インテルラゴス・サーキットで開催されているF1第21戦サンパウロGP。決勝レースのグリッドを決める予選セッションではマクラーレンのランド・ノリスがポールポジションを獲得した。RBの角田裕毅は殊勝の3番手だった。
スプリントフォーマットで開催された今年のサンパウロGP。大会2日目の午前まではドライコンディションで走行が行なわれたものの、2日目午後には嵐が襲来し、荒れたコンディションによって予選はディレイに次ぐディレイ……最終的に3日目7時30分からの開始に延期となった。
■角田裕毅のレッドブルRB20ドライブを、ホーナー代表も認める「それはホンダと話し合ってきた。かなり前から合意されていたんだ」
一夜明けて朝を迎えたインテルラゴスはやはり雨となったが、今回はディレイもなく予選がスタートした。
■雨のインテルラゴスが牙を剥く|Q1
雨脚が強くなる可能性があることから、ピットレーンがオープンになると同時に続々と各車が18分間のQ1に向けてコースイン。各車が履いたのは排水能力の高いフルウエットタイヤだ。
20台のマシンから巻き上げられる水煙によって視界が遮られている状況。ターン12付近ではRBのリアム・ローソンやザウバーの周冠宇、アストンマーティンのランス・ストロールが飛び出した。マクラーレンのランド・ノリスからは、バックストレート終わりのターン4でアクアプレーニングが発生しているとの報告もあった。
非常にトリッキーなコンディションの中で各車は1周をまとめ上げようと、コース上にとどまりタイム計測を続けた。
雨はマシンパフォーマンス差が軽減され、ドライバーの腕が試される状況。残り10分というところではアルピーヌのエステバン・オコンが1分29秒916で首位に立っていたが、その後比較的空いたところでアタックを実施した角田が1分29秒172と2番手以下を0.677秒以上突き放すトップタイムをマークした。
すると赤旗が提示。ウイリアムズのフランコ・コラピントがターン3でスピンを喫し、そのままウォールに激突してしまったのだ。
マシンの回収とウォールの修復を経て、残り8分50秒からQ1は再開。ピットレーンに並ぶマシンからコースへとなだれ込んだ。
ハースのオリバー・ベアマンは“ちょい濡れ”用のインターミディエイトタイヤを履いてピットレーンに並ぼうとしたものの、雨量の多さから使用を断念。ベアマンをはじめ、ここで2セット目のフルウエットタイヤを投入するドライバーもいた。
Q1終盤でも各車は連続アタックを実施。周回を重ねるごとにタイムを改善するドライバーも現れた。
最終アタックではウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが1分29秒072でトップタイムを更新したが、さらにレッドブルのマックス・フェルスタッペンが1分28秒522のQ1最速タイムを叩き出して首位通過となった。
最終的に角田は5番手でQ2に進出。チームメイトのリアム・ローソンは14番手だった。
フェルスタッペンとタイトルを争うマクラーレンのランド・ノリスは15番手でギリギリ通過。メルセデスのルイス・ハミルトンはマシンのハンドリングに苦戦を強いられ、カットラインに0.206秒届かず16番手でQ1敗退となった。
その他、ベアマンやクラッシュを喫したコラピント、ハースのニコ・ヒュルケンベルグ、周がノックアウトとなった。比較的ベテランのドライバーが上位を占め、新人ドライバーが下位に沈むというQ1になった。
■アクシデント連発でレッドブル受難|Q2
15分間のQ2が開始される前には、サーキットが雨雲の切れ間に差し掛かり小康状態に。コンディションが比較的良いと考えられる序盤でタイムを計測しようと、ピットレーンオープンと共に15台が続々とコース上に躍り出た。
基本的にはフルウエットタイヤが使用されたが、コースインのタイミングを遅らせたマクラーレンのオスカー・ピアストリは唯一インターミディエイトタイヤを選択した。
各車が1回目のアタックを実施した段階ではフェルスタッペンが1分27秒771でトップ。ただ、ピアストリがここで4番手タイムになったのを見て、他のドライバーもピットへ飛び込みインターミディエイトタイヤに交換していった。
その間にピアストリは2度目のアタックで1分27秒141をマーク。フェルスタッペンを抜いてトップに浮上すると、さらに1分25秒179までタイムを引き上げた。
