■販売上位10位に車高1.55m以下の乗用車は3車種、軽はわずか1車種
いま、都心部にある時間貸し駐車場の料金に大きな変化が起きていることを知っているでしょうか。
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じつは一部の機械式立体駐車場における料金の大幅な値下がりと、平置き式駐車場の時間あたり料金の値上がりという、一見真逆な現象が同時に進行しているのです。
その背景には、クルマの“売れ筋”の変化、郊外型モールの開業、そして宅配便需要の激増など、複数の要因が絡み合っています。
ミニバンやハイト系軽ワゴンなど、いわゆる“背の高いクルマ”は、もはや日本の乗用車のスタンダードになっています。
しかし都市部に多い機械式立体駐車場は、最近こそこうした“背の高いクルマ”に対応したところも出てきましたが、その多くは「車高1.55m以下」のクルマしか利用できないままでいます。
そうしたミスマッチは、統計からも明らかです。日本自動車販売協会連合会がまとめた2020年度の「乗用車ブランド通称名別順位(2020年4月から2021年3月累計)」の上位10車種のうち、「車高1.55m以下」となるのはヤリス、カローラ、フィット(FFのみ1.55m以下)の3車種だけ。上位20車種まで範囲を広げても、プリウス、アクア、パッソが加わるのみです。
さらに軽乗用車では、その傾向がさらに顕著です。全国軽自動車協会連合会の「通称名別 新車販売確報(乗用車)」の上位10車種で「車高1.55m以下」に該当するのは、わずかにミラだけなのです。
もちろん中古車市場でも、こうした“背の高いクルマ”が人気を集めていることはいうまでもありません。
こうしたことから、「車高1.55m以下」にのみ対応する機械式立体駐車場を利用できるクルマはかなり少なくなっていて、そうしたクルマを複数の駐車場が奪い合っている状況であると考えられるのです。
その結果は、都心部の繁華街の立体駐車場の料金設定からも明らかです。
まず「車高1.55m以下」のクルマのみが入庫できる駐車場では、上限料金を低く抑える動きが目立っています。とくに過当競争となっている地域のやや目立たない場所にある駐車場では、12時間や24時間の上限が「1200円」など、破格の安さになっているところもあります。
また“背の高いクルマ”にも対応する設備を持った比較的新しい立体駐車場では、車高に応じて二段階の上限料金を設けているところが増えており、この場合も「車高1.55m以下」は安価に抑えているところが目立っています。
そして“背の高いクルマ”の料金についても、クルマでの買い物に便利な郊外型の大規模モールが人気を集めていることもあり、以前に比べ比較的低廉となっています。
■宅配便の需要増や建設工事増も大きな原因
ところが平置き式の駐車場では、状況が大きく異なります。
荷物を積み下ろす必要のある宅配便のクルマ、機材や資材を車内に保管して必要に応じて使う建設関係のクルマは、そうした用途ゆえ、機械式立体駐車場の利用は困難です。
コロナ禍で宅配便の需要は大きく伸び、ヤマト運輸の「宅急便」の2020年度の取扱個数は、対前年比116.5%の約20億9700万個、佐川急便の「飛脚宅配便」は同107.2%の約13億7000万個と絶好調です。
また現在、東京2020オリンピック・パラリンピック関係の繁忙期明けを待っていた建設工事が都心部各所で立ち上がっています。平置き式駐車場のうち、立地に恵まれたところは、そうした利用客に向けてかなり強気の料金を打ち出しているのです。
ときには平置き式駐車場に30分以上止めたら、目の前の機械式立体駐車場の24時間料金を上回ってしまうというケースもありうるほどです。
都心部にクルマで出かけるときは、「駐車料金の安い機械式立体駐車場が存在する」「1.55m以下ならとくに安くなる」「平置き式駐車場にはとてつもなく高いところがある」ということを念頭に駐車場を探すといいでしょう。
なお時間貸しの駐車場を利用する際に注意したいのが、「最大料金」の表記です。最大料金の設定時間は「12時間」や「24時間」が一般的ですが、なかには「3時間」といったところもあります。
またたとえば22時から6時などの夜間にのみ適用される最大料金を大きく表記するなど、あえて紛らわしさを狙っているような例も見受けられます。
はじめて利用する時間貸し駐車場では、料金表示の内容をしっかり確認し、入庫するようにしましょう。
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みんなのコメント
目的地の近隣あちこちに平置きコインパーキングがある現状で、出し入れにも時間がかかる立体機械式駐車場を敢えてわざわざ選んで利用しない、というだけでしょう。
因みに今どき、都心のホテルやデパートや複合施設に出かければ、昭和時代よりも平置きの一台分スペースも広く、帰化式もベンツSやハリアー程度のクルマはどんどん飲み込む規格が普通で、クルマのサイズでの心配は少なくなっているのが現状でしょう
立体駐車場にも入れやすい事を売りにしていたので
10年以上前は需要があったのだろうと思う。
コロナのお陰で都心に行くのは車でしか行かなくなったが
平置き駐車場、地下駐車場が十分にあるので
設備投資が必要な立体駐車場なんて不要。
現存してる車高が高い車を入れられない立体駐車場は古くて設備投資もできないオワコン駐車場でしょ。。