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「スーパーフォーミュラ、難しいぞ」「やめときゃよかった」「始まれば分かること」【SF Mix Voices 第4戦予選(1)】

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「スーパーフォーミュラ、難しいぞ」「やめときゃよかった」「始まれば分かること」【SF Mix Voices 第4戦予選(1)】

 7月20日、『第1回瑶子女王杯全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦富士大会』の公式予選が静岡県の富士スピードウェイで行われ、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)が3年ぶり2回目となるポールポジションを獲得した。

 ここでは予選後、全ドライバーが参加して行われる取材セッション“ミックスゾーン”から、ドライバーたちがフリー走行と予選について語った内容を2回に分けてお届けする。

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■木村偉織(San-Ei Gen with B-Max) 予選17番手

 7月上旬に富士で行われた公式テストの際は、好調ぶりをアピールしていた木村。迎えたレースウイークのフリープラクティスも11番手と、予選Q2進出が狙える位置で終えていた。

 しかし、木村が午後の予選Q1・Aグループでマークした1分23秒704というタイムは、カットラインに対して約0.3秒、足りないものだった。

 好調だったテストを分析し、「良いところをいろいろとピックアップし、もっと良くなるようにとチームと一緒になって考えて、セッティングを準備してきた」という木村だが、レースウイークを迎えると突然、クルマが曲がらなくなってしまったのだという。

「テストからの感触が、まったくフリー走行ではなくて、自分の走りもテストのときに戻していた部分があったのですが、一緒の感触にはなっていませんし、自分もあのときの走りができていたかというとそうじゃないし……何かうまくいかなかったですね」と困惑気味の木村。

「セクター3でのトラクションだったりとかをいろいろと考えて、準備してきた結果、全然曲がらなくなってしまった感じです」

 決勝に向けては、テストで手応えを手にしていたロングランでの優位性を武器に、なんとか粘りを見せたいところ。ただ、ここへ来て別の不安もあるという。

「ロングランは悪くなかったので、前回のテストのセットをコピーして持っていって……ただスタート練習も今回はあまり良くないので、スタートが良く切れるように重点的に準備して。あとは始まってみれば分かることなので、切り替えていきたいと思っています」

■山下健太(KONDO RACING) 予選8番手

 こちらも富士テストでは全体トップタイムをマークするなど、好調だった山下。午前中のフリー走行でも6番手と、まずまずのポジションで予選に入っていったように見えたが、テストの時とは異なるフィーリングに困惑していたという。

「ここに来るまで、さんざん『ポール獲る』とか言いふらしていたのを、やめときゃよかったなと思ってます。スーパーフォーミュラ、もうヤだ。テストで遅かった人たちが上位に来たりしているし……っていうくらいコンディションに繊細なスーパーフォーミュラなので、それは分かったうえで自身を持てていたつもりだったのですが、やっぱりこうなるんだな、と思って」

 山下は、朝の走り始めから、路面とコンディションがテストの時とは異なると感じていたという。そこからのリカバリーについては、「いまある(条件の)中では、アジャストはできたかなと思う」としつつ、「テストの段階の『ポール獲れそうだな』という感覚はまったくなくなってしまいましたね」と首を傾げていた。

 Q2ではセクター1で全体ベストを刻んだ山下だったが、これは“狙い”とは少々異なるものだったよう。「Q1からQ2に対してもアジャストしたのですが、セクター3がめちゃくちゃ遅くなってしまって。それもちょっと自分のなかではよく分からないです」と山下。

「(セクター3の)フィーリングはそんなに悪くなく、テストでトップタイム出したときとそれほど変わらない印象だったのですが、まわりのタイムを見るとコンマ4秒くらい自分よりも速いので、路面の向上に対して自分は上がり幅が全然足りなかったのかな」と現状を分析していた。

 前戦SUGOではQ1からQ2にかけてタイムを上げられたことで手応えをつかんでいたというが、その部分でも今回の結果は自信をなくすものだったということで、「もう、落ち込んでいます……」と表情も曇りがち。

 マシンのセットアップの“幅”が狭くなっていた可能性も否定しなかった山下は、「若干、綱渡り的なところが、テストからありました。ちょっと、もう一度考え直さないといけないですね」と、なんとか解決策を見出そうとしている様子だった。

■大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING) 予選3番手

 今季メーカーとチームを移籍し、開幕から18番手、11番手、5番手と、徐々に予選の順位を上げてきていた大湯。富士でもその流れを維持することに成功し、トップからわずか0.028秒遅れの3番手で第4戦の予選を終えた。

 今回の予選結果について大湯は、「悔しい」と語る。

「イメージ感でいうと5番手前後かなと思っていたのですが、まさかこんな僅差の3番手になるとは……。3番手という結果は良いのですが、(首位まで)100分の3秒という数字だけ聞くと、『もうちょっと何かやれたのかな』と思う部分もあります」

 開幕から徐々にマシンも良くなってきていると語る大湯。今回も朝のフリー走行からQ1、そしてQ1からQ2にかけてもセットアップは比較的的確に進められたようだ。

「(Q1からQ2に向けては)クルマのベースとしての悪いところを改善しつつ、コンディションに合わせてクルマの硬さだったりを変えていった感じです」

 決勝のロングランに向けては「ロングは、まぁ『悪くなく』走れるんじゃないかと思います。『良い』はないと思いますけど」との微妙な答え。

「この前のテストでいうと、決してベストなロングランセットをしていたわけではなかったですが、かなり悪かったので。そこからロングを改善するために準備はしてきましたが、実際それで『普通』か、それ以上になればいいなと思っています。『悪い』だけは避けたいですね」

■野尻智紀(TEAM MUGEN) 予選7番手

 テストのときから、「優勝を争えるレベルにない」と危機感を募らせていた野尻。迎えたレースウイーク、予選Q2へは駒を進めたものの、その結果は今季ワーストとなる7番手に終わった。

 ランキングリーダーとして第4戦を迎えた野尻は、「想定内か想定外かと言われたら、想定内の結果です」と予選日を振り返る。

「テストや昨年の状況も含めて考えて……『スーパーフォーミュラ、難しいぞ』というゾーンに入ってきてしまった感じですね」

 朝のフリー走行からフィーリングは良くなく、「最後のアタックも、セットアップをちょっと変えていったら結構バランスが崩れたりとかして、なかなか難しいです」と渋い表情を見せる野尻。

「予選に向けてはいろいろ変えていっていて、Q1に関してはそれなりのバランスかなと思ったのですが、タイム差も大きく、ラップタイムのベースも上がってきていたので、(何かをしなければいけなかったが)いまやっているセットアップが過去にやっていないようなもので、レンジが上がってきたときに合うかが分からなかったので、もう(Q2に向けてセットアップを)戻すような感じにしましたけど、それがかなり悪影響もあったな、という感じです」

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