現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ジープ・アベンジャー 電動化の嚆矢、日本を掠めた日 実車を見た印象は?

ここから本文です

ジープ・アベンジャー 電動化の嚆矢、日本を掠めた日 実車を見た印象は?

掲載 更新 2
ジープ・アベンジャー 電動化の嚆矢、日本を掠めた日 実車を見た印象は?

実物で知るアベンジャーのサイズ感

宮崎県の会場に少数のプレスが招かれ、注目の1台がお披露目された。

【画像】もっと見たい! 本邦初公開のジープ・アベンジャー【走行シーン/内外装詳細】 全49枚

ジープ電動化のコンパクトな狼煙、昨年のパリモーターショーでワールドプレミアされたジープ史上初のBEV、ジープ・アベンジャーである。

ジープの末っ子であるレネゲードよりもさらにコンパクトなボディを与えられたBセグメントSUVは、2030年までに100%EVメーカーになることを宣言しているジープ・ブランドにとっての急先鋒となる。

アベンジャーの全長は4084mmで、これはレネゲードより171mmほど短い。つまり日本やヨーロッパ市場における普段使いにちょうどいいサイズ感なのだが、このためアメリカ本国での販売は予定されていない。

115Kw(156ps)を発生するモーターはフロントに置かれ前輪を駆動する。床下のバッテリー容量は54kWhで、一充電あたりの走行距離はWLTPサイクルで400kmとなる。

アベンジャーの最新の話題は、デビュー間もない今年の1月、ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞していること。とはいえ、このクルマの日本導入は今から1年以上も先の来年の春くらいと発表されている。

今回披露されたアベンジャーは世界中を旅する売れっ子らしく、なんと翌日には日本を発つ。

このタイミングで虎の子をわれわれにチラ見せしてくれたあたりに、これから電動化をより本格化させていくステランティス・ジャパンの強い決意が感じられた。

試乗は×、でも動かしてみた印象は!?

ウェブ等で公開されてきたアベンジャーはゴールドと黒い樹脂の2トーンだったのだが、われわれの目の前に現れた個体は意外なことに黒一色。

このため「同じクルマだろうか?」というくらい雰囲気が違って感じられた。

写真のアベンジャーはレネゲード風で若干ノッポに見えていた。ところが実物はワイド&ロー気味。末端が少しだけ面取りされた都会的なボディからは、ラングラーやレネゲードよりもコンパスやグランドチェロキーの影響が強く感じられる。

7スロットのグリル内とリアにブルーのeエンブレムが掲げられているが、BEVであるより先に“最新のジープ”という主張が強く感じられる。

いかにもジープらしい特徴を踏まえた外観に対し室内はすっきりと洗練された雰囲気が漂う。スイッチ類も小さく平面的で、色使いも横一線のゴールドが鮮烈なダッシュパネルやアイポイントの高さを除けばヨーロッパの小型車と言った風情だ。

今回は「試乗はできないが、好きなだけ触って、見てください」とのことだった。さっそくメーターパネルを見ると、バッテリー残量は61%で走行可能な距離は216kmと出ていた。つまりバッテリーが100%なら単純計算で354kmくらい走ることができる計算になる。恐らく移動や撮影のストップ&ゴーによって「電費」が悪くなっているのだろう。

一方センターコンソールのドライブモードスイッチを操作してみると、スポーツ、ノーマル、エコ、サンド、マッド、スノーというモードが表示された。BEVとはいえジープとして欠かせない要素はしっかりと詰まっている印象だ。

ジープの電動化攻勢、ココにはじまる

室内の広さはBセグメントのボディらしく必要最低限といった感じだが、スクエアなキャビンのおかげで窮屈な感じはしない。

リアシートは足元スペースはミニマムだが、バッテリーが敷かれているはずのフロアは深くえぐられており、自然な着座姿勢がとれる。フロアのえぐれはトランクも同様で、底板を上げるとその下に充電ケーブル等を入れてもまだ余裕のある収納スペースが現れる。開口部の高さも最適だと感じられた。

ちなみにポーランドのティヒ工場で生産されるアベンジャーのプラットフォームは、ジープとしては初めてFCA系ではなくPSA(プジョー・シトロエン)系のCMPが用いられている。つまりBEVとICE車が用意されているプジョー208やDS3クロスバックあたりと共通する部分も多いのだ。このためアベンジャーにも1.2Lのガソリンエンジンを搭載したMHEVモデル(4xe)があるのだが、こちらの日本導入に関しては未定だという。

今回われわれの質問に答えてくれたステランティス・ジャパンの打越晋社長によれば「今後導入していくモデルは日本市場に合ったものを見極め、日本側からの要望によって取り入れていく」とのこと。

