微笑みの国「タイ」の道路は、多くの日本車メーカーが現地生産を行っていることもあり、日本車天国となっている。日本と同じ車種が販売されているケースもあるが、販売の主力となっているのは、新興国向けに開発された地域限定モデルもしくはタイ独自仕様が施されたモデルたちだ。
今年も多くの新型車が、タイでデビューを果たしている。2019年12月10日までタイで開催されたモーターショー「タイ国際モーターエキスポ2019」の会場で発見した日本では会えない日本車の情報に加え、その導入の可能性を予測してみた。
『【すげえカッコいいタイ製新SUV&スポーツ発表】新型カローラアルティス GR&ヤリスクロス 日本導入を熱望!!』で紹介した新型カローラアルティスのGRモデルや、ヤリスクロスと同じくらい魅力的なモデルが目白押しとなっている!!
文/大音安弘
写真/Thailand International Motor Expo、MITSUBISHI
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■日産 アルメーラ
5つのグレードを設定し、ボディカラーは6色。販売価格は現地価格で49万9000~63万9000バーツ(約179万~229万円)となっている
日産の小型セダン「アルメーラ」は、タイの日産車のなかでは、販売の約25%を占める主力車種だ。今年、フルモデルチェンジを果たした新型は、先代同様に、日産ノートとも共用するVプラットフォームを採用。Vモーショングリルを採用したシャープなフロントマスクと、クーペライクなルーフラインが生む伸びやかなスタイリングが特徴的だ。
キャビンの広さは、競合他社のなかで最高クラスというから、小さくとも実用的かつ快適なセダンに仕立てられているようだ。4台のカメラを用いた先進の安全運転機能も自慢のひとつ。前方衝突予測警報、衝突被害軽減ブレーキ、後側方車両検知警報、アラウンドビューモニターなど多彩な機能を備える。
パワートレーンには、燃費と性能の両立を狙った100ps/152Nm(15.5kgm)を発揮する1.0Lの3気筒ターボエンジンを初採用。これにCVTを組み合わせる。タイのエコカープログラムには、従来の1.2Lエンジンでも対応可能だが、顧客の望む動力性能が期待できないと判断。贅沢にも全車搭載となった。
日本でのエントリーセダン「シルフィ」のモデルライフが長いだけに、次の展開が気になるところだが、上海モーターショーで発表された新型シルフィが新世代プラットフォーム「CMF」を採用しているのに対して、タイ仕様のアルメーラは、旧世代プラットフォームを採用している。この点からも、アルメーラの導入の可能性はほぼ無いと予測される。
導入の可能性:★ 1
■三菱 ミラージュ
ダイナミックシールドを採用したフロントフェイスを採用。全長のみ若干伸び、全長3845×全幅1665×全高1505mm(タイ仕様)となった
今回、ピックアップしたモデルで唯一日本導入を果たしているのが、ミラージュだ。セールスマン扮する唐沢寿明が登場していたことが、謎のミラージュポーズとともに思い出されるのは、グリルレスのスマートなマスクの初期型。2015年のマイナーチェンジで、グリルとメッキパーツを追加することで落ち着いたデザインに……。
ところが、今年11月に実施されたフェイスリフトでは、若々しさを取り戻した。フロントマスクには、「ダイナミックシールド」デザインを初採用した力強いものに。前後ランプデザインも一新された。
機能面では、全車にApple CarPlayとAndroid Auto対応のディスプレイオーディオを標準搭載に。さらに上級グレードでは、レッドアクセントのフロントグリル、新デザインの15インチアルミホイール、チェック柄のファブリックと合皮のコンビシートなどを採用している。
パワートレーンは、従来同様に、1.2L自然吸気エンジンとなる。デリカD:5やRVRがフェイスリフトを受けてダイナミックシールドマスクとなったこともあり、来年早々には、日本のミラージュもフェイスリフトを受けたマイナーチェンジモデルとなる可能性大。これは期待してよいだろう。
導入の可能性:★★★★★ 5
■三菱 アトラージュ
「アトラージュ」改良新型。フロントマスクはミラージュと共通のデザインながら4ドア・5人乗り仕様とした小型セダンで全長は4305mmとなる
ご想像の通り、ミラージュのセダン版となる「アトラージュ」。単にセダンボディに変更しただけでなく、かつてのミラージュセダン同様に、ホイールベースを100mm延長することで、後席のスペースを拡大されている。
セダンというキャラクターを踏まえてか、従来型はグリル付きの大人しい顔つきであったが、2019年11月のフェイスリフトにより、ダイナミックシールドを採用した力強いフロントマスクとなり、こちらも若返りを果たした。
ビジュアル同様に、基本的にはミラージュと同じグレード構成と仕様だが、15インチアルミホイールのデザインがエレガントさを重視したものとなり、上級車のシートも、合皮のモノトーン仕立てとするなど、質感の向上により配慮しているのがポイント。
