現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【懐かしの東京モーターショー 14】1993年、スバルは「SAGRES」で近未来のスポーティワゴンを提案した

ここから本文です

【懐かしの東京モーターショー 14】1993年、スバルは「SAGRES」で近未来のスポーティワゴンを提案した

掲載 更新
【懐かしの東京モーターショー 14】1993年、スバルは「SAGRES」で近未来のスポーティワゴンを提案した

1954年、東京モーターショーの前身である「全日本自動車ショウ」が開催されてから、2019年で65年が過ぎた。そんな東京モーターショーの歩みを、当時のニューモデルやコンセプトカーなど、エポックメイキングなモデルを軸に紹介する。今回は1993年の第30回ショーを振り返ってみたい。

バブル景気が崩壊。夢より現実に即したモデルが増える
1993年の第30回ショーは、バブル景気が崩壊し長期不況の真っ只中で、会期が2日短縮されたこともあり、入場者数は前回より20万人減となる180万人強にとどまった。展示車は全出品台数の3分の1を参考出品車が占めたが、夢より現実に即したものが多く、1~2年後に発売を控えた次期型モデルの展示も目立った。コンセプトカーは安全や環境に取り組んだものが主流となり、4WDのRV系モデルが都会型に変化していったのも特徴であった。

判明した! ヴィッツ改めヤリスのアウトライン

■スバル SAGRES(サグレス)
セダンとワゴンの枠を取り払ったニューカテゴリーの4WDスポーティワゴン。スバルは「ロングホイールベース・ショートオーバーハング、キャブフォワードデザインとワイドトレッド、ロープロファイルランフラットタイヤによる斬新なプロポーションの中に、キャビンのフレキシビリティを盛り込んだ、近未来を想定したアグレッシブな提案」と説明した。全長4330×全幅1770×全高1310mmのボディ前端に縦置きされるエンジンは、2カム選択式可変動弁機構付きの2L 水平対向4気筒DOHCで203pを発生。トルコン付きのHT(ハイトルク)-CVTを介して4輪を駆動する。キャビンでは、逆位相の音で車内騒音を打ち消すANC、カーナビ、TV、オーディオ機能を持つマルチインフォメーションシステム、250mmのパワースライドが可能なリアシート、完全フルフラットフロアのカーゴルームなどでワンルーム感覚のフレキシビリティを実現。ICV(インテグレーテッド コントロール ビークル)と呼ぶ近未来のセーフティテクノロジーも搭載される。

■日産 AP-X
環境へのダメージを抑えつつ走る喜びを追求した、次世代の高性能2+2座スポーツクーペ。空力を極めたスタイリングや、日産の超高速実験で得たノウハウを生かしたインテリアでドライバーに高揚感を与える「AP(アトラクティブ・パフォーマー)」をテーマに開発された。250ps/30.0kgmのパワースペックを発生する3LのV6 DOHC(VQ-Xコンセプト)をフロントに搭載し、トロイダルCVTを介して後輪を駆動するFRだが、エンジンの軽量化(乾燥重量178kg)や搭載位置の最適化で前後重量配分は51:49を実現。前後マルチリンクサスペンションの後輪に電動スーパーHICASとアクティブLSDを装備することで絶妙のハンドリングが味わえる。次世代型だけに進化型ABS、ミリ波レーダー車間距離警報、後続車への緊急制動報知、夜間歩行者警報、居眠り運転警報など、数多くの運転支援システムが搭載されている。

■三菱 HSR-IV
HSRは市販車にフィードバックする技術を先行開発するリサーチカーで、1987年に初披露され、この1993年にはバージョンIVに進化した。三菱は「追求してきたヒューマン スケール テクノロジーのひとつの頂点」と位置づけている。中核をなすのはコンピュータを駆使してエンジン、駆動系、足回りを統括的に制御する学習制御技術の導入だ。エンジンは1.6LのV6DOHC-MIVECで、6気筒中3気筒の吸排気バルブの作動を停止する可変排気量機構(MD)が採用されている。駆動は油圧制御式センターデフと、前後輪の左右間のトルク制御機構を備えたオールホイールコントロール(4輪活性化技術)を搭載。フロントサスペンションにアームの伸長でキャンバーとキャスターを変化させるバイオダイナミックサスを搭載するなど、ハード面だけでも新技術が満載される。一方ソフト面は、ステレオイメージセンサーとレーザーレーダーによるマルチアイシステム、オートドライブシステムなど、先進の運転支援技術が搭載されている。

■三菱 MUM500
全長2570×全幅1395mmというコンパクトサイズで、軽自動車の規格よりずっと小さいボディの2人乗りタウンカー。車重はわずか450kgで、エンジンは3気筒の500cc。燃費や省スペース、渋滞対策にも効果があるため、実用化されればスマートなどのマイクロコンパクトカーにも影響を与えたと思われるのだが…。

