現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ひとりで”アルファタウリより”ポイントを稼いだ男……アストンマーチンF1代表のクラック、スポーティングディレクターを賞賛「彼のような人が必要」

ここから本文です

ひとりで”アルファタウリより”ポイントを稼いだ男……アストンマーチンF1代表のクラック、スポーティングディレクターを賞賛「彼のような人が必要」

掲載
ひとりで”アルファタウリより”ポイントを稼いだ男……アストンマーチンF1代表のクラック、スポーティングディレクターを賞賛「彼のような人が必要」

 2023年のF1イタリアGPが終わった時点でコンストラクターズランキング4番手につけているアストンマーチン。チーム代表のマイク・クラックは、スポーティングディレクターを務めるアンディ・スティーブンソンの働きにより、多くのポイントを積み増すことができていると、その経験を賞賛した。

 現在55歳のスティーブンソンは、1990年代はじめにジョーダンに加入。その後チーフメカニックに昇格し、2005年からスポーティングディレクターの職についた。チームの名称はそれからミッドランドやスパイカー、フォースインディアにレーシングポイントを経て、アストンマーチンへと移り変わっていったが、今もスティーブンソンはスポーティングディレクターを続け、FIAへの対応や折衝などを主導している。

■マクラーレン、鈴鹿で特別カラーリングを採用! シンガポールGP&日本GPで走る特別仕様“ステルス・モード”を公開

 そんな彼の手腕は、今シーズンも生かされている。サウジアラビアGPの際には、レース中に正しくペナルティを消化しなかったとして、レース後になってフェルナンド・アロンソに対し、10秒のタイム加算ペナルティが科されたが、これに抗議してペナルティを撤回させた。またオーストリアGPの際には、レース後にトラックリミット違反が正しく処理されていないと抗議を行ない、これによって最終的な順位を大きく変更させた。

 この結果、いずれのレースでもアロンソはポジションを上げることに成功。サウジアラビアGPでは4位から3位に上がり(+3ポイント)、オーストリアGPでは6位から5位に上がった(+2ポイント)。つまり彼の働きにより、今季のアストンマーチンは、5ポイントを追加で稼いだということを意味する。現在コンストラクターズランキング最下位のアルファタウリは、ここまでわずか3ポイントしか獲得できていないため、見方によっては”アルファタウリ以上”の働きを、スティーブンソンは見せているのだ。

 アストンマーチンのクラック代表は、このスティーブンソンの働きによってアルファタウリ以上のポイントを獲得していることについて、次のように賞賛した。

「当然だと思うよ。つまり、アンディのような人材が必要だということだ」

 そうクラック代表は言う。

「彼の存在は、経験がいかに重要であるかということを改めて示していると思う。彼は、たくさんの出来事を覚えているんだ」

「そして彼は、様々な出来事に伴うペナルティについてもよく覚えている」

「彼のような人がいれば、同僚のことを導いてくれることだろう」

「彼はアルピーヌやフェラーリのこともよく覚えているんだ」

「我々は本拠地に、非常に構造化されたシステムを持っている。その推進力はアンディからもたらされたモノだ」

 サウジアラビアGPでは、アロンソがピットストップする際に5秒のタイムペナルティを消化したのだが、この5秒の静止中にジャッキがマシンに触れてしまったとして、ペナルティは消化されなかったとされ、10秒のタイム加算が宣言された。しかしスティーブンソンは、ペナルティ消化中にジャッキがマシンに触れながらもペナルティが科されなかった過去の事例を7件紹介し、10秒のタイム加算ペナルティを撤回させることに成功した。

 この件についてクラック代表は、次のように説明する。

「通常ならチームは、そういう状況に備えて下調べをしなければいけない」

「抗議を行なう猶予は30分しかなく、抗議が認められた後は証拠を提出するために短い時間しか猶予を与えられない。起きているあらゆる種類の事件に備え、迅速に対応できるように準備する必要があるのだ」

「従って必要に応じて過去に存在した全ての事実を活かし、経験も活用することが重要なんだ」

「そういう時に、『以前こんなことがあったのはいつだっただろうか?』などと考え始めたら、もう手遅れだ。つまり、準備の問題なんだよ」

「全てのチームが、ファクトリーに巨大なミッションコントロールルーム(オペレーションルーム)を持っており、そこでは多くの人が様々な部分に集中して仕事をしている。つまり、様々な部分で準備しているサポートサイドなんだ」

「基本的には、事前に定義されたプロセスがある。どういう状況なのか? そういう前例があるのか? もしあるのなら、それはどんなモノだったのか」

「それを誰かが担当して、できるだけ早く導き出す。正直に言って、それはとてもシンプルなことなんだ」

こんな記事も読まれています

大ヒット予想!! マツダ[新型CX-5]が超絶進化! ハイブリッドモデル登場でしかも安いなら期待大!!
大ヒット予想!! マツダ[新型CX-5]が超絶進化! ハイブリッドモデル登場でしかも安いなら期待大!!
ベストカーWeb
3万7000台も売れたロールス・ロイス! 10年の予定が30年以上も貢献した「シルバーシャドウ」とは一体どんなクルマだった?
3万7000台も売れたロールス・ロイス! 10年の予定が30年以上も貢献した「シルバーシャドウ」とは一体どんなクルマだった?
Auto Messe Web
トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
AUTOSPORT web
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
AUTOSPORT web
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
くるまのニュース
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
AUTOCAR JAPAN
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
Auto Messe Web
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
AUTOSPORT web
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
AUTOSPORT web
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
AUTOSPORT web
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
くるまのニュース
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
VAGUE
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
AUTOCAR JAPAN
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
Auto Messe Web
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
乗りものニュース
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
VAGUE
ポルシェが高級スキー板を開発!? レジェンドと共同開発、価格は約27万円
ポルシェが高級スキー板を開発!? レジェンドと共同開発、価格は約27万円
レスポンス
ヒュルケンベルグ、終盤の追い越しで8位「タイヤに苦労しつつ、最善の結果を出せた」重要な4点でハースは6位に浮上
ヒュルケンベルグ、終盤の追い越しで8位「タイヤに苦労しつつ、最善の結果を出せた」重要な4点でハースは6位に浮上
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村