現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スズキ「ジクサーSF250」油冷エンジンを搭載した新型250ccスポーツバイクの実力を徹底検証!【試乗インプレ・車両解説】(2020年)

ここから本文です

スズキ「ジクサーSF250」油冷エンジンを搭載した新型250ccスポーツバイクの実力を徹底検証!【試乗インプレ・車両解説】(2020年)

掲載 23
スズキ「ジクサーSF250」油冷エンジンを搭載した新型250ccスポーツバイクの実力を徹底検証!【試乗インプレ・車両解説】(2020年)

東京モーターショー2019で登場したジクサー250のフルカウル版「SF」が4月24日に発売された。スズキとしては久々の油冷エンジンを採用し、ボディデザインもスタイリッシュ。しかも価格も手頃という、思わず欲しくなる1台だ。果たしてその走りは一体どのようなものなのだろうか?

スズキ「ジクサーSF250」試乗インプレ&解説(太田安治)
ストリートもワインディングも楽しいオールラウンダー

「ファミリーバイク特約」と「バイク保険」どっちがお得? 賢い使い分け方を解説!

「スズキ独自の油冷システム復活」が話題になったジクサー250・ジクサーSF250だが、僕の興味がひかれたのは冷却システムよりも出力特性。

ジクサー150のように徹底的に乗りやすいのか、1986年に登場した同社のNZ250のように高回転でパワーを絞り出しているのか。GSX250R、ジクサー150との差別化はどうなのか? 軽二輪クラスで他メーカーと異なるスタンスを取るスズキだけに、メカよりそのキャラクターが気になっていた。

250ccエンジンの搭載、フレームの剛性アップ、フルカウル装備などで車重はベースのジクサー150よりも19kg重いが、それでもGSX250Rと比べると20kg軽く、ハンドル切れ角も大きいから取り回しはまったく苦にならない。カウルの端から見える油冷エンジンも、シンプルなシリンダーヘッド構造と冷却フィンを持たないシリンダーによって、実にコンパクトにまとまっている。

肝心のパワーフィールだが、ジクサー150のようなゆったり感はなく、高回転域で軽やかに回る特性。ボア×ストローク値からトルク重視型ではないとは想像していたが、ここまでスポーティだとは思わなかった。

レスポンスが活気付くのは4000回転超で、7000回転から10000回転までがダイレクトに反応するパワーバンド。2気筒のGSX250Rよりも2馬力高く、車重も軽いから、高回転まで回すと自分がイメージする以上の速さで走れてしまう。ちなみに走行中に油冷システムを意識することは一切ない。

6速・100km/h時は約6800回転。最高速テストでは150km/hを軽く超えるから、高速道路クルージングでも余裕あり。ただし7000回転を超えると振動が増えてくる。ウインドプロテクション性能も考え合わせると、快適なのは90km/hぐらいだ。

ハンドリングは250シングル車からイメージするヒラヒラしたものではなく、しっとりした接地感がある。エンジンパワーの増大に合せ、メインフレームとスイングアームが強化され、ステム回りも変更してねじれ剛性が高められていることもあって、寝かし込み、切り返しの手応えが一定で、フルブレーキング時も不安な挙動は出ない。これはダンロップのラジアルタイヤGPR-300が標準装着されていることも効いている。

サスペンションのスプリングはフロントがやや柔らかめ、リアがやや硬めの感触。これはアジア諸国の道路事情や2人乗り頻度の高さを考慮しているのだろう。実際、タンデム走行時の方が車体姿勢が安定し、リアからの突き上げも減って乗り心地が良かった。積極的に攻め込むとサスペンションの減衰力不足を感じるシーンもあるが、スポーツ性能メインのキャラクターではないので、乗り心地とのバランスからみれば妥当な設定だ。

市街地から高速道路を使った走行まで幅広く使えて、48万円台の税込価格は大きな魅力だ。

スズキ「ジクサーSF250」主なスペックと価格
[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]

スズキ「ジクサーSF250」カラーバリエーション
【人気カラーアンケート】あなたはどの色の「ジクサーSF250」が好きですか?
お好きなカラーをひとつお選びください。投票後、集計結果をご覧いただけます!

元サイトで投票・回答スズキ「ジクサーSF250」ライディングポジション・足つき性
シート高:800mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg

ジクサー150と同じく、車格の割にシートは高い。ユーザー層を考えると、あと20~30mm程度低ければと思う。引き換えに膝の曲がりが少なくて長時間走行は楽。ハンドルも低すぎず、上半身にかかる負担は少ない。

スズキ「ジクサーSF250」タンデム(2人乗り)チェック
低回転時の心地よさは後ろでも分かるほどで、視界も良く、ライディングを楽しめました。グラブバーは大きくしっかりしているので握りやすく、ステップ位置も踏ん張りやすいし、シートはしっかりしたクッションで安心感を感じられます。ライダーとの距離が近いのでしがみ付くのも楽で、タンデムを楽しむことが出来ます。 (木川田ステラ)

スズキ「ジクサーSF250」女性ライダー インプレ(木川田ステラ)
油冷エンジンのフィーリングは私好み。低回転域のアクセルレスポンスが穏やかで、5000回転あたりで流せばスムーズで爽快な走りを堪能できます。

飛ばしてもサスがしっかり路面の状態を伝えてくれるので、安心してワインディングも楽しめますから、峠にもツーリングにもピッタリ。

ハンドルの位置は少し低めで、ライポジは軽い前傾姿勢ですが、タンクがニーグリップしやすく、何より車体が軽いので取り回しもラク。Uターンでも不安はありませんでした。

スズキ「ジクサーSF250」各部装備・ディテール解説
スズキ「ジクサーSF250」新型油冷エンジンの仕組みを解説した動画


[ アルバム : スズキ「ジクサーSF250」 はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:太田安治・木川田ステラ・オートバイ編集部/写真:赤松 孝・南 孝幸

