チンガード開閉式でも軽い!
全方位的に工夫を凝らし、トータル性能が高い一品
’20最新ヘルメット〈SHOEI〉グラムスター【今秋発売予定のシンプルデザイン仕様】
手に持つと「軽いな」と感じる。被って走り出しても、その印象は変わらない。
バイザー内蔵タイプやチンガードが開閉するシステムメットは、便利だけど重くなりがち。こうしたネガを払拭した意欲作が「リュウキ」だ。
カブトでは、システムヘルメットとしてイブキ、カザミをリリース。これに続く最新版がリュウキとなる。最大の特徴は、軽快な被り心地。既存の同社製システムより100g以上軽量化しており、フルフェイス並みの重量を達成している。冒頭のとおり、その効果は抜群で、2時間程度ほぼ連続で被っても明らかに疲労が少ない。
―― リュウキ[カブト]●価格:3万6300 円 ●サイズ:S M L XL ●規格:SG● ’20年初夏発売予定
着用感は、頬と頭を均一にホールドする印象。額部のベンチレーションは、直接走行風を感じるタイプではないものの、キッチリ換気している感覚がある。乱流を抑えるウェイクスタビライザーの恩恵もあり、100km/hで帽体は安定。不快な風切り音もない。また、アゴ下から走行風が口元を避けて流れるのが爽快。冬場は首元をしっかりガードしておくといいだろう。
カムイIIIで初採用したテイジン社製の熱線遮蔽シールドも相変わらずいい。普通のシールドで気温20度の眩しい直射日光を浴びると目元がジリジリ灼かれたが、リュウキでは明らかに熱を防いで涼やか。サンシェードと併用すれば、日差しへの対策は万全だ。
他にも、ラチェット式バックル、インカム対応とツーリング向けの装備を満載。軽やかな被り心地も相まって、普段使いでも重宝する。活躍の幅が広いシステムヘルメットだ。
―― カブトの特許技術として有名なウェイクスタビライザーを後部に配置。帽体付近の気流をコントロールし、安定感をもたらす。上部左右には、常時開放式の排気ダクトを備える。
―― 先のエア吹き出し面を従来品より大型化し、換気性能をアップ。同時にノーズガードも大型となり、サンバイザーとのすき間を抑えた。明暗差が少なく、クリアな視界に貢献する。
―― 【日射熱を防ぐシールド】紫外線を99%、赤外線を74%防ぐ高機能ポリカーボネートを使用し、メット内の温度上昇を抑えるUV&IRカットシールド。300Wの白熱灯を照射した実験では、30分後の温度が通常のシールドより約10度低かった。
―― 頬パッドには、メガネやサングラスのツルが収めやすいスリットを装備。メガネの出し入れがスムーズで、ツルの圧迫感も少ない。
―― 内装はアゴ紐カバーを含め、すべて着脱でき、清潔さを保てる。ブレスガードやアゴ下のウインドシャッターも取り外し可能だ。
●まとめ:沼尾宏明 ●写真:山内潤也
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