専用加飾や内装の素材などの質感がよくなり好印象
日産 キックスが登場してからおよそ1年半が経過した。そのときの試乗記でもお伝えしたが、正直に言って褒めたたえた内容ではなかった。それは、インテリアや乗り心地のしなやかさに欠けていた印象があったからである。
今回は、日産少数精鋭が造るブランド「AUTECH」仕様のキックスを試乗することができたので、その雰囲気をお伝えしたい。
AUTECHが手がけたモデルはいくつもあるが、フロントグリルなどの加飾がベースモデルよりも質感を高めているものが多い。そしてAUTECH JAPANは、外観に加え中身を進化させる会社である。
AUTECHがカスタマイズしたキックスは、ボディに締りを与えるメタル調のフィニッシャーと、専用のバンパーに装着されたLEDのポジションライト、専用のホイールに精悍さが醸し出している。
インテリアは、シンセティック材の表皮をあしらっていて、シートのフィット感や触れたときのしっとり感はいい雰囲気だ。
専用ホイールや安定したクオリティなどの小さな積み重ねでデビュー時と別物に
早速試乗に移ろう。まず市街地を走らせてみると、乗り心地がベースモデルのキックスからは想像がつかないほど良くなっている。リアハッチ付近のバイブレーションもかなり低減されているし、何よりも追従性が高まっている。
ステアリングを操舵したときのボディの追従性も雑味が少なくなり、質感が高いように感じる。
メーカーによると、外観のみの変更で、中身は同じだという。しかし、試乗すると本当に中身が同じなのだろうか? と疑問も湧くほど良い出来なのである。 次に、第三京浜に向かう。ここは巻き込んだカーブがあるから車の姿勢が変化しやすい。そのため、車のスタビリティをチェックするにはうってつけなコースだ。
徐々に速度を乗せていくが、不安のない安定性だ。リアのピッチングも、しなやかに収まっている。
ストレートから高速のS字でステアリングをわずかに当ててみると、ボディの沈み込みはとてもリニアだ。ドライバーや同乗者に不安を与えないので、素直なハンドリングと言える。
以前に試乗したキックスは、リアの収まりに荒さが生じたが今回は違いがある。以前より良くなっていることで考えられる要因は、ひとつは個体差によるもの。
これはいまだにあることであって、特に初期ロッドとの差はよくある。日本仕様に出荷していて生産が安定してくると、すべての精度が高くなることがあるのだ。
そして、AUTECHキックスの場合はホイールに違いがある。たかがホイールで変わるのかと思う方もいるであろうが、これが驚くほどの違いが出る。
同じサイズのアルミホールといっても、重さや剛性によって路面の振動の伝わり方が違うからである。
サスペンションに由来するパーツも、仕様は同じであってもすべて同じメーカーであるとは限らない。パーツのクオリティが安定したということも、要因のひとつだろう。 いずれにしても、以前試乗したキックスと比べると違いがある。隠すことはないだろうが、知らないうちに改良してあることは、欧州メーカーではよくある話である。だが、以前よりも良くなっていることは、カスタマーには間違いなく有益なことだ。
いずれにしてもAUTECHキックスは、デビュー時よりも全てにおいて質感が上がったことを知ることができ、オススメできる日産車が増えたのである。 文/松本英雄、写真/尾形和美【試乗車 諸元・スペック表】●1.2 AUTECH (e-POWER)型式6AA-P15最小回転半径5.1m駆動方式FF全長×全幅×全高4.33m×1.76m×1.61mドア数5ホイールベース2.62mミッションその他AT前トレッド/後トレッド1.52m/1.54mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)1.92m×1.42m×1.25m4WS-車両重量1350kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員5名車両総重量1625kgミッション位置不明最低地上高0.17mマニュアルモード-標準色ピュアブラックパールメタリックオプション色ブリリアントホワイトP/ピュアブラックPM、ブリリアントホワイトパール3コートパール、ダークブルーPM/ピュアブラックPM掲載コメント-エンジン型式HR12DE環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆☆種類直列3気筒DOHC使用燃料レギュラー過給器-燃料タンク容量41リットル可変気筒装置-燃費(10.15モード)-km/L総排気量1198cc燃費(WLTCモード)-燃費基準達成-最高出力82ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm103(10.5)/5200型式6AA-P15駆動方式FFドア数5ミッションその他ATAI-SHIFT-4WS-標準色ピュアブラックパールメタリックオプション色ブリリアントホワイトP/ピュアブラックPM、ブリリアントホワイトパール3コートパール、ダークブルーPM/ピュアブラックPMシート列数2乗車定員5名ミッション位置不明マニュアルモード-最小回転半径5.1m全長×全幅×全高4.33m×1.76m×1.61mホイールベース2.62m前トレッド/後トレッド1.52m/1.54m室内(全長×全幅×全高)1.92m×1.42m×1.25m車両重量1350kg最大積載量-kg車両総重量1625kg最低地上高0.17m掲載用コメント-エンジン型式HR12DE種類直列3気筒DOHC過給器-可変気筒装置-総排気量1198cc最高出力82ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm103(10.5)/5200環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆☆使用燃料レギュラー燃料タンク容量41リットル燃費(10.15モード)-km/L燃費(WLTCモード)-km/L燃費基準達成-
日産 キックス(現行型)(現行型)のカタログはこちら日産 キックス AUTECH(現行型)の中古車はこちら
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みんなのコメント
カーセンサーだからしょうがないのか?
時を同じくしてCD/DVDなどのソースが使えないディスプレイオーディオ付きナビに代わるかもしれないから、旧仕様を気に入ってる人は早めに決断したほうがいい。