2019年のスーパーGT GT300クラスに参戦する注目車種のひとつ、aprのTOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT。今季は30号車、31号車という2台が参戦するが、そのうちの1台であるブリヂストン装着の嵯峨宏紀/中山友貴組31号車が3月1日、富士スピードウェイでシェイクダウンを行った。
2019年から、aprはこれまで使用していたミッドシップのプリウスGTがJAF-GT300規定に適合しなくなってしまうことから、FRのニューマシンを製作。これまでaprが培った技術を活かしながら、フロントにV8エンジンを積むまったく新しいマシンが作られた。ボディはプリウスPHV GRスポーツのものが採用され、スタイリッシュなデザインとなった。
aprのプリウスPHV GRスポーツが無事にシェイクダウン初日を終える。「育て甲斐がある」
すでに1月の体制発表後、先行して作られた永井宏明/織戸学組の30号車はマレーシアに運ばれ、セパンサーキットでのメーカーテストに参加。大きなトラブルもなく1000kmほどの走行をこなし、充実したテストを終えた。一方、嵯峨/中山組の31号車は、3月1日の富士でのテストがシェイクダウンとなった。
当日はウエットになってしまったが、わずかな時間を使ってドライで周回を重ねることもできた。テスト後、嵯峨に感想を聞くと「非常にポジティブな印象ですね」と手ごたえを得た様子だ。
「シェイクダウンした段階から“戦えるんじゃないかな”という手ごたえを得ました。FRになったことでフロントの荷重が増えるのかな、とかいろいろな先入観をもっていましたが、意外とそんな感じはなかったです。ミッドシップのときと大きくは変わらないまま、乗り心地がすごくよくなったという雰囲気になっています」
今季のTOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GTはV8エンジンを積むが、大排気量になったことで振動が減ったようで、同様の感想は永井や織戸もセパンで口にしていた。「乗っていても“背中がかゆくなるような”振動はない。なによりトルクがすごいですよ」と嵯峨。
テストでは大きなトラブルもなく、中山もドライブ。30号車同様、充実したテストになったようだ。またこのテストの翌日、富士スピードウェイで行われたピレリスーパー耐久シリーズのテストの合間のスポーツ走行枠を使って、シンティアム・アップル・ロータスも2019年バージョンとなって初めての走行をこなしている。
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