懐かしの東京モーターショーバックナンバー

[ アルバム : 1993年の東京モーターショー はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

全長4.2mの三菱コンパクトSUV 新型「ASX」欧州登場 最新デザイン採用で“らしい顔”に大幅改良! EV・ハイブリッド・ガソリンを用意
全長4.2mの三菱コンパクトSUV 新型「ASX」欧州登場 最新デザイン採用で“らしい顔”に大幅改良! EV・ハイブリッド・ガソリンを用意
VAGUE
【MotoGP】マルケス、バニャイヤとの激闘を今後に活かす「ドゥカティのお手本から学べるのは喜び」
【MotoGP】マルケス、バニャイヤとの激闘を今後に活かす「ドゥカティのお手本から学べるのは喜び」
motorsport.com 日本版
全長3m以下! ホンダが新「本格オフロード車」発表! 迷彩柄がカッコいい「パイオニア700」米で発売
全長3m以下! ホンダが新「本格オフロード車」発表! 迷彩柄がカッコいい「パイオニア700」米で発売
くるまのニュース
見た目はキャリイ! 中身は怪物! カプチーノの足に隼の心臓と「魔改造」された「軽トラドリ車」【大阪オートメッセ2024】
見た目はキャリイ! 中身は怪物! カプチーノの足に隼の心臓と「魔改造」された「軽トラドリ車」【大阪オートメッセ2024】
WEB CARTOP
アストンマーティンDBX707がアップデート。最新のインフォテインメントシステムを採用するなどインテリアを刷新
アストンマーティンDBX707がアップデート。最新のインフォテインメントシステムを採用するなどインテリアを刷新
カー・アンド・ドライバー
【60年代のヒーロー】ミニ クーパーを超え世界を驚かせたミニの最高性能スポーツバージョン 伝説のミニ クーパーS誕生物語
【60年代のヒーロー】ミニ クーパーを超え世界を驚かせたミニの最高性能スポーツバージョン 伝説のミニ クーパーS誕生物語
AutoBild Japan
マクラーレンF1、最速レッドブルに追いつくまで“最短1年”?「この開発ペースなら到達できるかもしれない」
マクラーレンF1、最速レッドブルに追いつくまで“最短1年”?「この開発ペースなら到達できるかもしれない」
motorsport.com 日本版
大渋滞の”京葉道路”を6車線化! 国道14号「両国拡幅」計画はどうなった!? 都心近くで進行中の”ボトルネック”解消プロジェクトとは
大渋滞の”京葉道路”を6車線化! 国道14号「両国拡幅」計画はどうなった!? 都心近くで進行中の”ボトルネック”解消プロジェクトとは
くるまのニュース
アライヘルメット「ツアークロスV」にグラフィックモデル<トレイル>が登場、5月下旬発売予定
アライヘルメット「ツアークロスV」にグラフィックモデル<トレイル>が登場、5月下旬発売予定
モーサイ
高速に乗れるミニバイク!? ハートフォード・ミニエリート試乗「15馬力の150cc水冷単気筒は、意外な速さを見せた!」
高速に乗れるミニバイク!? ハートフォード・ミニエリート試乗「15馬力の150cc水冷単気筒は、意外な速さを見せた!」
モーサイ
[わざとやってる!?] トンネルの中の照明が均等でなかったり、まばらに点いている場所があったりするのはなぜ?
[わざとやってる!?] トンネルの中の照明が均等でなかったり、まばらに点いている場所があったりするのはなぜ?
WEBヤングマシン
日本のドアロックは「安全装備」! そろそろアメリカのように「防犯装備」としての機能が必要な時期がきている!!
日本のドアロックは「安全装備」! そろそろアメリカのように「防犯装備」としての機能が必要な時期がきている!!
WEB CARTOP
ハスクバーナ「スヴァルトピレン801」日本導入 8月に発売
ハスクバーナ「スヴァルトピレン801」日本導入 8月に発売
バイクのニュース
スズキが新型「軽トラック」発売! 斬新デニムブルー採用!? 5速MT進化! 111万円から、反響は?
スズキが新型「軽トラック」発売! 斬新デニムブルー採用!? 5速MT進化! 111万円から、反響は?
くるまのニュース
季節の変わり目にエアコンが発する悪臭の正体とは? DIYで解決!~Weeklyメンテナンス~
季節の変わり目にエアコンが発する悪臭の正体とは? DIYで解決!~Weeklyメンテナンス~
レスポンス
ポルシェ カイエン/カイエン クーペ【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
ポルシェ カイエン/カイエン クーペ【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
2024年第1四半期・米国新車販売データ発表。トップはGM
2024年第1四半期・米国新車販売データ発表。トップはGM
カー・アンド・ドライバー
6速MTが追加!? マツダ新型「”タフ顔”トラック」公開! 全長5m超えでアンダー320万円から! 精悍&流麗ピックアップ「BT-50」タイでの登場に反響多数
6速MTが追加!? マツダ新型「”タフ顔”トラック」公開! 全長5m超えでアンダー320万円から! 精悍&流麗ピックアップ「BT-50」タイでの登場に反響多数
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村