オペルとドイツの自動車連盟であるADACは、2020年に電気自動車で争われる世界初のラリー選手権『ADACオペルeラリー・カップ』を開催すると発表した。現在オーダーを受け付けている『オペル・コルサ-e』をベースとしたマシンで争われる。
オペルとADACは、これまで若手ラリードライバー育成カテゴリにあたる『ADACオペルラリー・カップ』を開催。オペル・アダムR2で争われる同選手権からはWRC2などを戦うヤリ・フッツネンなど将来有望な若手が数多く輩出されてきた。
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そんな選手権が2020年から完全電動化。9月のフランクフルトモーターショーでお披露目されるオペルの電気自動車、コルサ-eをベースとするラリーカーによる選手権へ生まれ変わる。このEVラリーカーは最高出力100kW(136馬力)というパフォーマンスを持つ。
新選手権は2020年夏にスタート予定で、初年度は2021年にまたがる“スーパーシーズン”として、ドイツ・ラリー選手権をはじめとするラリーと併催される。
あわせて、オペルはこれまで展開してきた若手育成プログラムの拡充も発表した。オペルの育成アカデミーやeラリー・カップで優秀な成績を収めたドライバーは、ヨーロピアン・ジュニア・ラリー選手権に新型オペル・コルサR2で参戦できるほか、場合によっては同じPSAグループに属するプジョーのR5マシンやシトロエンのWRカーをドライブするチャンスもあるとしている。
オペルのミハエル・ローシェラーCEOは「オペル・コルサ-eは、すべての人が使いやすく購入しやすい、まさに“みんなにとっての電気自動車”だ。そして、その“みんな”にはモータースポーツ分野も含まれる」と述べている。
「新型コルサは運転していて楽しいクルマになっているし、ダイナミックさも感じられる」
「市販EVをベースとすることで、我々は世界で初めて電動ラリーカーを製造する自動車メーカーとなるだろう」
オペルと共同で選手権を開催するADACスポーツのヘルマン・トムチェク代表は「ADACオペルeラリー・カップを開催することで、我々は初めて電気自動車による争いをラリー競技のメインストリーム、特に若手育成カテゴリーに迎えることになる」と語った。
「この革新的コンセプトとPSAグループとの共同作業により、若手ドライバー支援という面でまったく新しい可能性を手にすることができた。ADACオペルeラリー・カップは、モータースポーツの未来であり、ドイツ国内にとどまらない活躍をみせるだろう」
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