もくじ
どんなクルマ?
ー V8のDB11 V12との差は?
ロードテスト(2) メルセデス-AMG GT R ★★★★★★★★★☆
どんな感じ?
ー サスペンション、ステアリングに変化
ー AMG GTはドライサンプ DB11はウエット
ー 各モード◯ ハンドリングも文句なし
「買い」か?
ー アストン 長い伝統にマッチ
スペック
ー アストン マーティンDB11 V8のスペック
どんなクルマ?
V8のDB11 V12との差は?
V8エンジンを搭載したアストン マーティンDB11。アストン マーティン社とダイムラーAG社の間で4年前に締結された企業提携により、メルセデス-AMG製のエンジンを搭載した初のモデルとなる。
新しいアストン マーティンのために用意されたのは、3982ccのV8ツインターボ。ドイツのデスメタル・ファンがイギリス貴族のディナー・パーティに呼ばれたかのように、DB11のエンジンベイに納まっている。今後起こりうる課題を予測した上で、導入しているのだろう。
このエンジンは、アストン マーティンが今後生みだすすべてのモデルにおいて、不可欠な存在となるはずだ。
トルク・ウエイト・レシオは、V12が51.4kg-m/トン、V8が52.9kg-m/トンという差になる。V12エンジンは旧式で重量がかさむいっぽうで、AMGのV8はラジエーターも小型化でき、安価であっても数値は良好だ。
V12モデルの方が100psほど強力で、0-100km/h加速時間も優れている。そのうえ最高速度も高く、ゲイドン生まれの兄妹の上下関係は保たれてはいる。しかし、トルクの差は2.4kg-mしかなく、弟分の方が115kgも軽量なこともあって、実際の差は大きなものではない。
ではなぜこのような上下関係を(あえて)作ったのか。
アストン マーティンはDB9にのみV12エンジンを積んだモデルを提供してきたが、それは、V8を搭載したヴァンテージをリリースするために必要だったのだ。
イギリスでDB11を購入する人の場合、気筒数が1/3少ないエンジンを選んで£13,000(195万円)を節約したとしても、オプションのホイールや塗装、グレードトリムやステレオ類を選択してしまえば、帳消しとなるだろう。
しかし世界のほかの地域においては、この差はクルマを選択する際の大きな理由となりうる。例えば中国では、V12モデルよりも4000cc V8モデルの方が、税金面では£70,000(1049万円)も優遇されるのだ。立派なガレージを用意できるほどの金額だ。
どんな感じ?
サスペンション、ステアリングに変化
エンジンによる115kgの軽量化とともに、サスペンションとステアリングにも手を加え、ハンドリングを向上させ、ドライバーとの関係性をより密なものに仕立て直した。
エンジンだけでなく、ホイールベース内側の重量物を見直し、前後の重量配分も改善させている。
V8モデルのサスペンションで改良された点は、具体的には高剛性のブッシュ類と前後のアンチロールバー、ホイールのジオメトリーなど。加えてアダプティブダンパーのセッティングも変更され、GT、S、S+の各モード間での乗り心地やボディコントロールの幅が広げられている。技術部門のボス、マット・ベッカー氏によると、リアサスペンションのマルチリンクは新しいラテラルロッドとなり、リアアスクルの許容量が拡大されているという。
スプリングレートは変更されておらず、いっぽうパワーステアリングは設定し直される。操作の手応えやフィードバック、ステアリングセンター付近での安定性も向上させている。
結果、乗り味はドラマチックに変わった。やはりダイナミック性能に関しては、軽量化による効果が非常に大きい。
ここでふと思う。アストン マーティンのGTとしてはどうか。これに関しては、ほとんど見る機会がないボンネットの下に、V12エンジンをどれだけ必要だと感じるのか? という視点も必要だろう。以下で詳しく見ていこう。
AMG GTはドライサンプ DB11はウエット
V12エンジンは希少な存在となり、特別さは増していることも事実だ。しかし、4000ccのV8エンジンに置き換えることで、アストン マーティンは非常に良い結果を残したことは間違いない。
新しいインダクションやエグゾーストシステムによって、メルセデス-AMG GTやE63とは微妙に異なるサウンドを鳴らす。アストン マーティンを第一線のパフォーマーに仕立てるには十分な資質だとも言える。
昨年登場した非常に魅力的なヴァンテージGT8のエグゾーストノートと比べると聴き劣りするが、非常に神々しいものであることには変わりない。AMGのクルマと比べれば遥かに繊細で、アストンらしさは健在だ。
ちなみにメルセデス-AMG GTがドライサンプなのに対し、ウェットサンプ方式となる。ウェットサンプ方式の潤滑システムは、DB11の特別な構造を持つフロント・クロスメンバー間にエンジンを納めるのに不可欠で、ゲイドンでは、ドライサンプと比較してエンジン重量はほとんど変わりないとしている。
ドライブモードをGTモードにしていても驚くほど余裕があり、S、S+モードでは更に勢いが増す。その際、AMGのクルマと異なり、吸気音やエンジンサウンドは大きくなるが、排気音は若干静かになる点もアストンらしい。
各モード◯ ハンドリングも文句なし
サスペンションのモードの幅は拡張され、GT、S、S+の各モードにピッタリと合う設定となり、変化も明確に感じ取れる効果的なものとなった。
GTモードの場合は、クルマは高いギアを選択する傾向があるが、低めの回転数でも力強い加速を可能としている。Sモードは路上での走行に最適で、アクセルを深く踏み込むとレスポンス良くトランスアクスル方式のギアは変速されるが、エンジンがハンチングするような過度な設定ではない。
また、S+は短時間楽しむようなモードだが、手に負えなくなるほど挙動が荒くなることもない。
どのドライブモードを選択していても、V8はV12より活発でレスポンシブ、トルク感もより強い。3000rpm~5000rpmでのエンジンの活発さはとても印象的で、追い越し加速や、長距離での実際の走行スピードにおいても、V12モデルよりも恐らく優れているだろう。
そして、V8モデルはハンドリングが素晴らしい。フィードバックや直進安定性、ハンドリングレスポンス、俊敏性などボディコントロールの向上はアストン マーティンも自負している点だ。
V8モデルは、柔軟で素直な性格に加えて、クルマの挙動はV12モデルよりも遥かに一体感があり、巧みなもの。また、フロントタイヤのグリップレベルを感じ取れる、コミュニケーション豊かな電動パワーステアリングシステムも非常に素晴らしい。
フロントタイヤのグリップ感覚が明確になることで、ステアリング操作もより自信を持って行えるだけでなく、DB11のシャシーが持つバランスの良さや操作に対する懐の深さを、V12モデル以上に、存分に味わうことが可能となる。
「買い」か?
アストン 長い伝統にマッチ
長距離のテストドライブを経て、高価でパワフルな兄よりも、スポーティで運転を楽しめるグランドツーリング・クーペの方が、アストン マーティンの長い伝統的なクルマ作りに合致していると実感させられた。
いっぽうV12エンジンのDB11は、孤高の存在感、優しい乗り心地の豪華なグランドツアラーとして、そのヒエラルキーを保ってはいる。非常に優れたモデルだ。
そして、V8モデルのサスペンションやステアリング・システムが、来季のマイナーチェンジに合わせてV12モデルにも搭載される予定。もしわたしがV12モデルが欲しいなら、2018年まで待つだろう。ただ、この仕上がりを見る限り、V12を買う必要もなさそうなのだ。
アストン マーティンDB11 V8のスペック
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