F1イギリスGPのフリー走行1回目が行なわれ、マクラーレンのランド・ノリスがトップタイムを記録した。RBの角田裕毅はセッション序盤にスピンしてしまい、満足に走行を重ねることができなかった。
シルバーストン・サーキットを舞台に始まったF1イギリスGP。直前に行なわれたFIA F3とFIA F2はいずれもウエットコンディションで行なわれたため、F1のフリー走行1回目の天候も心配された。しかしセッション開始までは雨も上がり、路面もドライアップ。各車ともドライタイヤを履いてコースインしていった。気温は16度、路面温度は22度だった。
なおこのFP1には、4名の若手ドライバーが参加。2025年にハースからフル参戦デビューすることが決まったオリバー・ベアマンは、ハースのケビン・マグヌッセンのマシンに搭乗。この他、アイザック・ハジャーがレッドブルのセルジオ・ペレスのマシンに、ジャック・ドゥーハンがアルピーヌのピエール・ガスリーのマシンに、そしてフランコ・コラピントがウイリアムズのローガン・サージェントのマシンにそれぞれ乗り込んだ。
セッション開始から10分が経過しようかというところで、アタックラップを行なっていた角田がターン7(ルフィールド)でスピン。コース脇のグラベルトラップにつかまってしまい、脱出できなかった。これでセッションは赤旗中断。角田は早々にこのセッションを切り上げることを余儀なくされた。スペインGPの失速からの立ち直りを目指すRBとしては、痛いセッション序盤となった。
角田のマシンが回収され、5分ほどの中断を経てセッション再開。いずれのマシンも、セッション前半に履いていたタイヤで走行を開始した。
セッション折り返しを迎えると、各車2セット目のタイヤを投入。1セット目のタイヤでは、ハードを履いたカルロス・サインツJr.(フェラーリ)が最速だったが、ミディアムタイヤを2セット目に選んだマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分27秒764を記録して首位に立った。なおレッドブルは、今回のグランプリにアップデート版のフロアを投入してきている。
フェルスタッペンは同じミディアムタイヤで2度目のアタックを行ない、自身のトップタイムを削ったが、これを上回ったのはマクラーレンのオスカー・ピアストリ。ピアストリはソフトタイヤを投入し、1分27秒631を記録して首位に立った。チームメイトのランド・ノリスは、タイミングをずらしてアタック。セクター1こそ全体ベストだったが、4番手となった。
ただそのノリスは、コース上で走行を続けて再度アタック。1分27秒420を記録して首位に立って見せた。アストンマーティンのランス・ストロールもソフトタイヤでアタックし、ノリスに次ぐ2番手となった。
セッション残り7分となったところで、ピアストリのマシンにトラブル発生。ピアストリは油圧系のトラブルで、パワステが動かないと訴えた。なんとかピットレーン入り口に辿り着くことができたが、そこでストップ。ピットレーンの入り口が一時閉鎖された。
セッション終盤には各車ロングランを行ない、チェッカーを受けた。
結局トップタイムはノリス。ノリスはベストタイムを記録したソフトタイヤで13周にわたって連続走行しており、まだまだ余裕残しの感がある。なおセッション最終盤、ノリスはスロー走行していたハジャーに危うく追突しそうになる場面もあった。
2番手ストロールも、ベストタイムを記録したのはソフトタイヤでの10周の連続走行の序盤。3番手ピアストリを挟み、フェルスタッペンがミディアムタイヤで記録したタイムで、ノリスから0.309秒遅れの4番手につけた。
若手ドライバーの中で最速だったのはベアマンで14番手。すでに今季サウジアラビアGPで実戦を経験した影響が出たか? ドゥーハンは17番手、コラピントは18番手、そしてハジャーは19番手だった。
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