はこの夏に導入したい期待のアイテム
これ最高じゃん! 車を守る「ソーラーカーシールド」はこの夏に導入したい期待のアイテム
月刊自家用車WEB
米国の熱狂的日産「パルサーGTI-R」ファンと遭遇! 3台所有するライアンさんは33年前の「パイクスピーク」で走った憧れの選手との再会でした
米国の熱狂的日産「パルサーGTI-R」ファンと遭遇! 3台所有するライアンさんは33年前の「パイクスピーク」で走った憧れの選手との再会でした
Auto Messe Web
新型ラングラー詳報&今買えるジープ全車まとめ
新型ラングラー詳報&今買えるジープ全車まとめ
グーネット
新型フリード、笑顔をもたらす価格を発表!FF最廉価は250万円台から。注目の4WD×2モーターハイブリッドは308万円ちょっと、お買い得感あり
新型フリード、笑顔をもたらす価格を発表!FF最廉価は250万円台から。注目の4WD×2モーターハイブリッドは308万円ちょっと、お買い得感あり
Webモーターマガジン
インフィニティの最上位SUV『QX80』新型、450馬力ツインターボ搭載 7月発売
インフィニティの最上位SUV『QX80』新型、450馬力ツインターボ搭載 7月発売
レスポンス
日産「“次期型”エルグランド」いつ登場? 「今後3年間」で全面刷新か!? デビュー14年で「元祖キングオブミニバン」デビューの可能性はあるのか
日産「“次期型”エルグランド」いつ登場? 「今後3年間」で全面刷新か!? デビュー14年で「元祖キングオブミニバン」デビューの可能性はあるのか
くるまのニュース
ホンダ フリードがフルモデルチェンジ、同時に福祉車両も設定
ホンダ フリードがフルモデルチェンジ、同時に福祉車両も設定
Believe Japan
「えっ…!」クルマやバイクが通れない“道”あるの? 日本で唯一の「階段国道」何がある? なぜ出来たのか
「えっ…!」クルマやバイクが通れない“道”あるの? 日本で唯一の「階段国道」何がある? なぜ出来たのか
くるまのニュース
車にベストな冷蔵庫はこれだ! 最小を追求したコンパクト冷温庫が登場
車にベストな冷蔵庫はこれだ! 最小を追求したコンパクト冷温庫が登場
月刊自家用車WEB
ネクサスから BMW R1300GS(24-)用「DENALI CANsmart Controller GEN 2/補助ライトマウントキット」が発売!
ネクサスから BMW R1300GS(24-)用「DENALI CANsmart Controller GEN 2/補助ライトマウントキット」が発売!
バイクブロス
トヨタ自動車東日本の出荷額は約8000億円!! [レクサスLBX]生産に込められた想いとは?
トヨタ自動車東日本の出荷額は約8000億円!! [レクサスLBX]生産に込められた想いとは?
ベストカーWeb
初代NSXはアルミボディだから永遠にヤレない……ワケじゃない! アルミはあくまで「錆びにくい」だけだった
初代NSXはアルミボディだから永遠にヤレない……ワケじゃない! アルミはあくまで「錆びにくい」だけだった
WEB CARTOP
新型ヴェゼル/フリードに対応。専用コネクター採用で短時間で装着可能な新ドラレコがホンダアクセスから登場
新型ヴェゼル/フリードに対応。専用コネクター採用で短時間で装着可能な新ドラレコがホンダアクセスから登場
月刊自家用車WEB

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村