また2025年にはリーコン、2026年にはワゴニアモデル(社内の呼称はワゴニアS)という2台のミッドサイズBEVの日本導入も決定しているという。

ジープ最小にして日本におけるジャストサイズのアベンジャーは、これまでのジープ人気をそのままBEVへとスムーズに移行させることが期待できそうだ。

こんな記事も読まれています

ホンダ「新型軽バン」発表! 斬新「“黒すぎ”ボンネット」&めちゃカッコイイ“デカール”設定! 新型N-VAN e:用「純正アクセ」10月発売
ホンダ「新型軽バン」発表! 斬新「“黒すぎ”ボンネット」&めちゃカッコイイ“デカール”設定! 新型N-VAN e:用「純正アクセ」10月発売
くるまのニュース
豊田章男会長が「喜一郎じいちゃん」に会いに行く!? クルマ好きは必読の価値あり 『トヨタの子』から読み解くトヨタの真髄
豊田章男会長が「喜一郎じいちゃん」に会いに行く!? クルマ好きは必読の価値あり 『トヨタの子』から読み解くトヨタの真髄
ベストカーWeb
ヤマハ「シグナス グリファス」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
ヤマハ「シグナス グリファス」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
初ル・マンで好調維持する宮田莉朋。欧州で身につけた“新たなメンタル”も武器に
初ル・マンで好調維持する宮田莉朋。欧州で身につけた“新たなメンタル”も武器に
AUTOSPORT web
青好き必見! ブルーのボディとインテリアが個性的なダイハツ アトレーがベースの軽キャンパー
青好き必見! ブルーのボディとインテリアが個性的なダイハツ アトレーがベースの軽キャンパー
月刊自家用車WEB
ええ、[ジムニー顔]イグニス販売終了!! スズキの歴史凝縮デザイン&乗ればいいクルマだったのに!! 隠れた名車説を追う
ええ、[ジムニー顔]イグニス販売終了!! スズキの歴史凝縮デザイン&乗ればいいクルマだったのに!! 隠れた名車説を追う
ベストカーWeb
打倒[アルファード]なんて考えるな!! デリカはそのままでいいの!! 新型デリカも我が道行け!
打倒[アルファード]なんて考えるな!! デリカはそのままでいいの!! 新型デリカも我が道行け!
ベストカーWeb
アタック失敗の可夢偉を立ち直らせた1本の電話「気負わず、思いっきりやってくれ」/ル・マン24時間
アタック失敗の可夢偉を立ち直らせた1本の電話「気負わず、思いっきりやってくれ」/ル・マン24時間
AUTOSPORT web
パイオニア 立体音響デモカーなど“音”に拘った技術を披露!「OTOTEN2024」出展
パイオニア 立体音響デモカーなど“音”に拘った技術を披露!「OTOTEN2024」出展
グーネット
GTWCアジア/ジャパンカップの『SRO GTパワーツアー』富士には12メーカー49台のGTが集結へ
GTWCアジア/ジャパンカップの『SRO GTパワーツアー』富士には12メーカー49台のGTが集結へ
AUTOSPORT web
無限 ホンダ・ヴェゼル専用設計サンシェード発売!紫外線による車内劣化を防止
無限 ホンダ・ヴェゼル専用設計サンシェード発売!紫外線による車内劣化を防止
グーネット
愛車と一緒に走りを学ぶ!フェラーリなど高級輸入車5ブランド対象のアカデミー開催 コーンズ
愛車と一緒に走りを学ぶ!フェラーリなど高級輸入車5ブランド対象のアカデミー開催 コーンズ
グーネット
信号待ちのたびに助手席の人がカックン! そんな人にはペットボトルでブレーキを[抜く]練習が効果的だった!
信号待ちのたびに助手席の人がカックン! そんな人にはペットボトルでブレーキを[抜く]練習が効果的だった!
ベストカーWeb
ラリーとアソビを満喫しよう!「TGRラリーチャレンジ」6月16日開催 福井・勝山市
ラリーとアソビを満喫しよう!「TGRラリーチャレンジ」6月16日開催 福井・勝山市
グーネット
梅雨でも楽しいカーライフ。雨の日でも安心な中古車4選
梅雨でも楽しいカーライフ。雨の日でも安心な中古車4選
グーネット
ルノー カングーを「チャラン・ポ・ランタン」ボーカルの「もも」に提供!今後はコラボも予定
ルノー カングーを「チャラン・ポ・ランタン」ボーカルの「もも」に提供!今後はコラボも予定
グーネット
初夏を美味しいもので乗り切ろう!グルメ系ギフトがあたるキャンペーン開催 ENEOS
初夏を美味しいもので乗り切ろう!グルメ系ギフトがあたるキャンペーン開催 ENEOS
グーネット
EVに乗るメリットとは?実際のユーザーが挙げた意見は… 966名に調査
EVに乗るメリットとは?実際のユーザーが挙げた意見は… 966名に調査
グーネット

みんなのコメント

2件
  • リーコン導入決定なのか。
    欲しいけど高いんだろうなぁ。
  • eのマークがプジョーと同じなのね
    ステランティスグループ共有なのかなー
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

325.5413.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

51.570.0万円

中古車を検索
アベンジャーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

325.5413.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

51.570.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村