2020年11月13日、日本時間17時(現地11時)、F1第14戦トルコGPがイスタンブール・パーク・サーキットで幕を開ける。7月に開幕して以来、短いスパンでレースを開催してきた異例のシーズンも残り4戦。タイトル獲得の可能性はなくなったが、トルコGPから始まるシーズン最終章、そして来季に向けて意欲を見せるホンダの最新情報をお送りしよう。
ポイントはタイヤマネージメントか、GP300戦目のレッドブルは優勝を狙う
前戦エミリア ロマーニャGPでは、ホンダ勢は予選でマックス・フェルスタッペンが3番手、ピエール・ガスリー4番手、アレクサンダー・アルボン6番手、ダニール・クビアト8番手と4台全車がトップ8に入り、打倒メルセデスAMGを賭けて戦ったが、決勝ではクビアトが4位に入賞したものの、アルボンが15位、フェルスタッペンとガスリーはリタイアという結果に終わり、逆にメルセデスAMGのコンストラクターズタイトル獲得を許す結果となってしまった。
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メルセデスAMGの背中が見えかけている中で、開幕戦以来11戦ぶりに表彰台を逃した悔しいレースになっただけに、ホンダ勢の今週のトルコGPへの思いは強いことだろう。ただ敗戦の要因ははっきりしており、シーズン終盤に向けて今回のレースで巻き返しを図り、最後のシーズンにつなげていきたい。
今回のトルコ・イスタンブール・パークは、アップダウンの激しい地形の中に、低速から高速まで様々なコーナーを配した難しいサーキットで、ホンダ勢と相性の良いコースとも言われている。とくに、空力に優れるレッドブル・ホンダに有利と見られる。レッドブルはこのトルコGPで300戦目を迎えるだけに、優勝で節目を飾りたいところだろう。
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、グランプリ開幕を前に「今週末は、アジアと欧州の間にあたるトルコでのレース開催となります。このサーキットでは2005年から2011年までF1が開催されており、ホンダは2005年から2008年まで出場しています。今回は2011年以来の開催となり、現行ハイブリッドレギュレーションでの初走行となります。ここでも事前のシミュレーションと金曜のプラクティスセッションが大切になりますので、これまでの経験も踏まえた上で最適化を進めていきます。イモラでのレース結果はリタイアなど残念な部分がありましたが、ここ数戦2つのチームともにマシンに速さが見られており、ライバルとの競争力という点ではいい流れができていると感じています。今週は気持ちを入れ替えて、速さを確実に結果に繋げていけるように準備をして臨みます」とコメント。ドライバーはインタビューで次のように語っている。
マックス・フェルスタッペン
「新たなサーキットへ行くのがとても楽しみです。今季はこうしたサーキットがシーズンをよりエキサイティングなものにしています。僕は初めてのイスタンブール・パークですが、ほかにも行ったことのないドライバーが何人いるのかは分かりません。ただ、もし経験のあるドライバーがいたとしても、かなり前のことなので、大きなアドバンテージにはならないと思います」
「イスタンブール・パークはかなりの高速サーキットで、シミュレーターでは一周すべてがとても楽しめました。オーバーテイクもできそうです。ストレートが多くコーナーの幅も広いので、さまざまなラインを取ることができて面白いはずです。イモラのレースはうまくいきませんでしたが、起きてしまったことはしょうがないですし、結果を変えるためにできることはありませんでした。最終戦まで、できるだけメルセデス勢に近づき、彼らに対してプッシュできるように挑み続けます」
「ここまで僕らは全レースで最速ピットストップを獲得しています。ピットクルーはシーズンを通じて最高の仕事をしてくれていますし、それがレースでのアドバンテージにもなっています。レッドブルレーシングはここで300戦目を迎えますが、これはチームによる素晴らしい節目になります」
アレクサンダー・アルボン
「イモラでは2日間開催を楽しみました。来年はさらにレース数が増えるので、2日間フォーマットについてもっと検討すべきではないかと思います。もちろん、フリー走行は慌ただしくなりますが、それも楽しいものです。ただ、僕にとってはやや厳しい週末となってしまいました。予選は悪くなかったのですが、マシンバランスと快適性に少し苦しみ、ポテンシャルをフルに引き出すことができませんでした」
「今年はいくつか新しいサーキットを経験していますが、どれも素晴らしいものです。トルコは初めてで、新たな体験を楽しみにしています。コースはオンラインで走った経験はありますし、子どもの頃にTVでF1レースが開催されるのを見たことがあります。オーバーテイクのできる場所もいくつかあるように見えます。コースは僕らのマシンと相性がいいのではないかと思いますが、パワーも求められそうです。コースに出るのが楽しみですし、いくつか新たなアイテムを試すので、マシンのチューニングをしてどうなるか見てみたいです。過去のデータを見てマシンのパフォーマンスを理解しました。もちろん、今年のマシンは当時と大きく変わっていますし、路面の再舗装もされているので、状況は異なりますが」
ピエール・ガスリー
「前戦のイモラは悔しいレースになりました。フリー走行で調子がよく、予選では自己ベストタイのリザルトでした。決勝でもいいリザルトが狙えたので、リタイアせざるを得なかったのは残念ですが、そういうことが起こるのがレースだと思っています」
