【MotoGP】鳴り物入りの新ドキュメンタリー『MotoGP Unlimited』、2022年の撮影が中断。仕切りなおしか？

　MotoGPは、3月にアマゾンプライムビデオでドキュメンタリー番組の配信を開始した。鳴り物入りで公開された同シリーズには大きな期待が寄せられていたものの、2022年シーズンの撮影が中断されていることが分かった。

　新たなドキュメンタリー番組「MotoGP Unlimited」は2021年シーズンから撮影が開始された。近年F1がNetflixでドキュメンタリー番組を開始させ、大きな成功を収めていることから、MotoGPも同様の試みを開始させたのだ。

　バレンティーノ・ロッシの引退やファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）の初王座、マーベリック・ビニャーレスのヤマハ離脱、マルク・マルケス（レプソル・ホンダ）の復帰など、話題に事欠かなかった昨シーズンを取り上げたドキュメンタリーには、ファンからも期待が寄せられていた。

　そして3月14日、アマゾンプライムビデオで同作の配信が開始され、2022年を扱うシーズン2の撮影も開幕戦カタールGPで行なわれていた。

　しかし今回、シーズン2の撮影が中断されたことが分かった。

　Netflixの「Drive to Survive」のように話題となることを望まれていたMotoGP Unlimitedだが、立ち上げからいくつかの問題により批判も受けていた。



　まず技術的な問題により、映像は当初意図されていた英語字幕ではなく、英語吹き替えオンリーとなっていた。これにはSNS上で多くの反発に繋がり、問題の修正前に多くの視聴者が”視聴不可能”という声を上げることになった。また日本を含むアジア太平洋地域では配信されないといった問題も抱えていた。

　MotoGPを運営するドルナ・スポーツは、2023年のシリーズ復活の可能性を視野に入れながらも、シーズン2の撮影が中断されたことを認めている。

「我々は最善の決定を下せるように、全ての情報を分析したいと考えている」

　ドルナのマネル・アロヨCOOは、motorsport.comにそう語った。

「何らかの変更が必要だとなれば、我々はそれを実施する」

　またドルナはアマゾンが利用できない他の地域でも、このシリーズを広げる可能性を考慮しているようだ。

「我々としては、ことを急ぎたくはない」と、アロヨCOOは付け加えた。

「結果として得られた製品に、我々は非常に満足している。ただ何であれ、常に改善の余地という面は存在するものだ」