現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > もはや過去の遺物!? リトラクタブルヘッドライトがキマっていた国産スポーツ5選

ここから本文です

もはや過去の遺物!? リトラクタブルヘッドライトがキマっていた国産スポーツ5選

掲載 更新
もはや過去の遺物!? リトラクタブルヘッドライトがキマっていた国産スポーツ5選

■スーパーカーやスポーツカーが積極的に採用

 車体内部にヘッドライトを格納し、消灯時の空力性能向上を目的に誕生したリトラクタブルヘッドライト。

えっ!? ランエボじゃないの? 過激すぎない高性能車5選

 国産車で始めて採用したのは1967年に発売されたトヨタ「2000GT」ですが、主に1970年代から1980年代のスーパーカーやスポーツカーで採用されました。

 リトラクタブルヘッドライトは急速に普及しましたが、後に法改正やヘッドライト技術の進歩により現在は消滅しています。

 しかし、スポーティなイメージからクルマ好きに人気があり、いまでも「憧れ」という人が少なくありません。

 そこで、リトラクタブルライトが魅力的な国産スポーツモデル5車種をピックアップして紹介します。

●三菱「スタリオン」

 1982年にデビューしたスポーティな3ドアハッチバッククーペの三菱「スタリオン」は、同社初のリトラクタブルヘッドライトを採用したモデルで、北米市場を意識したエッジの効いたスタイリングが特徴です。

「ギャランΣ(シグマ)」譲りのFRレイアウトを採用し、初期型は2リッター直列4気筒の自然吸気エンジンとターボエンジンを搭載。

 サスペンションは、最廉価モデル以外は4輪ともマクファーソンストラットの独立懸架で、基本設計の古さを感じさせないスポーティなハンドリングでした。

 1987年に2リッターエンジンながら3ナンバー車となるワイドボディの「GSR-VR」を設定。迫力あるブリスターフェンダーが話題になります。

 また、1988年に発売された最終モデルには、2.6リッター直列4気筒ターボが搭載され、国産乗用車で初となる50扁平のタイヤを標準で装着していました。

 スタリオンは1990年に生産を終えて後継の「GTO」がデビューし、前期型はリトラクタブルヘッドライトを採用していましたが、後期型からは固定式ヘッドライトに改められています。

●トヨタ「スープラ」

 2代目トヨタ「セリカXX」の後継として1986年に登場した「スープラ」は、ラグジュアリー路線の「ソアラ」に対し、走りの性能を高めたGTとしてデビュー。

 セリカXXはその名のとおり「セリカ」の上級車として設定されていましたが、セリカのFF化に伴い、スープラとして独立します。

 その結果、セリカXX時代からの伝統である、直列6気筒エンジンを搭載するFRの3ドアハッチバッククーペというパッケージを踏襲。

 搭載されたエンジンは2リッター直列6気筒SOHC自然吸気から3リッター直列6気筒DOHCターボまでと幅広く、1990年に登場した「2.5GTツインターボ」では、自主規制いっぱいの280馬力に到達しています。

 また、ダンパーの減衰力を電子制御する「TEMS」や電子制御式スキッドコントロール装置「ESC」など、先端技術を積極的に採用しているのも特徴です。

●マツダ「サバンナRX-7」

 マツダ「サバンナRX-7」は「サバンナ」の後継として1978年にデビューしたロータリーエンジンを搭載する、ピュアスポーツカーです。

 当初は自然吸気エンジンのみの設定で、サバンナRX-7はターボのイメージが強いのですが、ターボが登場したのは1983年のマイナーチェンジ以降になります。

 リトラクタブルヘッドライトはロータリーエンジンならではの低いボンネットをより有効に活用できるアイテムで、それにより実現したスポーツカーらしいスタイリングは、Cd値0.36という素晴らしい空力性能を誇りました。

 当時、サバンナRX-7のライバルはポルシェ「924」であり、輸出先の北米ではプアマンズポルシェと呼ばれることもありましたが、手ごろな価格で手に入る高性能なスポーツカーとして国内外で大いに成功を収めています。

■スポーツカーだけどカワイイ!?

●ホンダ「NSX」

 フェラーリやポルシェといった世界のスポーツカーをライバルとする、ホンダ「NSX」が登場したのは1990年です。

 開発にF1チャンピオンの故アイルトン・セナ選手も関わるなど本格的なスポーツカーで、オールアルミのボディにリアミッドシップレイアウト、イタリアのスーパーカーのような流麗なスタイリングが世界中を驚かせました。

 搭載されたエンジンはV型6気筒DOHC VTECで、当初は3リッターのみでいたが、マイナーチェンジでMT仕様は3.2リッターへと変更されています。

 3リッターでも自主規制いっぱいの280馬力(AT仕様は265馬力)に達していたため、排気量が上がってもパワーは据え置きで、最大トルクのみ1kgfm向上しました。

 なお、和製スーパーカーと呼ばれるルックスを実現していたリトラクタブルヘッドライトは、フロントの軽量化と空力性能の向上を理由に、2001年末のマイナーチェンジを機に固定式ヘッドライトに改められています。