「アルファタウリはいいチームですし、相性がよく、いいシーズンを送れているので、来季も彼らと一緒に仕事ができることを嬉しく思っています。(※ガスリーの来季アルファタウリ・ホンダ残留が決定)今は、今季残りの4戦に向けて集中していますが、来年に向けて活かせることも多いですし、残りのレースは来年に向けた準備としても重要です」
「イスタンブールはそのGにより首への負担が大きいサーキットと言われていますが、今はキャリアで一番身体が仕上がっているので、心配はしていません。多くのドライバーと同じように、イスタンブールのサーキットを走るのは初めてなので、まずはサーキットを知ることから始めます。面白そうなレイアウトなので、実際に走るのが楽しみです。シミュレーターで走る機会がありましたが、長い左カーブのターン8など、ユニークなコーナーがあります。ブラインドパートがあるセクター1も面白そうです。また、勾配の変化やブレーキングとコーナーリングで縦と横から負荷がかかるコーナーも多くあります。複雑なコースですが、コーナーが多くリズムが必要なコースが好きなので、楽しめると思います。いいリザルトを狙うチャンスだと思っています」
ダニール・クビアト
「イモラでのレース後の夜、モナコの自宅まで車で帰ったので、4位という結果をかみしめる時間をたくさん取れました。いい結果を出せて満足しています。いい一日でしたし、コンストラクターズタイトル争いの面でも、チームのホームレースでいい結果を出すことが重要でした。レースウイークを通して速かったのは、シーズン終盤の戦いでいいサインです。セーフティカー後の再スタートもうまくいき、表彰台まであと一歩というところでした。十分いい結果だと思いますし、誇りに思います」
「トルコを含め、今シーズン残り4戦です。イスタンブールでは他のカテゴリーも含めて一度も走ったことがないですし、まったくのゼロからのスタートになりますが、コースレイアウトは分かっていますし、昔のレースの映像は観たことがあります。今のF1マシンのダウンフォースを考えると、ターン8は高速で注意が必要なコーナーになるでしょう。スパ・フランコルシャンやインテルラゴス・サーキットに似たコーナーもあり、面白いレースウイークになると思います」
【参考】2020年F1第13戦エミリア・ロマーニャGP 決勝 結果
優勝 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG) 63周
2位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG))+5.783s
3位 3 D.リカルド(ルノー)+14.320s
4位 26 D.クビアト(アルファタウリ・ホンダ) +15.141s
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ) +19.111s
6位 11 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス)+19.652s
7位 55 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)+20.230s
8位 4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)+21.131
9位 7 K.ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ)+22.224s
10位 9 A.ジョビナッツィ(アルファロメオ・フェラーリ) +26.3988 s
15位 23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ) +57.284s
リタイア 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
リタイア 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ
【参考】F1ドライバーズランキング(第13戦終了時)
1位 L.ハミルトン(メルセデスAMG)282
2位 V.ボッタス(メルセデスAMG)197
3位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)162
4位 D.リカルド(ルノー)95
5位 C.ルクレール(フェラーリ)85
6位 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス)82
7位 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)69
8位 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)65
9位 A.アルボン (レッドブル・ホンダ)64
10位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)63
【参考】F1コンストラクターズランキング(第13戦終了時)
1位 メルセデスAMG 479
2位 レッドブル・ホンダ 226
3位 ルノー 135
4位 マクラーレン・ルノー 134
5位 レーシングポイント・メルセデス134
6位 フェラーリ 103
7位 アルファタウリ・ホンダ 89
第14戦トルコGPのフリー走行1回目は日本時間の11月13日17時(現地11時)に開始、予選は11月14日21時(現地15時)、決勝は11月15日19時10分(現地13時10分)からとなる。トルコGPは通常スケジュールの3日間開催となる。
[ アルバム : F1第14戦トルコGPプレビュー はオリジナルサイトでご覧ください ]
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