2019年のWRC(世界ラリー選手権)王者であり、今季はM-スポーツ・フォードで2勝を挙げてランキング4番手につけているオット・タナク。彼は来季ヒョンデに移籍することが決まった。
トヨタでタイトルを獲得後、2020年からヒョンデに移ったタナク。ランキング2位に終わった2022年シーズンを終えて、1年の契約を残してM-スポーツに電撃移籍した彼は、古巣にまたも電撃的な形で復帰することとなった。
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タナクは前述の通り今季M-スポーツで2勝を挙げているが、シーズンを通して不運と信頼性の問題に悩まされてきた。そして彼はヒョンデの新体制……元ルノーF1代表のシリル・アビテブールがチームを率い、元ウイリアムズF1でWRCのフォルクスワーゲンでも働いた経験を持つフランソワ-グザビエ・デメゾンがテクニカルディレクターを務めるという体制に期待を寄せている。
「ちょうど1年前に別々の道を歩むことになって以来、このチームは新しい技術体制に懸命に取り組んできた。ヒョンデは、近い将来に向けて明確なビジョンと目標を掲げており、それは僕が再びこのチームに加わることを確信させるものだった」
タナクはそう語る。
「この新たな章における僕たちの目標は、3つのタイトルすべてを獲得することに他ならず、チームの新体制によって、それを達成するために必要なツールはすべて揃っている。ゲームの始まりだ」
「M-スポーツ・フォードWRTと共に歩んできた今シーズンは、あっという間の1年だった。巨大なメーカーを相手にふたつのラリーで勝つことができ、シーズン序盤はチャンピオン争いに加わることができたことを誇りに思う」
「しかし、ラリーという競技は過酷なもので、不幸にも僕たちは何度も敗北を味わった。僕たちに最高のチャンスを与えようと、スタッフみんなが懸命に頑張ってくれたにもかかわらずだ」
タナクとの契約期間については明らかになっていないが、ヒョンデのアビテブールはチームにとって“安定”が重要であるとコメントした。
「私にとっては(安定が)非常に重要だ。どんなスポーツでも世界チャンピオンや優勝経験者と契約することは非常に重要だが、それは私がチームに加わった時からの目標でもあった」
「これは我々の野心を表明する方法である。それと同時に、オットが正当な理由で我々の元へ帰ってきたことは、これまでやってきた変革が説得力を持ってきていることの証明でもある。どちらもやり残したことがあるようだが、それをやり遂げたい」
「(タナクの加入は)ヒョンデを助けるだけでなく、トヨタが強さを見せているこのスポーツを競争力の激しい環境とすることにも繋がる。来年、そして将来的には、トヨタにとってより強力なライバルになりたいと思っている」
タナクはこれで来季から再びティエリー・ヌービルとチームメイトとなるが、それ以降の計画や、ヒョンデが来季3台もしくは4台体制となるのかなどについては11月のラリー・ジャパンまでに確定する見込みだ。チームは現行のフルタイムドライバーであるエサペッカ・ラッピや、今季3台目のマシンをシェアしているティーム・スニネン、ダニ・ソルドと話し合いを行なっている。
「我々にはもう少し時間がある。というのも、1台目と2台目をチャンピオン候補で固められているのであれば、他にどんなチャンスがあるかを見極める余裕が生まれるからだ」とアビテブールは言う。
「よく考えて決断する必要があるし、今後2、3週間のうちにそれをやろうとしている。明確なプランがないまま日本を去るようなことはしたくない。最初のラリーからスタートダッシュを切る必要があるからね」
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