アルファ製エンジンを積んだ海上の駿馬
5度の世界タイトル、最初のF1王者、ミッレミリアでの11度の勝利、タルガ・フローリオの10回制覇など、アルファロメオはレースシーンで数え切れないほどの栄光を刻んできた。しかし、海上での活躍はあまり知られていないかもしれない。
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アルファロメオのかつての広報誌、『イル クアドリフォリオ』。その1973年発行分に、「Cavalli Marini」と題されたページがある。イタリア語で海の馬、つまり船舶にスポットライトをあてた記事であった。アルファ製エンジンを心臓に積んだレーサーたちは、どのような記録を残してきたのだろうか。
“アルフェッタ”からモントリオールまで
1920年~1980年代にかけて、アルファロメオの革新的技術はモーターボートの世界でも活用されてきた。伝説の“アルフェッタ”をはじめ、ジュリエッタやジュリア GTA、モントリオール、2600などのエンジンがレースや業務用ボートへと供給された。
海の世界でもまた、アルファロメオはキープレイヤーを演じた。アルファ製エンジンを積んだボートたちは、11の世界記録をはじめ、6度の世界チャンピオンシップ、7度の欧州チャンピオンシップ、そして9度のイタリア国内チャンピオンシップを獲得している。
F1初のチャンピオン、158の強心臓
ボートレースの世界に、アルファロメオは特別にレース部門から直接エンジンを提供した。たとえば、1946年にヴィアレッジョのピキョッティ造船所で作られた流線型の単胴船「Arno 2」には、レーシングマシン“アルフェッタ 158”のエンジンが搭載されている。アルファロメオをF1初優勝へと導いた心臓は、海上でも強さをアピール。Arno 2は3度の世界チャンピオンシップ、イタリア国内のタイトル獲得に加え、世界最速記録も樹立している。
アキッレ・カストルディは、第二次大戦時にアッビアテグラッソにある自身の農場に数台のアルフェッタを格納。戦火から車両を守り抜き、1938年~1943年に158のエンジンを搭載したボートで競技に挑んだ。
アキーレ・ヴァルツィもまたArno 2に乗って1948年のLuino Cupでポディウムに上っている。1949年後半になると、スリーポイント ハイドロプレーン(平らな船底をもち水面を滑るように走るハイドロプレーン艇のうち、水面との接触点を3つに絞り抵抗を減らしたもの)が登場。エンジンを降ろしたArno 2は引退し、2度とレースに出場することはなかった。
また、アルフェッタのエンジンを2基直列に繋いで搭載したボートも存在した。このマシンにはマリオ・ヴェルガやエツィオ・セルヴァ、そしてアキッレ・カストルディが乗っている。
アグスタのボディとアルファのエンジン
ヴェネツィアのチェッリ造船所で作られたインボードタイプの「Loustic 2」は、ジュリエッタの1300ccエンジンを搭載。1964年に3つの世界タイトルを取得した。
また、1966年に世界タイトルを獲得した「モリナーリ-アルファロメオ 2500」は、MVアグスタを駆るフォルトゥナート・リバノーリのチームのために作られた。アグスタのヘリコプター部門が手掛けたアルミニウム製ボディは航空機のそれを思わせる。テールにはアリタリア航空のカラーリングがあしらわれている。
海上のレコードホルダー
アルファロメオのボート用エンジンの名チューナーとして知られたルイジ・ライネリが乗った「ダーラ ピエタ-アルファロメオ」は、1968年~1970年の間に欧州とイタリア国内のタイトルを3度勝ち取った。
レオポルド・カサノヴァの率いた「モリヴィオ-アルファロメオ GTA」はアウトデルタのエンジンを搭載。1968年~1972年の間に欧州タイトルを1度、イタリア国内タイトルを4度奪取するとともに、3つの異なるクラスで4回世界速度記録を更新している。
1970年の「D.チェッリ-アルファロメオ」はモントリオール-アウトデルタの銘を刻むマリーン用エンジンを積む。このマシンを駆ったのは、10年以上にわたりイタリアや欧州で世界タイトルを数々獲得していたアントニオ・ピエトロベッリだ。
フランコ・カンタンドのためにコモ湖のルチーニ造船所で作られた「ルチーニ アルファロメオ」は1974年に世界記録を更新、その翌年には世界チャンピオンを獲得している。さらに、「ポポリ-アルファロメオ」にはティーポ33の2.5リッターエンジンを搭載。レオポルド・カサノヴァはこのマシンに乗り、「KC 500 KG」クラスで世界速度記録を更新。平均速度225.145km/hの記録は今日まで破られていない。
ヴェネツィアの水上バスの動力にも
アルファロメオ自慢のエンジンは、レース用以外の船舶にも搭載された。1932年製のプレジャーボート「Glauco」には6C 1750のエンジンを使用。当時の富裕層がクルージングを楽しむために愛用した。また、ヴェネツィアで運行している水上バス“ヴァポレット”にも、アルファロメオのエンジンが積まれていたものがあるという。
公道とサーキット。海と陸。アルファロメオが作るマッキナは、場所を越え、時代を超えて多くのエンスージアストを夢中にさせる魔法を持っているようだ。
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