トヨタの新型「ハリアー」とプラットフォームを共有する3列シートSUVの「ハイランダー」に小川フミオが試乗した。日本未導入モデルの特徴とは?
ライバルの多い3列シートSUV
カローラシリーズにコンパクトSUV「カローラ・クロス」追加へ!
米国で大ヒットしているトヨタ車は、というと「ハイランダー」だ。ミッドサイズSUVのマーケットでは、フォード「エクスプローラー」をしのぐ人気ぶりだそう。日本で試乗したら好感の持てるクルマだった。
H.Mochizuki最大7~8人乗れる3列シートのハイランダーは、機能を重視したパッケージという点からして、個人的には「ランドクルーザー」や「ハイラックス」といった、トヨタ製”(よく)働くクルマ”のカテゴリーであると思っている。
ここに挙げた車種からわかるように、トヨタは”働くクルマ”づくりがうまい。走破性だったり積載能力だったり、そのクルマに求められる機能をしっかり抑えつつ、シンプル・イズ・ザ・ベストといえるスタイリングにまとめあげているからだ。けだしグッドデザインである。
H.Mochizukiハイランダーも、2019年のニューヨーク自動車ショーで今回の新型のデビューに立ち会っていらい、私が気になっていたトヨタ車だ。米国に行かなくては乗れないだろう(となると新型コロナウィルスが収まらないうちは当分ムリ……)と思っていたら、トヨタ自動車が参考車として日本で登録したモデルに乗せてくれたのだ。
なんの”参考車”か。2019年に登場した新型「RAV4」と、2020年6月に発売開始された新型「ハリアー」と、基本的におなじプラットフォームを使うので、”味付け”によってどれだけクルマのキャラクターが変わるのか「体験してみてください」(広報部)ということだったのだ。
H.Mochizuki乗ってみると、1960年代から1980年代のSUVが気になっている私には、ドンピシャにはまる出来だった。ダンパーもスプリングの少しソフトな設定で、これが、下の回転域でもそれなりに力が感じられる3.5リッターV型6気筒ガソリン・エンジンとよく合っていて、なかなか気持ちがよい。
米国では、サッカーマムがメインターゲットとのことだ。サッカーマムは、エレメンタリースクールに通う子どもたちにフットボールはまだ早いので、サッカーをさせるお母さんのことを言う。
H.Mochizukiもっと詳しくいうと、子どもたちを練習に連れていくのがサッカーマム。持ちまわりでチームの子どもをなるべく大勢乗せていかなくてはならないため、3列シートのミッドサイズSUVはこのところ大きなマーケットを形成していたそうだ。
このパッケージ要件だけ満たせばサッカーマムはクルマを買ってくれるかというと、米国は、熾烈なマーケットで、競合が多い。トヨタでは、エクスプローラーにくわえ、ニッサン「パスファインダー」、ホンダ「パイロット」、マツダ「CX-9」をコンペティターとしてあげている。
スバル「アセント」、ヒュンダイ「サンタフェ」や同「パリセード」、キア「テリュライド」なども、てごわいライバルと目されているミッドサイズSUV。アセントには私も乗ったことがある。力強いエンジンと、広々感が印象に残り、よく売れているというのがよくわかった。ハイランダーもそこで健闘しているのだ。
大きなボディがもたらす魅力
もちろん、男がひとりでふだん乗るのも、けっこういいものだと私は思う。全長4950mm、全高1730mmのボディは、日本の路上ではやや大きいけれど、さきに触れたように、大きなボディがもたらす乗り心地のよさなど、この大きさゆえの快適性が味わえるからだ。
H.Mochizuki欧州のハイ・ブランドの製品とちがい、豪華ではない。でも、余裕あるサイズのSUVであり、ぜいたくな気分をもたらしてくれる。いっそ米国的な雰囲気を武器に、左ハンドルのまま販売してくれたらいいのでは。左ハンドルのトヨタ、クルマ好きの興味を妙にくすぐる。
トヨタ自動車の開発陣が自信をもっているシャシーだけあって、ステアリングはしっかりしているし、切り込んだときの車体の動きはスムーズ。もっさり感はいっさいなかった。
日本の場合、3列シートをそなえたミッドサイズSUVですぐ思いつくのが、メルセデス「GLE」(4930mm)やBMW「X5」(4935mm)、ランドローバー「ディスカバリー」(4970mm)などだ。
日本では当面ハイランダーの販売予定はないそうだ。ミッドサイズSUVがひしめいている米国と違い、日本では、3列シートをとなると、マツダ「CX-8」(4900mm)ぐらい。あとは高級車かミニバンになってしまう。
日本で売れるSUVとなると、よりコンパクトな、いわゆるS(スモール)クラスになってしまう。トヨタでいうと、「ライズ」のクラスである。それでも、市中で並行輸入のタコマとかトゥンドラに乗っているひとを見かけるぐらいだから、ハイランダーにも市場のニッチ(すきま)がありそうだ。
文・小川フミオ 写真・望月浩彦
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
気に入ったなら、並行輸入してお乗りになれば?