車重こそ増えるが、乗車定員の保護や剛性アップに恩恵あり
ロールケージとは、モータースポーツでクルマが転倒したり、ボディが変形してしまうような大きなクラッシュ時に、乗員を保護するために室内に張り巡らせるパイプフレームのこと。ロールオーバーバーやロールバーといった呼び方もある。
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ロールケージの「ケージ」とは、かごの意味。パイプの点数が多いロールケージは、まさに「鳥かご」のようなイメージになる。ちなみに、ロール“ゲージ”という呼称は、本来の意味とは違うので気を付けよう。
ロールケージのメリット
ロールケージの最大のメリットは安全性の向上。クラッシュや転倒時に室内がつぶれるのを防ぎ、乗員のスペースを確保するということが、ロールケージの一番の仕事。ルーフがないオープンカーでサーキットを走る場合、安全性のためにロールケージの装着が義務付けられているケースがほとんどだ。
また、競技車両はレギュレーションによってパイプの材質、太さ、形状、取り付け方法など、細かく指定されている。
そしてもうひとつは、車体の補強。パイプをボディに張り巡らせることで、ボディの剛性を向上させたりボディの劣化を防いだり、くたびれたボディをシャキッとさせる効果も期待できる。パイプの差材や太さ、形状、本数などにも左右されるが、ここでキモとなるのが取り付け方法だ。
最も効果的なのはレースカーのようなボディへの溶接だが、一般的なのはボルトで固定する方法。JAFのN1規定(レースカーの中では最も改造範囲が狭い)では、プレートを挟んだボルト接合というのがレギュレーションになっている。
ロールケージのデメリット
デメリットのひとつはコスト。車種や材質、パイプの本数にもよるが部品代だけで5~15万円。車種別に設定されているケースが多いものの、工賃もそれなりに高い。
もうひとつは重量増。スチール製なら4点式で、20kg前後のプラスになる。クロモリ製なら、かなり軽くできるが、種類も少なく、より高価。アルミ製は非常に軽いが安全面は今ひとつ。どちらかというとファッションバーに近い印象だ。
また、ルーフ側にパイプが通ることで、重心高も必然的に高くなる。そして、乗降性や居住性が悪くなる場合もあり、バーの点数が増えると後部座席が潰れて、乗車定員変更の申請をしないと車検に通らなくなることも。また乗車定員が変わらなくても、ロールケージパッド(緩衝材)を巻かないと保安基準をパスできない。
その他、車種やバーの点数によってはサンバイザーやグローブボックスの開閉に支障が出たり、シートのスライドやリクライニングが制限される場合もある。
ちなみにロールケージは、メインアーチと、そこから斜め後方に伸びる2本のパイプで構成される「4点式」が基本形。4点式にリア斜行バーが1本追加されると5点式、4点式+前席左右をカバーするケージが付くと6点式。6点式にリア斜行バーが付くと7点式、6点式にフロントサイドバー(2本)が付くと、8点式となっていく。
製品選びから取り付けまで、いろいろノウハウが必要なパーツでもあるので、興味のある人は専門店に相談してみよう。
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