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F1第18戦が9月20日に開幕、混戦模様で残り8戦のフライアウェイ戦に突入【シンガポールGPプレビュー】

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F1第18戦が9月20日に開幕、混戦模様で残り8戦のフライアウェイ戦に突入【シンガポールGPプレビュー】

2024年9月20日金曜日(現地時間)、F1第18戦シンガポールGPがシンガポール市街地のマリーナベイ・ストリート・サーキットで開幕、9月22日日曜日にナイトレースとして決勝が行われる。アゼルバイジャンGPからの連戦で、F1グランプリはいよいよフライアウェイ戦に突入し、12月の最終戦第24戦アブダビGPで迎えるクライマックスへと向かう。

コンストラクターズ選手権ではついにマクラーレンが逆転
F1グランプリは休みなくアゼルバイジャンから7000kmのシンガポールへ大移動。カスピ海の海岸からマラッカ海峡、南シナ海へ、莫大な量の機材はわずか数日で運ばれる。

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前戦アゼルバイジャンGPでは、マクラーレンのオスカー・ピアストリが優勝。ポールポジションからスタートしたフェラーリのシャルル・ルクレールを攻め続け、ミディアムタイヤからハードタイヤに交換した第2スティントでオーバーテイクし、そのまま逃げ切って今季2勝目をあげた。

このところ調子が上がらないレッドブルのマックス・フェルスタッペンは予選からふるわず、レースでもグリップ不足に悩まされ5位がやっと。Q1失敗で後方グリッドからスタートしたマクラーレンのランド・ノリスにもかわされ、ドライバーズランキングでのリードをまた縮められることになった。

レッドブルにとって悲劇的だったのは、チームメイトのセルジオ・ペレスがクラッシュでリタイアに終わったこと。この結果、コンストラクターズ選手権ではレッドブルはついにマクラーレンに逆転されたばかりか、逆に20点の大差をつけられた。

このレッドブルの不振は深刻で、タイトル争いは黄信号から赤信号に変わった感がある。流れがマクラーレンやフェラーリ、メルセデスに傾き始めていることは明らかで、ここから最終戦までの2カ月あまりが勝負どころとなる。

【参考】2024年F1ドライバーズランキング(第17戦終了時)
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル) 313
2位 4 L.ノリス(マクラーレン)254
3位 16 C.ルクレール(フェラーリ)235
4位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)222
5位 55 C.サインツ(フェラーリ)184
6位 44 L.ハミルトン(メルセデス)166
7位 63 G.ラッセル(メルセデス)143
7位 11 S.ペレス(レッドブル)143
─────────────
12位 22 角田裕毅(RB)22

【参考】2024年F1コンストラクターズランキング(第17戦終了時)
1位 マクラーレン 476
2位 レッドブル 456
3位 フェラーリ 425
4位 メルセデス 309
5位 アストンマーティン 82
6位 RB 34

特殊なコース設定が、スリリングで予測不可能なレースを演出
シンガポールGPが行われる舞台は、湾岸地区に特設される市街地コース。投光照明の下で行われるF1初のナイトレースとして開催されることで知られ、そのスペクタクルなショーは高い人気を誇っている。

そのショーを演出するのがタイトなコースで、全長4.940kmに19のコーナーがレイアウトされているが、オーバーテイクが難しいため、ノーズ・トゥ・テールでのバトルがよく見かけられる。またほかの市街地コースと同様、ランオフエリアが非常に少なく、少しでもラインから外れるとバリアが迫るため、息もつかせぬ攻防が見られる。

シンガポールGPではバンピーな路面がドライバーを悩ませてきたが、今年はターン3から9、10から12、14から17までの区間で路面が再舗装された。アスファルトは市街地で一般的に公道で使用されるものだが、それでも昨年よりは滑らかな路面が期待される。

一方、シンガポールGPを予測不可能なレースにしているのが天候。赤道にまたがるシンガポールの気候は、湿度が高く、70% を下回ることはめったになく、昼夜を問わずいつでも雨が降る可能性があり、非常に激しい雨になることもある。またレース中のコックピット内の気温は50度を超えると言われ、そんな中でドライバーはわずかなミスも許されない戦いを強いられる。

なお、ストレート区間が短く追い抜きが難しいため、今年は新たに14コーナーと16コーナーの間に4番目のDRS ゾーンが導入されることが決定。ただ、これがどういう結果をもたらすかは、日曜日まで待たなければならない。

いずれにせよ、決勝で好結果を得るためには、予選リザルトが重要となるのは間違いない。

昨年はフェラーリのサインツがポールからそのまま逃げ切り
昨年のシンガポールGPは、オーバーテイクが難しいストリートコースの特徴を生かして、ポールポジションから好スタートを切ったフェラーリのカルロス・サインツがそのまま逃げ切った。

サインツはあえて抜かれない程度にペースを落として2番手のジョージ・ラッセル(メルセデス)以下をコントロール。メルセデスの2台は、レース後半に出たバーチャルセーフティカーのタイミングで2回目のタイヤ交換を行なってミディアムタイヤで猛追するものの、状況打開とはならず、最終ラップにはラッセルのクラッシュもあって勝負は決まった。

開幕戦から第16戦のこのレースまで連勝していたレッドブルは突然大不振に陥り、2台そろってQ3進出に失敗。決勝ではフェルスタッペンは5位、ペレスは8位まで挽回するのが精一杯。レッドブルは次の日本GPで復活したが、シンガポールGPは散々な結果となった。

【参考】2023年F1第16戦シンガポールGP決勝 結果
1位 55 C.サインツ(フェラーリ) 62周
2位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+0.812s
3位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+1.269s
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+21.177s
5位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT) +21.441s
6位 10 P.ガスリー(アルピーヌ・ルノー)+38.441s
7位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+41.479s
8位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+54.534
9位 40 L.ローソン(アルファタウリ・ホンダRBPT)+1周
10位 20 K.マグヌッセン(ハース・フェラーリ) +1周
・・・・・・・・・・・・
リタイア 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダRBPT)
ファステストラップ 44 L.ハミルトン(メルセデス)

タイヤを供給するピレリは「シンガポールでは最もソフトな3つのコンパウンドを用意します。ハードがC3、 ミディアムがC4、 ソフトが C5 です。オーバーテイクが難しく、また約28秒というピットストップロスタイムが大きいことからも、やはり1ストップ戦略が正解となるでしょう。2 ストップはセーフティカーが導入された場合などにのみ有効となります。通常、ソフトタイヤは予選タイヤであり、レースではミディアムとハードが使われるでしょう。このトラックでの劣化は主に熱応力によるもので、タイヤの表面ではなくタイヤ内部で発生します。これはあまり見られない現象です」と分析している。

さて2024年はどんなレースとなるのか。第18戦シンガポールGPは9月20日17時30分(日本時間18時30分)から始まるフリー走行で開幕する。

2024年F1第18戦シンガポールGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:9月20日17時30分~18時30分(日本時間18時30分~19時30分)
フリー走行2回目:9月20日21時~22時(日本時間22時~23時)
フリー走行3回目:9月21日17時30分~18時30分(日本時間18時30分~19時30分)
予選:9月21日21時~22時(日本時間22時~23時)
決勝(62周):9月22日20時~(日本時間21時~)

[ アルバム : F1第18戦シンガポールGPプレビュー はオリジナルサイトでご覧ください ]

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