●ユーノス「ロードスター」

 1989年、日本を代表するオープン2シータースポーツのユーノス「ロードスター」が発売されます。現行モデルは4代目でマツダ「ロードスター」の名称で販売されていますが、初代はユーノスブランドでした。

 軽量なボディに1.6リッター直列4気筒エンジン(後に1.8リッターも追加)を搭載し、後輪を駆動するFRレイアウトを採用。

 ハイパワー化が進むスポーツカー界に一石を投じ、軽快な運転感覚を武器に大ヒットを記録。1990年代には後追いのライトウェイトスポーツが世界中で発売されたほどでした。

 リトラクタブルライトは当時としては珍しい丸型のライトを採用し、格納時のスタイリッシュさと展開時の可愛らしさのギャップも人気の一因だったといわれています。

 なお、1998年に登場した2代目以降は固定式ヘッドライトのため、ふたつの顔が楽しめるのは初代のみです。

※ ※ ※

 国産車で最後にリトラクタブルヘッドライトを採用したのは3代目RX-7で、2002年に生産を終了しています。

 リトラクタブルヘッドライトの普及を加速させたのも、初代のサバンナRX-7といわれているので、ある意味数奇な運命ではないでしょうか。

 かつてはスポーツカーだけでなく、コンパクトカーのトヨタ「ターセル」やセダンのホンダ「アコード」もリトラクタブルヘッドライトを採用していたので、いかに人気があったかが伺えます。

こんな記事も読まれています

茨城県唯一の本格的石垣城砦「笠間城」に昂る!
茨城県唯一の本格的石垣城砦「笠間城」に昂る!
バイクのニュース
全長3.4m切り! ダイハツ「車中泊“特化型”軽バン」がスゴい! 超デカい2段ベッド×ちょうどいい感じの「シンプル仕様」! カスタムセレクト「コンパクトAS」どんなモデル?
全長3.4m切り! ダイハツ「車中泊“特化型”軽バン」がスゴい! 超デカい2段ベッド×ちょうどいい感じの「シンプル仕様」! カスタムセレクト「コンパクトAS」どんなモデル?
くるまのニュース
【ハーレー】カタルーニャサーキットでレース仕様ロードグライドのテスト走行を実施
【ハーレー】カタルーニャサーキットでレース仕様ロードグライドのテスト走行を実施
バイクブロス
えぇぇぇ!? 三菱製[軽スポーツ]が今めちゃくちゃ[アツい]って知ってた??
えぇぇぇ!? 三菱製[軽スポーツ]が今めちゃくちゃ[アツい]って知ってた??
ベストカーWeb
ダサカッコいいトヨタ「ハイラックス」はレトロ風味に味付け! ナンバープレート「1985」は自身の誕生年のほかにもうひとつ意味がありました
ダサカッコいいトヨタ「ハイラックス」はレトロ風味に味付け! ナンバープレート「1985」は自身の誕生年のほかにもうひとつ意味がありました
Auto Messe Web
緊急避難なら駐車違反が罰せられないなら「腹痛で路駐してトイレに駆け込んだ」ってあり? 違反が免除されるケースとは
緊急避難なら駐車違反が罰せられないなら「腹痛で路駐してトイレに駆け込んだ」ってあり? 違反が免除されるケースとは
WEB CARTOP
スズキ「スイフトスポーツ」生産終了!? 貴重な「めちゃ安いMTハッチ」今後どうなる! 最後を飾る「特別なスイスポ」12月登場も「次期型」のウワサは?
スズキ「スイフトスポーツ」生産終了!? 貴重な「めちゃ安いMTハッチ」今後どうなる! 最後を飾る「特別なスイスポ」12月登場も「次期型」のウワサは?
くるまのニュース
一体なぜ? 自賠責保険への加入が必須の理由とは
一体なぜ? 自賠責保険への加入が必須の理由とは
バイクのニュース
これはリアビューカメラ? ジャガー、次世代EVコンセプトの新たな画像を公開
これはリアビューカメラ? ジャガー、次世代EVコンセプトの新たな画像を公開
AUTOCAR JAPAN
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
motorsport.com 日本版
日本に世界が注目!? 公道激走バトルの「ラリー」開催! 3年目の「ラリージャパン」どんな感じ? トヨタ会長が語る
日本に世界が注目!? 公道激走バトルの「ラリー」開催! 3年目の「ラリージャパン」どんな感じ? トヨタ会長が語る
くるまのニュース
新型3列シート電動SUV『アイオニック9』正式発表、充電中は4人が広々休憩も…ロサンゼルスモーターショー2024
新型3列シート電動SUV『アイオニック9』正式発表、充電中は4人が広々休憩も…ロサンゼルスモーターショー2024
レスポンス
全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
くるまのニュース
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
バイクのニュース
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
レスポンス
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
motorsport.com 日本版
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
バイクのニュース
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

302.5311.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

248.5380.0万円

中古車を検索
スタリオンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

302.5311.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

248.5380.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村