もくじ
ー 過去最悪に迫るテスラの赤字
ー 欧州ではモデル3の販売が好調
ー 時価総額はフォードを凌ぐ/実現可能性の低そうな計画も
ー 実現可能性の低そうな計画も
EVは中国に振り回されるのか NEV法で「ブームとしてのEV」崩壊の危険性も
過去最悪に迫るテスラの赤字
テスラは、電気自動車のモデル3が欧州で驚異的な販売を記録しており、さらに将来に向けて自動運転タクシーの導入を予告しているにもかかわらず、現在も依然として財政難に苦しんでいるようだ。
イーロン・マスクCEOは3カ月前、テスラが今年の第1会計四半期には黒字になるだろうと予告した。ところが実際に発表されてみると、この3カ月間は過去最悪に迫る7億200万ドル(767億円)もの赤字を計上した。
マスクCEOはその理由としてモデル3の生産が遅れたことと、既存のモデルSとモデルXが旧くなり価値が下がっていることを挙げた。2010年以来、テスラが黒字を計上した会計四半期は4期のみ。年単位で黒字となったことは一度もない。
欧州ではモデル3の販売が好調
米国での需要は冷え込んでいるかもしれないが、欧州では少なくとも新型モデル3に関しては異なる。自動車業界アナリストのジャト・ダイナミクスによると、欧州全域で3月には1万4652台のモデル3が登録されたという。
この驚異的な売り上げは、BMW 3シリーズやアウディA4(セダンとワゴン)の販売台数を上回る。このうち、欧州で最も電気自動車が売れているノルウェーだけで、5315台のモデル3が販売された。同国におけるモデル3の市場シェアは、なんと29%にもなる。
テスラは来年、モデル3のSUVバージョンであるモデルYの発売を開始する。マスクは先日、最終的にはこのモデルYが、モデルS、モデルX、モデル3を合わせたよりも人気になるだろうと予言した。
しかしながら、テスラには依然としていくつかの問題がのしかかっている。モデルYの開発を予定通り終えることはもちろん、今年後半に稼働を予定している中国上海の新工場を完成させるための資金を確保しなければならない。
新型ロードスターと電動トラックのテスラ・セミの開発も残されている。最近公開された動画では、初期に生産されたモデルSが中国で出火する様子を捉えていた。このことは、テスラ車に対する安全性の懸念に再び(文字通り)火を着けることになった。
時価総額は依然としてフォードを凌ぐ
その一方では、テスラに競合する新型EVが続々と登場している。ジャガーIペースは欧州で3月に1503台が売れた。これはモデルXの874台を上回る。さらにアウディeトロンやメルセデスEQCも販売が始まる。
フォルクスワーゲン・グループは、テスラ車よりも手頃な価格の電気自動車を開発中だ。モデルYが発売になる来年には、フォードから「マスタングに影響を受けた」マッハEという新型電動SUVも発表になる予定だ。
これらの逆風にもかかわらず、テスラの株価は成層圏のような高さを維持しており、悪名高い「空売り筋」(空売りする投資家はテスラの成功とは反対に賭けている)や、歴史ある自動車メーカーを苛立たせている。
欧州フォードの広報担当者は先週、次のようなツイートを投稿した。「2009年以来、テスラは64億ドルを失った。同時期にフォードは716億ドルを稼ぎ出した。それなのに今日もウォール街における時価総額は、テスラが450億ドルでフォードは380億ドル。世の中狂っている」
実現可能性の低そうな計画も
テスラ株の購入を勧める人でも、その熱意を見直す必要がある。先日テスラの厳しい決算発表が行われた後、金融調査会社ジェフリーズのアナリスト、フィリペ・フーチョワは次のよう書いている。「テスラ株が買いであるという主張は理解されないことがあります。しかし、われわれはテスラのEVとコネクティビティに関する技術と実験の価値を評価しています。利益率を維持する道が開けると、今でも確信しています」
この「実験」には、無線アップデートのように実際に役立っているものから、非常な奇抜な実現可能性が低そうなものまである。
マスクは先日、テスラの自動運転技術によって、オーナーは自家用車を使用していないときには「ロボタクシー」にクルマを提供して利益を得ることが、来年にはできるようになると主張した。それによって「テスラ以外のクルマを買う人は経済観念がおかしい」とまで言ったのだ。
投資銀行コーエンのアナリストであるジェフリー・オズボーンは、この計画を「生焼け」と称した。ほとんどの地域で、まだ自動運転車は公道走行の認可が得られていないからだ。しかしテスラにとって、「自動運転」は「自己資金経営」よりも実現可能性が高いらしい。
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