車重1トンちょいのボディに680psを発揮する強心臓!
デビューから1年を経て成績向上に期待がかかる!
「AE86トレノに反則級の大馬力エンジン2JZを搭載!」D1グランプリ初期から参戦する田所渾身の超ハチロク見参!
ドリフト走行時のカッコよさや美しさが争われるD1グランプリシリーズにおいて、発足初年度の2001年から参戦し続けている田所義文(タドコロ ヨシフミ)選手。彼はこれまでもターボやスーチャーのみならず、2ローターや3ローターといったエンジンを搭載し、AE86トレノをつねに第一線で戦えるマシンに仕上げて来たハチロクマイスターだ。
そんな田所選手が2018年に投入したのがこのマシン。3ローター搭載車で戦っていた2017年シリーズで、エンジンが3回もブローしたことを受け「大パワー&高トルクを出しても信頼性のあるエンジン」として選んだのがD1グランプリシリーズにおいても実績のある2JZ-GTEだ。
「ぼくがいままで見たことある2JZ搭載車ってC&Yさんが作ってたドラッグ用のマシンだけだったし、実はハチロクってストラットとストラットの距離はS15シルビアよりも2cm長いんですよ。それなら2JZも載るだろうってことで作りましたね」と田所選手。
実際に、フロアトンネルやバルクヘッドの加工は当然としても、シルビアメンバーを流用することで、それほど大加工は必要なく2JZエンジンを搭載することができたそうだ。
エンジンはJZA80スープラやJZS161アリストなどに搭載されている2JZ-GTEで、シルビア純正メンバーを加工して搭載。社外ピストン&コンロッドを使って3.1Lまで排気量アップしたうえで、GCGのジェネレーションIIIタービンを組み合わせて680psを発揮している。
インタークーラーやオイルクーラーがあることと重量配分を考慮してラジエターはトランクマウント化。それでも前後長のある2JZエンジンだけに、エンジンルームはギッチギチといった状況だ。
意外にもエンジンがボンネットから飛び出してしまうことはなく、キッチリとエンジンルーム内に収まっている。
インタークーラーの配管スペースを確保つつ軽量化させるためリトラクタブルライトはポイ! 汎用品のランプユニットを使って固定化している。
ダッシュボードはドライカーボンを使ってGTカーをモチーフにワンオフ。計器類はデフィのDSDFを中心に必要にして最小限にまとめられている。また、クラッチはORCのトリプルプレートで、ミッションはTTIの5速シーケンシャルが搭載されている。
シンプルなステアリングポストは海外製品ではなくS14純正を流用。昨年はトラブルで悩まされたMR2の電動パワステはラインをツインに増やした上で、ハイプレッシャー仕様にして解決した。
シートはHANSなどのFHRシステムに対応しており、ヘッドサポートも張り出している競技用のブリッドプロフェイスを装着。
エンジンのセッティングやミッションの組み込み以外はすべて自分でやっているという田所選手なだけあって、張り巡らされたロールケージも自作。ルーフもドライカーボン製に変更されており、これまでのノウハウが注ぎ込まれている。
軽量化をしつつも見た目にも抜かりなし! ドアはFRP製に変更しつつも内張は走り屋垂涎のブリッド化が施されている。
昨年までは導風板を製作していたが「ラジエターを水平にしてフロアに近づけて水を噴射し、フロア下を流れる風で引き抜くほうが効果が高かった」と仕様変更。左手前にはウォータースプレー用のタンクがあり、右奥にはフューエルクーラーとデフオイルキャッチタンクがマウントされている。なお燃料はハイオクにスピードマスターの添加剤の組み合わせをメインとし、これに夏場はドラガス2L、それ以外は1Lを保険として入れているそうだ。
トランクは導風を意識しつつも“抜け”も考えた作りとなっており、ナンバーポケット部分は大胆にダクトが開けられている。
メンバーはシルビア純正を使っているため、足まわりもシルビア化されている。車高調はDG-5でナックルはゼグラスのタイプ3となっている。
ホーシングはドライブシャフトが太く、7.5インチのLSDが使えるようになるエスティマ純正を流用し、TRD製のLSDを組む。
タイヤはトーヨータイヤのプロクセスR888R。写真で装着されているプロクセスR1Rは予算節約のためのチェック走行用だ。昨年は十勝大会からリヤに275幅を使ってかなりの好感触だったが、今シーズンからは車両重量によってタイヤ幅が制限されたことから255幅を履いている。
田所選手がこれまでのノウハウを注ぎ込んで製作したAE86トレノは、2018年のD1グランプリシリーズ開幕戦から投入。しかしこのシーズンは、電動パワステのトラブルに終始悩まされ、十勝大会から275幅のプロクセスR888Rを導入するといった好材料もあったものの、最高13位のシリーズ29位という成績となった。
今回の筑波大会では「ドライ路面のときはDOSSの得点も出ていたけど、雨だとタイヤ幅足りないことと外径が変わってギア比が微妙に合っていなかったこともあって伸ばせなかったですね」と、タイヤ幅の制限が響いてしまったようで、第1戦は単走決勝24位、第2戦は単走決勝29位と、追走進出することはできなかった。
とはいえ、7月末に開催されるつぎのHOKKAIDO DRIFTは、昨年パワステトラブルで苦しみながらも追走進出を果たした会場なので、リベンジに期待がかかる。
PHOTO:Mitsuru KOTAKE & Daisuke YAMAMOTO
TEXT:Daisuke YAMAMOTO
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