WEC富士6時間レースは、フロントロウに並んだトヨタの2台が波乱のスタートでポジションを落としながらも追い上げ、7号車が優勝。8号車も2位となり、母国でワンツーフィニッシュを飾った。
この結果、トヨタは最終戦を残して今季のマニュファクチャラーズタイトルを獲得。最終戦バーレーンでのドライバーズタイトル獲得もグッと手繰り寄せた。
■熱戦繰り広げられたWEC富士6時間レース、週末を通して過去最高の5万4700人が来場
トヨタ7号車のドライバーとチーム代表を兼務する小林可夢偉は、これはチーム全員が頑張った結果だと、感謝を口にした。
「ワンツーフィニッシュはめちゃめちゃ嬉しいです。ル・マンで勝てなくて、7号車はリタイアまでしちゃって不本意な100周年になっちゃったので……ただモンツァで勝てて富士でも勝てたというのは、クルマが速いだけじゃなくて、戦略やチームのメカニック、エンジニアみんなが頑張って、さらにドライバーがミスなく走ることができた結果だと思うので、その努力に感謝したいなと思います」
「結果ワンツーで終われたというのは、これ以上ない富士6時間だったんじゃないかなと思います」
「僕はやりたいことをバーって言ってるけど、それを実現しようと色々な人が試行錯誤してくれたっていうのが僕の中で非常に大きな感謝だし、チームワークをもっと良くしてもっと応援されるWECチームを、もっと多くのGR(TOYOTA GAZOO Rasing)ファンを作っていきたいなと思います」
今季から一気にハイパーカークラスのエントリーが増加し、プジョーに加えてフェラーリやポルシェといったライバルが参戦してくる中で、トヨタは王者としてそれを迎え撃った。フェラーリに敗れたル・マン24時間レースを除いた5レースでトヨタが勝利を収めており、まさに圧勝だと言って良いだろう。
小林は、アウディやポルシェがLMP1から撤退し”ライバル不在”と言われる中でもWECで研鑽を続けてきた集大成が、そうした結果に現れていると話す。
「トヨタしかいないと言われた時代があったけど、僕たちはしっかりクルマを作って、人を鍛えて、ドライバーも鍛えて、今ここにいます」
「今季ル・マン以外は全部勝っています。結果だけ見たら圧勝しているけど、性能調整の数字だけ見たらそんなに大きな差はない。じゃあなんの差かといえば、全ドライバーが安定して速く、クルマの限界を引き出せて、ピットストップも戦略もタイヤのチョイスもミスなく……そういうモノの集大成が今の結果に表れていると思います」
「他のマニュファクチャラーがいない数年間、なんでWECをやっているのと言われていたかもしれないけど、その意味はここで証明されているんじゃないかと思います。そういうチャンスをくれた豊田章男会長と佐藤さん(佐藤恒治/現トヨタ社長)には本当に感謝したいなと思います」
「これに満足するんじゃなくて、もっとできることはないかと常に考えて、世の中の車に良い影響を及ぼせるような考え方をしっかりやっていきたいなと思います」
「今までドライバーしかやっていなかったから、そういうことを考えていなかったんですけど、WECをやっている意味を証明するためにもしっかり結果を残して、技術のフィードバックをしっかりして、これからもモータースポーツがもっとサステナブルになるようにやっていきたいなと思います」
今回の富士は週末を通して悪天候に見舞われたこともあり、気温が上がった決勝レースに向けてデータが不足。マシンが持つパフォーマンスを最大限発揮できなかったチームも多かったと見られる。しかし小林は、そうした状況に適応ができるだけのチームを作り上げ、それができるドライバーがマシンに乗っているからこそ、今回のワンツーフィニッシュがあるのだと胸を張った。
「ドライバーが自分に合うようにブレーキの使い方だったりエンジンのコントロールの仕方でいかにタイヤを保たせられるようにクルマのバランスを作っていくのか、というところが求められたレースなんじゃないかなと思います」
「その場その場でアダプトしていくことがレース結果の鍵だったような気がします。その経験があるというのはアドバンテージだし、トヨタにはそれができるだけのドライバーが乗っています」
「フェラーリがずっと遅かったのかというとそうじゃない。速いスティントもあって、それがなぜかといえば適応できるドライバーがしっかり速かったんです。GRは全ドライバーがそれができる。それが今までやってきた積み重ねなんじゃないかなと思います」
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どことは言いませんけど。
インチキBoP