運営元:旧車王
著者 :高岡 ケン
DIY初心者が陥りやすい、旧車ジャッキアップの意外な注意点とは?
ランドクルーザーといえば、日本が世界に誇るトヨタのクロスカントリーモデルだ。
1951年の初期モデルの販売から現在に至るまで、約70年もの間、愛され続けているキング・オブ・SUVである。
なかでも1984年に発売開始された40系の後継モデルである70系ランドクルーザーは、2004年に日本国内での発売が終了となった。
しかし、復活を望むファンの強い要望に応え、2014年から1年ほど「30周年記念モデル」として発売された。
今回は世界でもいまだに根強い人気を誇っている70系ランドクルーザーについて解説していく。
■ランドクルーザーの歴史ランドクルーザーの初期モデルの誕生は1951年、米軍と警察予備隊(現在の自衛隊)からの要請により軍用車両として開発され、当時は「トヨタ・ジープBJ」という名で誕生した。
「BJ」の由来は、水冷直列6気筒B型エンジンとJ型シャーシを採用したことからこの名が付けられた。
結果的に軍用車としては三菱ジープが採用されたものの、トヨタジープは富士山の6合目まで登頂に成功し、警察のパトロールカーとして採用されることになった。
しかしジープという名はアメリカのウィリス・オーバーランド社に商標登録されたため1954年に「ランドクルーザー」へと改名し、現在のランクルという愛称で親しまれるようになった。
■ランドクルーザーのもっとも売れたモデルは?ランドクルーザーシリーズ全モデルの世界累計販売台数(トヨタ調べ)は、2019年8月に1,000万台を超え、現在では世界170ヵ国で年間約40万台が販売されている。
1955年の20系ランドクルーザーの発売以降、本格的に海外輸出を開始した。
当初年間100台にも見たなかった輸出台数は10年後の1965年には年間1万台を超え、1960年に発売された3代目ランクル、通称40系は北米で記録的な大ヒットとなった。
当時アメリカでもっとも売れたクルマがこの40系ランクルである。
1960年~1984年と、24年間も生産され続けた。
その結果、世界販売台数は100万台を突破するほどの超ロングセラーかつ大ヒットモデルである。
しかし、日本国内で断トツで売れたモデルはデビュー11年目を迎えたランドクルーザープラドだ。
日本で販売されているランドクルーザーのうち、9割近くがランドクルーザープラドという驚異的な人気を誇っている。
■ランドクルーザーが世界中で愛される理由とは?ランドクルーザーは開発思想である「信頼性、耐久性、悪路走破性」を最重要視し、お客様のニーズに応えるクルマづくりを一貫して守り続けた。
これはトヨタQDR:Quality(品質)、Durability(耐久性)、Reliability(信頼性)の象徴であると同時に、「世のため、人のため」というトヨタのクルマづくりの原点でもある。
仕事、生活を営むための心強い相棒として「人の命や物を運び、移動の夢を叶えるクルマ」であり「行きたいときに行きたいところに行って、必ず帰って来られるクルマ」、それがランドクルーザーである。
アフリカのブルンジではマラリアに罹った子供を病院に移送したり、ウガンダの難民キャンプでは診療所に患者を運んだり・・・。
さらには人道支援の面でも活躍し、オーストラリアでは亜鉛、銅鉱山の地1,600メートルの坑内の移動車として、また兵庫県とほぼ同じ広さを持つ広大な牛放牧牧場で牛の追い込みに使われるクルマも存在する。
中米コスタリカでは、標高3,500メートルの人が立つのもやっとという急斜面でニンジンの収穫の足として活躍し「畑まで入っていけるのはランドクルーザーだから」と信頼を寄せていただいている地域もある。
ランドクルーザーがないと生活が成り立たない場所が地球上にはまだまだたくさん存在している。
その信頼性と耐久性の高さから現在に至るまで世界中で愛され続ける唯一無二の存在となった。
■まとめ:中東でランドクルーザーに求められる役割とは?ランドクルーザーは特に中東、オーストラリア、アフリカで絶大な人気を誇っており、現在も70系ランクルやFJクルーザーが新車で販売されている。
これは生活で必要なためであり、日本での自家用車とは違い、主に商用車として活躍しているそうだ。
1951年の初期モデル誕生から70周年を迎えた2021年、フラッグシップモデルのランドクルーザー(ランクル300)はフルモデルチェンジし大きな話題を呼んだ。
現在、新型ランクルの納期は4年待ちとまでいわれており、注文を一時停止するほどに世界各国から注文が殺到しているようだ。
常に進化を続けるトヨタのランドクルーザーはこれからも世界中で活躍し続け、人々の助けとなり、生活必需品として、また相棒として愛され続けるであろう。
まさに「キング・オブ・SUV」の名に相応しいクルマである。
[ライター/高岡ケン]
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