1月7日、W2RC世界ラリーレイド選手権第1戦『ダカールラリー2024』のステージ2が行われ、チーム・アウディスポーツのステファン・ペテランセル(アウディRS Q e-tron E2)がステージ優勝を飾った。2番手には、前日にタイヤのパンクなどで後れを取ったセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンター)が続いている。2日目時点での総合首位は、チーム・アウディスポーツのカルロス・サインツ(アウディRS Q e-tron E2)だ。
7日(日)に競技2日目を迎えた第46回ダカールラリー。この日はサウジアラビアの西部に位置するアル・ヘナキヤのビバークから東に進路を取り、中央部のアル・ダワディミへと至るトータル655km、SS距離463kmが戦いの舞台となった。
接触事故発生のSS1でトヨタ勢が速さを見せる。61歳のカルロス・サインツ2番手【ダカールラリー】
前日に行われた“ステージ1”では、2022年と翌23年大会の覇者であるナッサー・アル-アティヤ(プロドライブ・ハンター)やWRC世界ラリー選手権“元9連覇王者”のローブらが、露出した大きな岩などに苦戦しパンクに見舞われるなど、ダカールラリー2024は序盤から険しい戦いとなっている。
30kmほどの砂丘があり、高速区間が後に続くセクションとなるステージ2では、二輪/四輪で通算14回のダカールラリー優勝を記録している大ベテランのペテランセルが躍動した。ステージ1では、「卵の殻の上を走るように」慎重にドライブするも2度のパンクに見舞われたペテランセルだが、この日は全域で一貫した速さを披露しトップタイムを記録。自身通算50回目のステージウインを達成した。これはアリ・バタネンの持つ記録と並ぶダカールラリー歴代最多の勝利数だ。
ステージ2で2番手タイムをマークしたのは、レッドブルカラーのプロドライブ・ハンターを駆るローブ。前日のロスを取り戻す速さを見せトップと僅差の29秒差でフィニッシュすると、総合でも16番手から一気に3番手へと浮上した。
2年連続で総合2位を獲得しているローブは、「(スペシャルステージは)470kmほどの距離で、我々にとって良いステージだったので、ステージ全体で懸命にプッシュしたよ。ナビゲーションは完璧にうまくいったわけではないが、ファビアン(・ルルキン/コドライバー)が正しく判断し、すぐに予定どおりのルートに戻ることができた。簡単ではなかったけど、素晴らしいステージだったよ」とコメントしている。
続くステージタイム3番手はトヨタの若き新星セス・キンテロ(トヨタGRダカールハイラックス・エボT1U)で、首位から3分11秒遅れでステージ2を走破。4番手には、ダカールラリー3連覇を目指すアル-アティヤが続き、総合順位も7番手まで挽回している。2日目を終えた時点での総合順位は、2日目に8番手タイムを記録したサインツSr.が首位に浮上。総合2番手にはステージ2を5番手で快走したアル・ラジ(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ)がつけた。
二輪部門は、モンスターエナジー・ホンダ・チームのホセ・イグナシオ・コルネホ(ホンダCRF450ラリー)がステージ2のトップタイムを記録。2番手タイムを記録したハスクバーナ・ファクトリー・レーシングのルチアーノ・ベナビデス(ハスクバーナ450ラリー・ファクトリー)に対し5分59秒差をつける快走となった。
総合順位では、ステージ1でトップ、ステージ2を11番手で走りぬいたヒーロー・モータースポーツ・チーム・ラリーのロス・ブランチ(ヒーロー450ラリー)がトップをキープ。イグナシオ・コルネホが2分55秒差の2番手に浮上している。3番手にはリッキー・ブラベック(ホンダCRF 450ラリー)が続く。
日本勢では、日野600シリーズでトラック部門に挑む菅原照仁(日野チームスガワラ)がステージ12番手タイムを記録し、部門総合順位でも前日の12番手から11番手と着実に走行を重ねている。“ストック”と呼ばれる市販車部門に参戦するチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、三浦昂(トヨタ・ランドクルーザーGRスポーツ)が5時間47分57秒でステージ2をクラストップで走り抜き、2番手には10分40秒差でチームメイトのロナルド・バソ(トヨタ・ランドクルーザーGRスポーツ)が続いている。部門総合順位ではワン・ツーを維持し、三浦が首位となっている。
競技3日目、1月7日(月)に実施されるステージ3は、アル・ダワディミからアル・サラミヤへ移動する733kmの道中に設定された全長440kmのスペシャルステージが戦いの舞台となる。
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