ゴールデンウイークの短期集中連載企画として、日本のスーパーカーブームを築いた1970年代のスーパーカーを紹介していきたい。まず第1回は、スーパーカーの王様「ランボルギーニ・カウンタック」だ。(ホリデーオート2018年11月号別冊付録より)
カタチも走りも超弩級だったカウンタックは、スーパーカーの王様だ!
「LAMBORGHINI COUNTACH:ランボルギーニ・カウンタック」
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カウンタックの出現は衝撃的だった。ミウラ同様、マルチェロ・ガンディーニの手になるウエッジシェイプボディは、それまでの自動車の概念を打ち破るものだったし、前方に跳ね上げるシザーズドアも、高性能車の証として魅力に花を添えている。
ワールドプレミアは1971年のジュネーブショー。セミモノコックボディのミッドシップに5LのV12を縦置きしたLP500はデザインの革新性で大反響を呼んだ。しかしオーバーヒート対策などに手こずり、市販までに3年を費やすことになる。
最初の市販モデルとなったのが、1974年に登場したLP400だ。剛性不足解消のため骨格はセミモノコックからバードケージ状に組み上げられた鋼管スペースフレームに変わったが、V12エンジンを前後逆に搭載し、トランスミッションを左右座席間に配置する特異なレイアウトは踏襲された。
駆動力はエンジンから前方のトランスミッションに入り、そこから後方に向けてオイルサンプを貫通するシャフトを介してリアデフに伝達される。
この方式により、縦置きミッドシップながらホイールベースを横置きのミウラより50mm短い2450mmに収めることに成功した。
前後重量配分の改善やロングホイールベースによる操縦性悪化の解消のほか、リンケージを介さず変速ができるためシフトフィールが向上するオマケもついた。
エンジンはLP500の5L V12DOHCから、ミウラP400で実績を積んだ4LのV12DOHCをベースに変更されている。燃料供給はウエーバー45DCOEツインチョークキャブレター6基で行う。
ちなみにプロトタイプのLP500の公表値は、4971ccから440psを絞り出し、最高速度300km/h。それに対して市販型LP400は3929ccで出力も375psに抑えられていたものの、最高速度はLP500と同じ300km/hと公表されている。
この時、ライバルとされていたフェラーリ365GT4 BBの最高速度は公称302km/hで、この後に両者が展開した熾烈な争いは有名なエピソードとなっている。
1978年にはエボリューションモデルとしてLP400Sが誕生する。ランボルギーニ フリークで知られるF1チームオーナー、ウオルター・ウルフがチューンしたカウンタックに触発され、レーシング コンストラクターのダラーラが性能向上を図ったものだ。
LP400Sはリアタイヤに超偏平のピレリP7(345/35ZR15)を採用するため、それを覆うオーバーフェンダーが追加され、W.ウルフのカウンタックに感化れた大型リアウイングも装着されるなど、一段と獰猛な印象を強めている。
1980年代に入ると、82年に4754ccのV12を積んだLP500S、85年に5167ccの4バルブDOHCを搭載した5000クワトロバルボーレへと進化していく。
ランボルギーニ・カウンタック LP400 主要諸元
●全長×全幅×全高:4140×1890×1070mm
●ホイールベース:2450mm
●重量:1320kg
●エンジン:V12 DOHC
●排気量:3929cc
●最高出力:375ps/8000rpm
●最大トルク:36.8kgm/5500rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
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