年内にエンジニアリングを完了
text:AUTOCAR UK編集部
【画像】テスラ・ロードスターのライバルは?【EVスポーツカー4選】 全127枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
1000psを超えるモデルSプレイドとモデルXプレイドが発表されたばかりだが、テスラのイーロン・マスクCEOは、待望のスーパーカー「ロードスター」の発売が2022年まで延期されたことを明らかにした。
開発の進捗状況について問い合わせたSNSのユーザーに対し、マスクは来年の生産開始予定日に先駆けて「今年中にエンジニアリングを仕上げる」と回答。駆動可能なプロトタイプは、夏の終わりに完成すると期待されている。
この遅れは、新しいトライモーター・パワートレインと先進のバッテリー技術の開発に起因するものだ。
第2世代となる新型ロードスターは2017年後半に初公開され、今年中に生産を開始すると予想されていた。
生産の遅れはテスラにとって初めてのことではない。モデル3の発売は生産の遅れに悩まされたほか、2019年に発売予定だったセミ・トラックも延期された。ピックアップトラックのサイバートラックの生産についても、2022年に開始できれば「ラッキー」とも言われている。
ガソリン車の運転は過去のもの
テスラによると、ロードスターは3基の電気モーターから1020kg-mのトルクを発揮し、0-97km/h加速は1.9秒になるという。
0-160km/h加速は4.2秒、4分の1マイル(402m)を8.9秒で達成するという。マスクは、これ以上速いモデルを生産することは、安全上の懸念を引き起こす可能性があると述べていた。
「(さらなる高性能化は)安全性だけが問題です。ロケットの技術をクルマに適用することにより、飛躍的に可能性が広がりました」
さらに、マツダMX-5 RFのような着脱式ガラスルーフを装着しながら400km/h超での走行が可能だという。
マスクは200kWhのバッテリーを搭載することで、約1000kmの航続距離を実現すると語る。事実であれば、これはEVとして世界記録だ。フラッグシップのモデルSプライド+は、米EPAサイクルで837kmの航続距離を実現するとされている。
「このクルマの目標はガソリン車に打ち勝つことにあります。ガソリンスポーツカーを運転することは、蒸気機関車のように過去のものとなります」
ロードスターは当初、2020年に発売される予定だった。最初の1000台はファウンダーズ・エディションとして、25万ドル(2592万円)からとなる。その後の車両は20万ドル(2074万円)での販売が予定されている。
テスラの他のモデルと同様に、ロードスターにも最新の自動運転技術が搭載される。
2016年からテスラの全車に8つのカメラで全方位を250m先まで監視することが可能だ。さらに12の超音波センサーにより障害物を検出するほか、前方レーダーにより豪雨、霧、粉塵の中でも安全性を確保できる。
ロードスターは無線アップデートに対応し、納車後にもパフォーマンスや自動運転機能などがアップデートされる可能性がある。これまでにも、テスラは加速性能やオートパイロット機能のアップデートを提供してきた。
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