アウディのブリュッセル工場がCO2ニュートラルサイトとして、ベルギーの試験機関であるVinçotte社から認定を受けた。同所は工場で発生するすべての生産工程とそのほかすべての排出量を、95%の再生可能エネルギーないしはそれを補うための5%の環境プロジェクトによってカバーしている。プレミアムセグメントを生産する大量生産設備において、世界で初めてのCO2ニュートラルサイトとして認められる栄誉となった。
ブリュッセル工場は、アウディ初となるバッテリーEVの量産車を生産する予定であり、2018年末までに開始する見通し。日々の使用に適切な航続距離を有し、革新的なデジタルテクノロジーを備える。アウディが追求するのは、サステナブルなプレミアムモビリティの全体像。したがって、同社はこのSUV型BEVの生産にあたっても、省資源であるという重要性を与える必要があった。つまりブリュッセル工場は、アウディがCO2ニュートラルを唱えたe-tronプロトタイプの量産仕様を生産することになる。
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「私たちの最初のBEVは、同時に生産工程においても環境負荷ゼロという中核車になるわけです」と、生産/物流部門の取締役であるPeter Kössler氏は言う。「さらに、私たちはグループ内のすべての生産設備においても、サステナブルな拠点とすべく努力を重ねているところです。“グリーンな電力”を徐々に供給できるようにし、昨年にはドイツで最初に、国内の鉄道輸送において環境ニュートラルを達成しています」
ブリュッセル工場には、3つの柱が立てられている。
ひとつは“グリーンな電力”への移行で、これはすでに2012年に成し遂げられた。総面積37000平方メートルにものぼる工場のルーフには、地域で最大規模の太陽光発電システムが備えられた。これにより、同所は年間17000トンのCO2排出量を削減、これは1500人分もの消費にも値する量だ。
「アウディ初のBEV生産設備として、サステナブルで環境に優しい生産工程はとくに重要なファクターでした」と、ブリュッセル工場のマネージングディレクターであるPatrick Danau氏は述べる。「これは社会の義務であり、私たちはあらゆる面で努力を惜しみません」
ふたつ目の柱は、再生可能なエネルギーを用いた熱源およびオフィスへの暖房システムだ。同所は必要な熱量をバイオガスによって充当している。再生可能なエネルギーをもちいることでCO2排出量の削減量は年間40000トンにものぼっていて、ひとつ目に掲げた柱と実績を含め、ブリュッセル工場は95%以上の必要エネルギーをこれらに頼っている。
さらに同所は、現況では再生可能ネルギーをもってしても排出が避けられない領域までの相殺を、カーボンクレジットプロジェクトに則って企図している。これが三つ目の柱だ。これらは、たとえば社用車による排出物までをも含む。「2014年に、私たちはCO2排出量とそれを認証した、最初のプレミアムマニュファクチャラーとして名乗りを上げました。以来、さらなる削減を図り続けています」とは、環境保護部門トップを努めるRüdiger Recknagel氏の言だ。「私たちは、すべての生産拠点に省水で空気汚染を防ぎ、リサイクル性に優れる新しい技術を取り入れ続けているのです」
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