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ボクスターを衝撃のセンターハンドル化! オーバー500馬力を達成した世界最強のチューンドポルシェ登場

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ボクスターを衝撃のセンターハンドル化! オーバー500馬力を達成した世界最強のチューンドポルシェ登場

ため息ができるほど美しいツインターボシステム

ボタンひとつで425ps→533ps怒涛のパワーでオーバーテイク

独占SCOOP! 斎藤ダイゴが駆るD1GP用の新型GRスープラ開発現場に潜入!

これまで何度か紹介してきたアメリカのトップチューナー“BISIMOTO(ビシモト)”。オーナーであるビシ・エゼリオハは、素材やエンジニアリングに関する極めて高度な知識を持ち、1000psオーバーのミニバンとして話題となったオデッセイ、往年のレーシングシーンにオマージュを捧げた911ツインターボなど、独創的なチューニングカーを数多く製作してきた。

今回取り上げるのは、ビシ本人がサーキットで走ることを楽しむために製作したパーソナルカーである。これまたイマジネーション溢れるアイデアと、それを実現するテクノロジーのオンパレードで、ビシは「これまで運転してきたあらゆるクルマの中で一番運転が楽しい」と胸を張る。

ベースとなったのは2000年式のポルシェ・ボクスター。クローズドボディに見えるのでケイマンと思われがちだが、実はボクスターからソフトトップを取り払った上で、ルーフとリヤハッチをワンピース構造にしたカスタムトップを装着している。

さらにフロントフェイスはタイプ997のGT3ルックへと変更し、カーボン製ライトカバーやボルトオンオーバーフェンダーを装着。APRのフロントスプリッターと可動式GTウイングで強力なダウンフォースも生み出す。

そして、そのカスタムトップを外した時にあらわとなるのが、このクルマ最大の特徴であるセンターシートだ。マスの集中化を実現するため、シート、ステアリング、ペダル、シフターのレイアウトを変更。ドライバーを車体中央に座らせることで重心を真ん中に近づけ、理想的なコーナーウェイトバランスを実現させている。

また、ステアリングシャフトの高さを変えたり、ウィルウッドのペダルアッセンブリーをワンオフのプレートに乗せて前後に移動できるようにするなど、ドライバーの体格に合わせて微調整できる仕組みも採り入れている。AEMのダッシュパネルやスマホとの通信機能を備えるレースパックのデータロガー“Vantage”など、最新デバイスも採用する。

独自のアイデアとエンジニアリングは、もちろんエンジンにも投入。M96型水平対向6気筒エンジン本体は、ゴールデンイーグルのスリーブや強化型のピストン&コンロッドをインストール済み。本来は荷室であるリヤコンパートメントには、ターボネティックスのリキッド トゥ エア インタークーラー(水冷式インタークーラー)をマウント。より走行風を受けやすいフロントバンパー裏側にもヒートエクスチェンジャーを備え、吸気の冷却効果を高めている。

リヤバンパーから姿を覗かせるふたつのタービンには、ビシがオリジナルで製作したドリップタンクを追加。タービン内部から重力に従って自然落下するオイルを小型タンクに一旦集め、純正ドライサンプのスカベンジングポンプを利用してオイルギャラリーに戻す仕組みを採用している。ビシは「ポルシェは純正採用していないシステムだけど、理に適っていると思うよ」と自信満々だ。

エンジンの制御にはAEMのインフィニティECUを採用し、同時にブースト圧を可変化するブーストコントロールソレノイドも装着。ステアリングの左側にある“TO PASS”スイッチを押すと一時的にブースト圧が増大するシステムも生み出した。まるでF1のオーバーテイクボタンのようだが、通常でも425psという最高出力は一気に100ps以上も跳ね上がり、なんと533psまでアップ! ボタンを押した瞬間にドッカンターボ発動!!っという感じで猛烈な加速を実現する。

ホイールチョイスにも拘りが見え隠れす。フォードGT純正ホイールの供給元としても知られるカーボン・レボリューションのカーボンワンピースホイールを装着しているのだ。単体重量はフロントの8.5J×19で7.5kg、リヤの12.0J×19で8.8kgと超軽量だ。公的な安全基準もパスしており、信頼性は抜群。剛性の高さはアルミホイールを遥かに凌ぐ。

組み合わせるタイヤはトーヨーR888R。トレッドはフロントが235、リヤが325で、その前後バランスも物理的にバランスが取れているとのこと。ブレーキはTAROXの8ピストンキャリパーとビッグローターを備える。

「バトンウィロウ・レースウェイでメルセデスAMG GT Sをぶっち切ったんだけど、あれは気持ちよかったなあ(笑)」とニコニコで語るビシ。カートやフォーミュラカーに似たアイデアを市販スポーツカーの雄であるポルシェに採り入れ、その実力をサーキットで開放する。そんな贅沢な遊びをパーソナルプロジェクトとして実現してしまう才能には、ただただ脱帽するほかない。

Photo:Akio HIRANO Text:Hideo KOBAYASHI

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