現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 4冠王者クリストファーソンが電動初年度に向け原点回帰。KMSからフル参戦へ/WorldRX

ここから本文です

4冠王者クリストファーソンが電動初年度に向け原点回帰。KMSからフル参戦へ/WorldRX

掲載
4冠王者クリストファーソンが電動初年度に向け原点回帰。KMSからフル参戦へ/WorldRX

 0-100km/h加速わずか1.8秒というF1をも上回るパフォーマンスの新時代エレクトリック・ラリークロス・シリーズに変貌する、2022年のWorldRX世界ラリークロス選手権。その最高峰クラス“RX1e”に向け、自身4度目のワールドチャンピオンを獲得したばかりのヨハン・クリストファーソンがタイトル防衛に挑む新体制を確定させた。

 そのWorldRX新時代のチャンピオンシップ初年度には、父トミーの率いるファミリーチームであるクリストファーソン・モータースポーツ/KMSより参戦。原点回帰とも言えるフォルクスワーゲン・ディーラーチーム・バウハウスのエントリー名で、前人未到5度目の王座を狙うことが発表された。

電動化初年度の2022年WorldRX全12戦カレンダー発表。ノルウェー&南アフリカが復帰、規則も小変更

 2021年11月のドイツ・ニュルブルクリンクで、劇的な同点決着により4回目の世界選手権制覇を達成した33歳のクリストファーソンは、それ以前の3度の世界タイトルをフォルクスワーゲン(VW)とともに獲得してきた。

 2020年のタイトル獲得シーズンと同様に古巣復帰を決断したWorldRX4冠王者は、かつてのヨーロッパ選手権を筆頭に地元スウェーデンで幾度もの国内ラリークロス・チャンピオンを獲得した父トミーの指揮のもと、慣れ親しんだ環境に戻ってくることになる。

 2021年10月時点で、新生“RX1e”に向け「来季14台のエントリー」があることを確約したオーガナイザーの発表を受け、いち早く3台の発注を明かしていたKMSだが、投入される3台の正確なモデル名と、クリストファーソンのチームメイトは「近日発表予定」としている。

「ラリークロスの新しい電動化の時代に、初年度から参加できることは僕にとっても本当に刺激的だ。このような規模のプロジェクトをKMSとして最後に実現したのは2014年で、僕も世界選手権の最初のシーズンに向け独自モデルの開発に携わった。でもその当時は今と大きく違っていて、僕にはラリークロスの経験がほとんどなかった。だから今度は……少し変化したと言えるかもね」と、茶目っ気を混えながら意気込みを語ったクリストファーソン。

「すべてが刷新されるときには、明らかに多くの未知数が生まれる。近年の開発はすべて実証済みのコンセプトに従っているため、そのステップは比較的小規模だけど、新規定モデルにははるかに大きな可能性がある」と続けたWorldRXの絶対王者。

「電動化はモータースポーツと自動車産業の両方にとって一般的な未来であり、その発展を促進することは、僕にとってもこのスポーツのもっとも魅力的な側面のひとつだ。信じられないほどタフで競争の激しいシーズンが来ることを期待しているし、スタートする瞬間が待ち遠しい。この新しい挑戦に興奮しているよ!」

■「KMSの歴史の中で最大のプロジェクト」と代表兼チームマネージャーのトミー・クリストファーソン

 その2022年には、これまでセアト・イビーザを走らせてきたオールインクルーシブ・ミュニッヒ・モータースポーツや、2021年のEuroRX1でドライバーズタイトルを獲得したESモータースポーツ、そして以前よりプロジェクトを発表していた『ランチア・デルタ・インテグラーレ』の“GCK Exclusiv-e/レトロフィット”に基づき、新たに『ランチア・デルタ Evo-e』の投入をアナウンスしたフランスのGCKモータースポーツなど、すでに多くのコンテンダーがシリーズへのコミットを表明している。

 これらグリッドに並ぶ全車の電動コンポーネント技術を支えるのは、オーストリアのEVパイオニア企業であるクライゼル・エレクトリック社で、シリーズ主催のラリークロス・プロモーターGmbHやFIA国際自動車連盟と緊密に協力して開発・製造するKit(キット)は、ツインモーターにより総合出力500kW(約689PS)、瞬間的に880Nmもの最大トルクを発生する。

 最大容量52.65kWhのバッテリーを含むシステム重量は300Kgで、独自の安全機能を備え重量配分を考慮した特別設計とされる。車両全体の総重量は規定の1330kg。フロントアクスルとリヤアクスルで独立したモーターはカーボンラップされ、プリロードオプション付きの高性能トランスミッションとLSDを装備する。

 これら電動ラリークロス車両の開発も担うKMS代表兼チームマネージャーのトミー・クリストファーソンも、「これはKMSの歴史の中で最大のプロジェクト」だと認めている。

「小さな家族経営の会社が、新しいコンセプトに従ってフォルクスワーゲンとともに3台の新しいマシンを設計し、その開発と製造を担当する。それには明らかに大きな個人的責任が伴うが、我々は非常に熟練した個人のチームと、ドイツからの豊富な知識と経験、そして(地元スウェーデンの)アルビカにある自身のワークショップの能力に頼ることができる」と続けたトミー代表。

「このような環境で働くことは大きな特権だ。このレベルでは、学べば学ぶほど、実際に知っていることがどれだけ少ないかを理解できるようになるからね。我々KMSとしても、このエキサイティングな新しい冒険で、長年にわたって学んだすべての教訓を活用することを楽しみにしている。そしてもう一度、我々自身の力で世界選手権に挑戦することを楽しみたいと思うよ」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
くるまのニュース
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
ベストカーWeb
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
ベストカーWeb
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
ベストカーWeb
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
ベストカーWeb
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村