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

MotoGPチームのホスピ全見せ!様々な形に変身する『トレーラー』に注目/MotoGP現地取材記
MotoGPチームのホスピ全見せ!様々な形に変身する『トレーラー』に注目/MotoGP現地取材記
AUTOSPORT web
教習所で習いましたよね? 「黄色」矢印信号の意味 豊橋で“追加”されました
教習所で習いましたよね? 「黄色」矢印信号の意味 豊橋で“追加”されました
乗りものニュース
ダイハツ新型「ロッキー」公開! “黒タフ顔”化の「クロスフィールド」! MT設定&全長4m超え!? ちょっとビッグな「新モデル」尼国で実車展示
ダイハツ新型「ロッキー」公開! “黒タフ顔”化の「クロスフィールド」! MT設定&全長4m超え!? ちょっとビッグな「新モデル」尼国で実車展示
くるまのニュース
ホンダの新SUV「CR-V」にはエンジンがない!? “燃料電池で発電”モーターで駆動! 欠点さえ許容できれば「全方位的に魅力的」
ホンダの新SUV「CR-V」にはエンジンがない!? “燃料電池で発電”モーターで駆動! 欠点さえ許容できれば「全方位的に魅力的」
VAGUE
『ジムニーシエラ』に似合うクロサイ上陸! 米BLACK RHINOの新型ホイール「BR023エクスプローラー」
『ジムニーシエラ』に似合うクロサイ上陸! 米BLACK RHINOの新型ホイール「BR023エクスプローラー」
レスポンス
タイヤのトラブルは命取り! だったらタイヤの声を聞けば? ダンロップが取り組む画期的技術「センシングコア」の実用化が待ち遠しい!
タイヤのトラブルは命取り! だったらタイヤの声を聞けば? ダンロップが取り組む画期的技術「センシングコア」の実用化が待ち遠しい!
WEB CARTOP
34歳、ゲレンデを買う──Vol.10 たった1万円ちょっとのカスタマイズがイイ感じ
34歳、ゲレンデを買う──Vol.10 たった1万円ちょっとのカスタマイズがイイ感じ
GQ JAPAN
太田格之進もテストで好走。2台のアキュラARX-06で復帰のメイヤー・シャンク「本来いるべき場所に戻った」
太田格之進もテストで好走。2台のアキュラARX-06で復帰のメイヤー・シャンク「本来いるべき場所に戻った」
AUTOSPORT web
千代とクインタレッリ、オーテックとニスモのニッサン車大集合イベントでGT最終戦鈴鹿へ抱負
千代とクインタレッリ、オーテックとニスモのニッサン車大集合イベントでGT最終戦鈴鹿へ抱負
AUTOSPORT web
【BMW R1300GSアドベンチャー 試乗】「ASA」でエンストの不安から解放!その完成度に大きく驚かされた…鈴木大五郎
【BMW R1300GSアドベンチャー 試乗】「ASA」でエンストの不安から解放!その完成度に大きく驚かされた…鈴木大五郎
レスポンス
メルセデスAMG、アイアン・リンクスと組み来季WEC LMGT3クラス参戦へ。ル・マン挑戦は宙を舞った1999年以来
メルセデスAMG、アイアン・リンクスと組み来季WEC LMGT3クラス参戦へ。ル・マン挑戦は宙を舞った1999年以来
motorsport.com 日本版
データシステムからスズキ『フロンクス』用TV-KIT/TV-NAVIKITが発売
データシステムからスズキ『フロンクス』用TV-KIT/TV-NAVIKITが発売
レスポンス
なぜ「暖機運転」必要なくなった? 昔はあたりまえの“習慣”も今では「NG」に!? 最近では「暖機“走行”」必要との見方も
なぜ「暖機運転」必要なくなった? 昔はあたりまえの“習慣”も今では「NG」に!? 最近では「暖機“走行”」必要との見方も
くるまのニュース
人! 人! 人! WRCラリージャパン前夜祭に勝田貴元らドライバーが集結。豊田市駅前に大勢のファンが詰めかける
人! 人! 人! WRCラリージャパン前夜祭に勝田貴元らドライバーが集結。豊田市駅前に大勢のファンが詰めかける
motorsport.com 日本版
レクサス新型「“スポーティ”SUV」発表! 斬新「ツルツル顔」に「最安価モデル」登場! メーカー初の“画期的システム”専用車「RZ」25年モデル米国で発売!
レクサス新型「“スポーティ”SUV」発表! 斬新「ツルツル顔」に「最安価モデル」登場! メーカー初の“画期的システム”専用車「RZ」25年モデル米国で発売!
くるまのニュース
長距離ドライブを快適に、MAXWINから低反発ネックパットが発売
長距離ドライブを快適に、MAXWINから低反発ネックパットが発売
レスポンス
「ランドクルーザー ”250”」VS「ランドクルーザー GR SPORT」人気絶頂のクロカン4WDを徹底検証
「ランドクルーザー ”250”」VS「ランドクルーザー GR SPORT」人気絶頂のクロカン4WDを徹底検証
@DIME
リタイアに終わったTGM GP。小川颯太と佐藤凛太郎「リベンジしたい」/マカオFRワールドカップ
リタイアに終わったTGM GP。小川颯太と佐藤凛太郎「リベンジしたい」/マカオFRワールドカップ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

23件
  • 実車を見ると意外とカッコいいと思う。
    記事に付いている画像だと活字のインド!ってイメージが先に脳内に擦り込まれちゃってダサく感じるが、現物はなかなかカッコよい。
  • これでこそスズキ
    埋まってない穴をピタリと埋めてくる
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村