ミニバンは意外にも古くから存在
最近SUVに押され気味だが、ミニバンは国民車と言っていいほどの普及ぶりだ。運転フィールや乗り心地の向上、人も荷物もたくさん積め、問題だった燃費もかなり改善されてきているなど、人気があるのもうなずける。
3列シート+スライドドアでもダメ! 人気ジャンルなのに売れないミニバン5選とその理由
ちなみにミニバンの発祥はアメリカで、それまではトラックベースの大きなバンが主流だったところに、ラムバンなどの小さなものが登場してヒットとなったのがきっかけ。ミニバンといっても、日本車からするとかなり大きいが。
日本の場合はアメリカとはまた違ったルーツをもっている。存在として大きいのがワンボックスで、ここからの派生が多かったりする。日産セレナ、トヨタ・ノア/ヴォクシー、そして信じがたいがアルファード/ヴェルファイアなどもワンボックスがルーツだ。
そういった流れを見ると、じつは日本でのミニバンの発祥は意外に古い。キャブオーバーではなく、現在のようにエンジンが独立して前端のボンネット内に収まっているもので見てみると、1990年のマツダMPVの存在は大きい。ただし、当時はミニバンとは名乗っておらず、マツダは「新しい形の高級車」と呼んでいたのも、時代をよく表していると言っていいかもしれない。
各社の意欲的な挑戦がミニバンブームにつながる
MPVは現在のミニバンとほぼ同じスタイル、コンセプトだが、ハッチバックから派生したミニバンに目を転じてみると、さらに歴史はさかのぼる。それが1982年に登場した三菱のシャリオと、その翌年に登場した日産プレーリーだ。とくに後者はスライドドアを採用しつつ、Bピラーレスという斬新なスタイルを採用。シートも回転対座が可能だったが、ミニバンという言葉はまだなく、新しいスタイルのセダンと呼んでいた。
また個性派ミニバンのルーツとなるのが、天才たまごのキャッチフレーズで人気となったトヨタの初代エスティマだ。たまご型の丸みを帯びたスタイル、余裕の3列シート。そしてワゴン専用設計という、当時としては画期的で、どこをとっても新しいことばかりだった。エンジンも当初はS2と呼ばれる2ストロークを積む予定で、試作もしていたほど。最終的には環境問題で断念するが、当時のトヨタとしてはかなりの意欲作であったことがわかる。
この初代エスティマも登場したのは1990年のこと。つまり今回紹介したすべてのミニバンが1990年までに登場しているのは、偶然ではないだろう。サイズ的にも限られてしまう日本の道路事情などを背景とした、新ジャンルへの意欲的な挑戦が大きな原動力となったと言え、それがRVブーム、そして1990年代半ばに起こったミニバンブームへとつながっていくことになる。
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