ピアストリのタイヤ選択にすぐさま反応したメルセデスのジョージ・ラッセルが1分26秒307を記録して2番手に浮上した直後、予選2回目の赤旗が提示。今度はフェラーリのカルロス・サインツJr.がターン2でマシンのコントロールを失いウォールにヒットしてしまったのだ。
Q2は残り5分50秒で再開。雨量が増えると予想されることから、ピットレーンに並ぶ15台は、ノリスを先頭にインターミディエイトタイヤを履いてですぐさまコースへ戻った。この時点で角田とオコンは実質的なタイムを記録していなかった。
各車はベストコンディションでタイム計測を開始しようと、トラックポジションを争いながら最終アタックへ。ここでアストンマーティンのフェルナンド・アロンソが1分25秒935でトップに立った。
その後ノリスが1分24秒844でアロンソを上回ったところで、今度はアストンマーティンのランス・ストロールがターン3でクラッシュ。イエローフラッグからレッドフラッグに切り替わり、残り時間が少なかったためQ2は早期終了となった。
1分26秒464をマークした角田が10番手でギリギリQ3に踏みとどまった一方、レッドフラッグの影響によってアタックを完了できなかったレッドブルの2台やキック・ザウバーのバルテリ・ボッタス、アルピーヌのピエール・ガスリー、クラッシュのあったサインツJr.が敗退となった。
■角田裕毅が魅せる! 予選3番手!|Q3
マクラーレン勢とアストンマーティン勢、RB勢に加え、アルボン、ルクレール、オコン、ラッセルがQ3に駒を進めた。ただ、ストロールがクラッシュを喫したことでQ3は9台による争いとなった。
Q2でのクラッシュの影響によりスタートが遅れた12分間のQ3。天候が不安定だったため、各車は最初から新品インターミディエイトタイヤを投入し、小康状態のコース上でベストタイムを叩き出そうと試みた。
オコンが1分26秒267でターゲットタイムをマーク。これをマクラーレン勢が上回ったが、角田らが2台に分け入る走りを見せた。ただ、ここでも走れば走るほどタイムが向上していく状況。トップタイムも目まぐるしく変わっていった。
しかし、残り7分を切ったところでアロンソがマシンコントロールを失ってクラッシュ……ターン10アウト側のウォールに激突したのだった。これにより予選4回目の赤旗提示となった。この時点でトップに立っていたのはノリスで、タイムは1分24秒158だった。
残り6分59秒でQ3は再開。生き残った8台が間隔を開けながらコースに姿を現してアタックへと移っていったが、スピンやコースオフが続発……ターン1への進入で2番手につけていたアルボンが激しいクラッシュを喫した。アルボンはブレーキの不具合を疑った。
これで予選5度目の赤旗。マシン回収やコース清掃が終わり、再び雨脚が徐々に強まる中、残り3分30秒でセッションが再開された。
最終アタック合戦へ向けて、オコンを先頭にコースイン。RB勢やラッセルはタイミングを遅らせた。なお、ここでも各車は新品インターミディエイトタイヤを履いた。
チームからは状況によっては抑えて走れと指示を受けたノリスだったが、ここで1分24秒092までトップタイムを改善。最終ラップでは1分23秒405を叩き出した。
このタイムに対してラッセルは0.173秒届かず、それでも2番手フロントロウを確保した。角田は1分24秒11でノリスからは0.706秒と離されたものの、自己最高グリッドとなる3番手を獲得。2列目から決勝レースを迎えることとなった。
なお角田は予選Q3終了後にピットレーンに戻る際、ホワイトラインをカットしてしまったものの、こちらはお咎めなしとの裁定が下った。
RBとしてはオコンを挟んでローソンが5番手に入るなど、ハースとのコンストラクターズランキング6位争いにおいて絶好のポジションに付けた。6番手以下はルクレール、アルボン、ピアストリ、アロンソ、ストロールというトップ10となった。
決勝スタート時刻は、予定通りであれば、12時30分(日本時間4日0時30分)。2台が破損したウイリアムズとアストンマーティンをはじめ、予選でクラッシュのあったチームのメカニックは大急ぎでマシンを修復しなければならない。
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