現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > デザインが再評価されてジワジワ価格が高騰している!? 人気の絶版SUV3選

ここから本文です

デザインが再評価されてジワジワ価格が高騰している!? 人気の絶版SUV3選

掲載 更新 6
デザインが再評価されてジワジワ価格が高騰している!? 人気の絶版SUV3選

■デザインが再評価された!? 価格高騰中の絶版SUVを振り返る

 1980年代から1990年代に生産されたクルマを「ネオクラシック」と呼びますが、なかでも日産「スカイラインGT-R」やトヨタ「スープラ」などの高性能車は世界的に人気で、価格も異常なまでに高騰しています。

MT専用! スズキ新型「ジムニーライト」人気沸騰を受け発売へ

 今では高性能車に限らず、同年代のさまざまなクルマでも価格高騰が波及している状況で、現在のクルマにはない魅力が再評価されているといえるでしょう。

 一方、現行モデルではSUVの人気が上昇中ですが、このSUVでも絶版車が注目され、なかにはジワジワと中古車価格が上がってきているモデルも存在します。

 そこで、需要が高くなっている絶版SUVを、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「ラシーン」

 現在、人気のSUVのなかでも、各メーカーの主力はオンロード性能を重視した「クロスオーバーSUV」ですが、かつてのRVブームの頃にも展開され、代表的な1台が1994年に登場した日産「ラシーン」です。

 ラシーンは7代目「サニー」のプラットフォームをベースに開発され、ボディは直線基調のボクシーなショートワゴンタイプです。

 外観デザインはグリルガード、ルーフレール、リアに背面スペアタイヤキャリアを装着したモデルを設定するなど、全高を抑えたクロスカントリー4WD車をイメージさせました。

 搭載されたエンジンは当初1.5リッター直列4気筒のみでしたが、1997年のマイナーチェンジで1.8リッターの「SR18DE型」に変更され、1998年にはスポーティグレードの「ラシーンフォルザ」が加わり、最高出力145馬力の2リッターエンジン「SR20DE型」が搭載されました。

 トランスミッションは5速MTと4速ATの設定で、駆動方式は全車フルタイム4WDを採用し、雪道などの悪路走行に配慮していました。

 ラシーンは時代のニーズにマッチしたモデルとして一定の人気が得られましたが、RVブームの終焉とともにフルモデルチェンジすることなく、2000年に生産を終了。

 ところが、近年のSUV人気の高まりからラシーンのデザインが再評価され、さらにアニメやドラマにもなったマンガの「ゆるキャン△」に登場したことも追い風となって中古車の人気が上昇し、専門店によるカスタマイズも盛んにおこなわれています。

●ホンダ「エレメント」

 ホンダは1994年に、自社開発した初のSUVとして初代「CR-V」を発売し、大ヒットを記録しました。そして、2001年に登場した2代目は、日本以上に北米市場でヒット。

 そこでアメリカホンダは次の一手として2002年に、より若い世代に訴求するミドルサイズSUV「エレメント」を発売しました。

 エレメントは「ジェネレーションY」と呼ばれるアメリカの若年齢層をターゲットに開発され、ボクシーなフォルムのステーションワゴンタイプの外観と、センターピラーレスで前後ドアが観音開きとなっているなど、それまでのホンダ車にはない個性的なデザインを採用。

 さらにバンパーやフェンダーなど無塗装の樹脂パーツを外装に多用することで、SUVらしい機能性を表現していました。

 ボディサイズは10フィート(約3m)のサーフボードが室内に格納できることを前提に設計され、内装も水拭き可能なフロア素材や、防水シート表皮、撥水ルーフライニング、跳ね上げ式リアシートでフルフラット化できる荷室など、機能性が重視されました。

 北米市場では目的どおり若者から人気となり、2005年には日本でも輸入車として発売されましたが、奇抜なデザインが受け入れられず販売が低迷し、発売からわずか2年8か月で販売を終了。

 ところが、この個性的なデザインが再評価され、近年、エレメントの中古車が人気となり、個体数が少ないのもあって価格が上昇しています。

●トヨタ「FJクルーザー」

 トヨタは2006年に、「ランドクルーザープラド」をベースに開発した「FJクルーザー」を北米市場で発売してヒット作となり、2010年には日本でも販売が開始されました。

 外観は丸目2灯ヘッドライトやフロントグリルに「TOYOTA」のロゴ、垂直に近いフロントガラス、背面まで回り込んだサイドクォーターガラス、ホワイトにカラーリングされたルーフなど、往年の「FJ40型」ランドクルーザーをモチーフにしたレトロなデザインを採用。

 さらに前後方向に開く観音開きのサイドドアによって形成された、ユニークなサイドビューも特徴のひとつでした。

 国内仕様では最高出力276馬力を発揮する4リッターV型6気筒ガソリンエンジンを搭載し、トランスミッションは5速ATが組み合わされました。

 駆動方式は全車パートタイム式4WDで、「オフロードパッケージ」にはリアデフロックを標準装備し、さらにオプションで「アクティブトラクションコントロール」を設定するなど、ファニーな見た目ながら高い悪路走破性を誇りました。

 国内でもヒットを記録したFJクルーザーでしたが、2017年10月に限定モデル「ファイナルエディション」が発売され、翌2018年1月に生産を終了しました。

 近年は歴代のランドクルーザーシリーズすべてが人気ですがFJクルーザーも同様で、高年式・低走行の個体は新車価格を上回るプレミア価格となっています。

 なお、中東の一部や南アフリカ、フィリピンなどで、現在もFJクルーザーは新車販売されています。

※ ※ ※

 SUV人気は収まる気配もなく、ますます上昇中です。直近では電動モデルも盛んに発表・発売され、なかでももうすぐ販売されるトヨタ「bZ4X」の試乗レポートが話題となっています。

 スペース効率が高いSUVは大容量のバッテリーを搭載するEVとの親和性も高く、今後、さらに増えると予想されます。

 しかし、充電時間や冬季における航続可能距離などEVにはまだまだ改善すべき点も多く、さらなる技術革新が待たれる状況です。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
motorsport.com 日本版
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
AUTOSPORT web

みんなのコメント

6件
  • ラシーンは大ヒットで売れまくり、惜しまれつつ消えたけど、FJは事前の評判とバーゲンブライスにも拘らず、販売低迷して生産終了。

    やはり普通に売ってる時に売れないクルマはダメ。
    中古市場の人気者になっても仕方ない
  • 結局タマ数が減ってきたからじゃないの。どれも欲しいとは思いませんね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

324.0349.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

149.0548.0万円

中古車を検索
FJクルーザーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

324.0349.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

149.0548.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村