後継車種が現れず一代限りで消えたアスコットイノーバ!
イギリス仕様のアコードをベースにサッシュレス化を図る
「あれ?プロボックスってこんなにオシャレだったっけ?」脱営業車を狙ったフルカスタム実例!
カタログを開くと、“ハードトップ・イノベーション”という大きなキャッチコピーがまず目に飛び込んでくる。初代アスコットのスポーツバージョンという位置付けで、サッシュレスの4ドアハードトップボディを与えられたのがアスコットイノーバだ。“イノベーション=新機軸”を車名の由来とするこのモデルは1992年3月に発売された。
グレードは上から取材車両2.3Si-Z、2.0Si/i/i-Cの4つ。Si-ZはH23A型エンジンを、SiはF20A型DOHC仕様を、iとi-Cは同SOHC仕様を搭載する。また、Si-ZにはTCS+ビスカスカップリング式LSD+4WS+ABSを備えたTCVをラインアップ。それぞれに組み合わされるミッションは4速ATを基本として、最廉価グレードにi-Cだけは5速MTも用意された。
取材車両の2.3Si-Zに搭載されたH23A型エンジン。91年登場のBB4型プレリュードに搭載されたH22Aからの派生と言える。ボア径はφ87.0のまま、ストローク量を90.7mmから95.0mmに延長している。アスコットイノーバは94年2月に生産終了となり、H23Aも一度そこで姿を消したけど、99年1月登場のCH/CL系アコードでVTEC仕様が復活した。
そんなアスコットイノーバは、まずスタイリングが個性的だ。6ライトウインドウを採用し、真横から眺めると、後方まで伸びる傾斜角の緩いリヤウインドウとハイデッキによって、まるで5ドアハッチバックのようなボディラインを見せる。6ライトウインドウこそ初代アスコットでも採り入れられてるけど、そのスタイリングが似ても似つかないのは、アスコットイノーバがイギリス仕様のアコードをベースにサッシュレス化を図っているからだ。つまり、アスコットとは別物と考える必要がある。
また、フロント周りではヘッドライト内側のライトサイドエアインテークが目を引く…ってコレ、記憶をたどってみると、前年に登場したBB4型プレリュードにも見られたもの。そこで頭をよぎったのが、「アスコットイノーバは、実はプレリュードの4ドアハードトップ版なのではないか?」ということだ。そういうモードに入ったら最後、フロントマスクそのものがプレリュードに見えてきた。
そんな調子で、インテリアでもプレリュードとの共通点を探してる自分が…。たとえば、ホンダは“ソフトサラウンドスペース”と表現した、ダッシュボードと左右ドアトリムを一体で考えた前席を包む込むようなデザインとか、意匠やフルスケール角度こそ違うものの、水平ゼロ指針とされたスピード&タコメーターの採用とか。うん、たしかに共通してるではないか。
ちなみに、インパネ下部やドアトリムなどをシート生地とコーディネートしたソフトな風合いのファブリック素材でカバーするなど、アスコットイノーバでは他のホンダ車では見られない手法が採られていたりする。
シート表皮は厚みのあるジャガード織と本革のコンビ。運転席はスライド、リクライニングが手動で、座面の高さのみ電動調整式となる。
また、背もたれを薄型設計とすることで後席に乗るひとの膝まわりのスペースを確保し、居住性を高めている。センターアームレストにはトランクスルー機能付き。
2本のステーで支持されるハイマウントストップランプ内蔵リヤスポイラーは、Si-Zに標準装備、それ以外のグレードにディーラーオプションとして設定される。エクステリアにスポーティさをプラスするアイテムだ。
変形5本スポークと言える純正アルミホイール。これもリヤスポイラー同様、Si-Zは標準、その他グレードではディーラーオプション設定となる。タイヤは純正195/60R15サイズのB500Siを装着。
おっと、ディテールチェックに時間を取られすぎてしまった。『アスコットイノーバは4ドア版プレリュードじゃないのか説(笑)』を裏付けるトドメは、なんと言ってもH23A型エンジンの搭載に尽きる。それがプレリュードとともに登場したH22A型の発展型であることに加え、なんと輸出仕様のプレリュードにはH23A型そのものが載ってたりするのだ。
やっと動かぬ証拠を手に入れた。やはり、「アスコットイノーバはプレリュードの4ドアハードトップ版だった!」と、それに関してホンダはなんの公式アナウンスも出してない(と思う)けど、とりあえず自分の中で結論付けることにした。
そう思い込んで試乗したアスコットイノーバ2.3Si-Zは、まずエンジンフィールが印象的だった。2000rpm付近のトルク感とピックアップに優れ、3500rpmから吹け上がりが軽くなり、5000rpmを超えたところでパワーとリンクしながらもうひと伸びするのだ。なもんで、6500rpmでシフトアップするDレンジでのフル加速では十分な速さを感じられる。
ハンドリングは操舵感も接地感もたしかなもので基本的に安定志向。コーナリングも気持ちいいけど、シチュエーションとして合うのは断然、高速クルージングだと思う。
属性がどこにあるのか? 実はそれを見極めるのが難しかったアスコットイノーバ。4ドアハードトップ版は言いすぎにしても、プレリュードに属すると考えると気分がスッキリするのは、自分だけではないはずだ。
■SPECIFICATIONS
車両型式:CC4
全長×全幅×全高:4670×1715×1380mm
ホイールベース:2720mm
トレッド(F/R):1475/1480mm
車両重量:1080kg ※サンルーフ装着車
エンジン型式:H23A
エンジン形式:直4DOHC
ボア×ストローク:φ87.0×95.0mm
排気量:2258cc 圧縮比:9.8:1
最高出力:165ps/5800rpm
最大トルク:21.5kgm/4500rpm
トランスミッション:4速AT
サスペンション形式:FRダブルウィッシュボーン
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ:FR195/60R15
TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎
●取材協力:タッカー姫路店 兵庫県姫路市四郷町坂元221-10 TEL:079-251-7551
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