F1オーストリアGPのF1スプリントが行なわれ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝。RBの角田裕毅は13位だった。
レッドブルリンクを舞台に行なわれているF1オーストリアGP。今季3回目の、F1スプリントを行なうフォーマットでの開催である。
このF1スプリントは、24周で争われる短期決戦。各車ミディアムタイヤの中古を履き、キック・ザウバーの2台のみが新品のミディアムタイヤを選んだ。
ただ各車が1周のフォーメーションラップを終え、スタートのタイミングを待ったが、フォーメーションラップやり直しの指示が飛んだ。これにより、今回のF1スプリントは23周に短縮された。なおフォーメーションラップやり直しの理由は、ターン1でカメラマンがバリアの後ろに立っており、安全上のリスクがあったためということのようだ。
仕切り直しとなったスタートで抜群の蹴り出しを見せたのは、ポールポジションのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。直後につけるマクラーレン勢を追いやった。そのマクラーレン勢はチームメイト同士で激しくやり合ったが、ポジションは変わらず。ランド・ノリスが2番手、オスカー・ピアストリが3番手に続いた。
またスプリント予選のSQ3でアタックラップに入れず、10番グリッドからのスタートとなったフェラーリのシャルル・ルクレールが一気に7番手まで浮上。14番グリッドの角田裕毅(RB)も、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソを抜いて13番手に上がった。
ここレッドブルリンクはDRSゾーンが3箇所設定されており、ノリスは再三にわたってフェルスタッペンに襲いかかる。そして5周目のターン3でインに飛び込み、ついに先頭に立った。しかしフェルスタッペンは続くターン4でインに飛び込み返して首位を奪還。そのバトルの隙を突き、ピアストリがノリスを抜いて2番手に上がった。
先頭を守ったフェルスタッペンは、その後ジリジリとピアストリとの差を拡大。必勝体制に持ち込んだ。
後方に目を転じると、8周目にはメルセデスのジョージ・ラッセルがフェラーリのカルロス・サインツJr.を抜き、スタートで奪われた4番手を取り戻した。その後方にはルイス・ハミルトン(メルセデス)とルクレールが連なり、メルセデスとフェラーリが一団を形成した。
また13番手を走る角田は、前を行くピエール・ガスリー(アルピーヌ)についていけず、その差が徐々に開いていくことになった。
レース中盤は各所の展開が落ち着いたが、終盤になると再び熱を帯びていった。
フェルスタッペンはピアストリに3秒の差を築き楽な展開に持ち込んだものの、そのピアストリにはチームメイトのノリスが襲いかかった。ただ接近はするものの、オーバーテイクを仕掛けるまでには至らない。
また、ハミルトンもサインツJr.に激しくプレッシャーをかけ続けたが、攻略することはできなかった。
結局フェルスタッペンが、ほんの一瞬だけ首位を明け渡したシーンがあったものの、23周を逃げ切ってトップチェッカーを受けた。4.6秒差の2位にはチームメイトを抑え切ったピアストリ、3位にはノリスが入った。
以下ラッセル、サインツJr.、ハミルトン、ルクレール、セルジオ・ペレス(レッドブル)という8台が入賞した。ペレスはチームメイトのフェルスタッペンに17秒もの差をつけられてしまった。
角田は結局ガスリーに4秒の差をつけられた13位でのフィニッシュとなった。
レース後フェルスタッペンは、優勝の盾を元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーから受け取った。
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