全長4305mm、全幅1670mmとコンパクトなので、ダウンサイザーやビジネスカー需要が見込めると思われるが、国産他車も小型セダンの販売はイマイチなのが、現実。また従来は設定していた教習車などの供給もやめてしまっていることから、導入の可能性は、ゼロに等しいだろう。
導入の可能性:★ 1
■三菱 トライトン・アスリート
ピックアップトラック「トライトン」の特別仕様車「トライトン・アスリート」の新モデル。販売価格は、現地価格で103.5万バーツ(約372万円)からとなっている
三菱の世界戦略車の1台として活躍するピックアップトラックが「トライトン」。昨年11月にマイナーチェンジを受け、「究極のスポーツ・ユーティリティ・トラック」のコンセプトの下、トラックの性能だけでなく、快適性の向上にも取り組んだ。もちろん、スタイルは、ダイナミックシールドを取り入れたスタイリッシュかつワイルドなデザインに仕上げられている。
そのトライトンに、今年、新たなラインアップが追加された。それが同ショーで初公開されたアスリートという最上級グレードだ。ボディはダブルキャブのみ。
マリンスポーツなどのアクティブな仕様を意識したモデルのようで、スポーティな専用外装及びサイドデカール、ラゲッジマット、ブラックルーフ、18インチアルミホイールなどを数々の専用装備を装着。インテリアも本革と合皮のコンビとなる2トーンシートと豪華だ。
パワーユニットは、2.4Lディーゼルターボを搭載し、最高出力181ps/3500rpm、最大トルク430Nm/2500rpmを発揮。トランスミッションは、6速ATのみ。駆動方式は、セレクター付きのスーパーセレクト4WDIIとFRを選択できる。
豪華装備とカッコいいスタイル! まさにSUVブーム真っただ中の日本に最適な1台ではないだろうか。かつて初代トライトンは、タイより導入されていたことがある。パジェロ亡きあと、そのタイミングが、いよいよ訪れたのではないだろうか。ここは無理を承知で、期待を膨らませて待つこととしたい。
導入の可能性:★★★ 3
■いすゞ D-MAX
エクステリアはウエッジの効いた分厚いボディーシェイプでより強く、動きのあるシルエットを実現。ヘッドライトには、Bi-LEDプロジェクターランプを採用し、シグネチャーランプとのコンビネーションで鋭い目つきを表現
2019年10月に、8年ぶりのフルモデルチェンジを実施。ピックアップトラックの常識を超えたクルマをコンセプトに、トラックとしての性能だけでなく、快適性も大幅な向上が図られている。
エクステリアは、よりアグレッシブなスタイルとなり、スポーティさも演出。インテリアは、より乗用車ライクなものが目指され、機能的かつ質感の高いものに。Apple Carplay / Android Auto対応の9インチディスプレイを始め、オートエアコン、パークディスタンスコントロール、リモートエンジンスターター付きキーレスエントリーなどの快適装備も充実。操縦性や乗り心地も改善が図られているという。
パワーユニットは、キャリーオーバーの150ps/350Nm(35.7kgm)の1.9Lディーゼルターボに加え、新開発の190ps/450Nm(45.9kgm)の3.0Lディーゼルターボエンジンを設定。6速のMTもしくはATを組み合わせる。
基本性能では、軽量化と20%剛性向上を果たしたボディ、軽量なフレーム、渡河性能800mmの実現など、しっかりと磨き上げられている。日本でもタイ生産のトヨタ・ハイラックスが人気となっているだけに、限定的でも導入を望みたいところだが……。
いすゞがSUVを含む乗用車販売から完全撤退しているのは、ご存知の通り。かつて、いすゞにD-MAXの日本導入の可能性を尋ねたことがあったが、現実的には難しいだろうという回答を得ている。大変残念だが、望み薄だ。
導入の可能性:★ 1
■マツダ マツダ2セダン
日本でのマイナーチェンジを受けて、タイでも新型をお披露目された
マツダのエントリーモデルとして活躍するマツダ2。タイでは、ハッチバックに加えてセダンを設定する。仕様は、1.3Lの自然吸気ガソリンエンジンと1.5Lクリーンディーゼルターボエンジンのいずれかを搭載した前輪駆動仕様のAT車となる。
今年の改良では、フェイスリフトを実施。エクステリアは、日本仕様のマツダ2同様に、フォーマルさを備えた質感の高いものに生まれ変わり、前後のバンパーおよびランプ、アルミホイールのデザインを一新。LEDヘッドランプも採用された。
ダイナミクス性能も高めるために、頭部の揺れを抑えたフロントシートやGベクタリングコントロールプラスを搭載。快適面では、静粛性が向上されたほか、マツダコネクトのapple CarPlay対応、360度ビューモニターやフロントパーキングセンサーの新設なども行われている。
内容的には、2019年9月に改良を受けた日本のマツダ2と同等のものと見られる。マツダ2セダンといえば、日本ではマツダ教習車として活躍中。広報部に確認したところ、現在、マツダ2セダン改良に伴う変更はないとのこと。しかし、デザインを重視するマツダだけに、近い将来、改良を受けそうだ。
導入の可能性:★★★★ 4(※ただし、教習車として……)
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