現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スバル「インプレッサ」の27年に渡る歴史とは? 歴代モデルの歩みを振り返る

ここから本文です

スバル「インプレッサ」の27年に渡る歴史とは? 歴代モデルの歩みを振り返る

掲載 更新
スバル「インプレッサ」の27年に渡る歴史とは? 歴代モデルの歩みを振り返る

■初代「インプレッサ」は「レガシィ」の流れを汲んだモデルだった

 スバル「インプレッサ」は、グローバルマーケットに挑むことを目標に、1992年1月にデビューしました。

スバル新型「インプレッサ」を発表! 大幅進化した「アイサイト」搭載で2019年秋登場へ

 初代「レガシィ」が切り拓いた新世代スバルの流れを汲んだモデルで、低く構えたスポーティな曲面で構成したスタイルで、若い世代をターゲットとした、スバルを代表するモデルです。

 初代インプレッサは、伝統のサッシュレスドアを採用した「4ドアセダン」と、スタイリッシュな5ドアハッチバックともいえる「スポーツワゴン」とふたつのボディが用意されました。

 セダンのボディサイズは全長4340mm×全幅1690mm×全高1405mmで、トヨタ「カローラ」に対抗するサイズでした。

 デビュー当初、インプレッサが搭載したエンジンは4種類と多彩で、すべて水平対向4気筒としています。

 新開発の1.5リッター(EJ15型)、同1.6リッター(EJ16型)、レガシィと同じ1.8リッター(EJ18型)、セダン「WRX」に積むEJ20型の2リッターターボは、240馬力/6000rpmの最高出力と、31.0kgm/5000rpmの最大トルクを発揮するスーパーユニットでした。

 駆動方式は、一部のファミリーユースグレードに前輪駆動が設定されましたが、基本はレガシィと共通のフルタイム4WDを採用します。

 その4WDシステムはMT車が前後50:50のトルク配分となるビスカスLSD付きセンターデフ方式で、AT車が60:40を基本としてセンターデフに電子制御油圧プレートを採用したアクティブトルクスプリット式でした。

 レガシィRSのパワートレーンを、そのままコンパクトなボディに移植したセダンWRXの強烈な走りの性能は多くのファンを魅了。1993年10月にスポーツワゴンにも移植され、コンパクトでオシャレな5ドアハッチバックは、走りも侮れない存在として人気モデルとなります。

 その後、1994年のマイナーチェンジでWRXは過激なスペックアップを図り260馬力を達成してクラス最速となり、セダンの地位を不動のものとします。その際、隠れた存在として、2ドアクーペの「リトナ」が登場します。

 初代インプレッサは、当時としては長い、約8年というライフスパンで人気を維持し、多くのSTiバージョンを登場させるなど大成功を収めたモデルとなり、2000年8月に2代目にモデルチェンジします。

 2代目インプレッサは、セダンのみブリスターフェンダーを装備して3ナンバー車となりましたが、スポーツワゴンは5ナンバーサイズを維持したコンパクトなハッチバックで、初代モデルと大きく変わらないラインナップでした。

 注目の2リッターターボモデルのエンジンには、スバルのターボユニット初の可変バルブタイミング機構が備わりました。その最高出力は280馬力/6400rpm、最大トルクは43.0kgm/4400rpmと強力でした。

 この2代目モデルは、2度のフェイスリフトを受けてヘッドランプが変更されており、2代目最初のモデルが「丸目」、2002年に最初のフェイスリフトを受けたものが「涙目」、2005年の最終のフェイスリフトで「鷹目」と呼ばれました。

■現行モデルは「2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞

 2007年10月にフルモデルチェンジで3代目になったインプレッサは、まずはハッチバックモデルが登場し、約1年遅れてセダンが投入されました。

 ボディサイズはすべて3ナンバーサイズで、全長4415mm×全幅1740mm×全高1475mmのハッチバックは、フォルクスワーゲン「ゴルフ」に匹敵する車格となったのです。

 エンジンは、1.5リッターと2リッターの自然吸気、2リッターターボを搭載しましたが、ターボ車は「S-GT」と呼ばれる別のグレードとなり、ターボエンジンはセダンには未導入でした。

 この世代から、インプレッサの看板グレードだったWRXは、5ドアハッチバックモデルとなりました。なお、2010年のマイナーチェンジで4ドアのWRXが追加されます。

 グレードはともに2リッターターボに6速MTの組み合わせた「WRX STI(GRB/GVB型)」と2.5リッターターボに5速ATをセットアップした「WRX STI A-Line(GRF/GVF型)」の2機種です。

 さらに、2010年6月の一部改良の際に、クロスオーバーモデルとなる「インプレッサXV」が投入されました。

 2011年にインプレッサは大きく変化します。この4代目モデルから、モデル名を「インプレッサスポーツ(5ドアハッチバック)」、「インプレッサG4(セダン)」に改めます。

 エンジンは、新世代となり、1.6リッター(FB16型)と「フォレスター」と共通の2リッター(FB20型)を搭載します。

 トランスミッションは「リニアトロニック」と呼ぶCVTが標準で、1.6リッターAWDモデルに5速MTを揃えました。

 この世代から、安全運転支援システム「EyeSight Ver.2」搭載車が登場し、これは2014年11月のマイナーチェンジで「EyeSight Ver.3」にアップデートします。

 2015年6月には、ハイブリッドモデルを追加。これはモーターによるアシストで、トルクフルな加速性能と低燃費を両立したスバル独自のAWDハイブリッドシステムです。

 2016年に登場した現行インプレッサは5代目にあたり、4代目と同様に、5ドアハッチバックの「スポーツ」とセダンの「G4」をラインナップし、人気を誇っています。

 この世代からスバルの新世代ボディ骨格「SUBARU GLOBAL PLATFORM」を採用し、ハンドリング性能と操安性が大きくアップするとともに、乗員保護性能も飛躍的に高めたとされています。

 安全面でも「EyeSight Ver.3」を全車標準装備としたうえで、新たに「車線中央維持機能」を採用。ACC(全車速追従機能付クルーズコントロール)の機能強化を実施しています。

 また、国産車初となる「歩行者保護エアバッグ」を全車に標準装備し、万が一の事故の際、歩行者頭部へのダメージ軽減を図りました。

 この現行インプレッサは「2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。

※ ※ ※

 スバルの売れ筋モデルとして27年の歴史を誇るインプレッサは、登場以来、さまざまな進化を遂げてきました。

 2019年10月には現行インプレッサ初のマイナーチェンジが予定されており、事前情報についての専用サイトが公開されています。このマイナーチェンジでは、「EyeSight」がバージョンアップして「EyeSight Touring Assist」が全車標準採用となるようです。

こんな記事も読まれています

日産の斬新すぎる「商用バン」が凄い! もはや「でんでん虫マシン!?」な“円形ボディ”に熱視線! 人気の絶えない「エスカルゴ」どんなクルマ?
日産の斬新すぎる「商用バン」が凄い! もはや「でんでん虫マシン!?」な“円形ボディ”に熱視線! 人気の絶えない「エスカルゴ」どんなクルマ?
くるまのニュース
軽量安価なFRPより鉄にステンレス! デコトラ乗りのエアロへのこだわりは独特だった!!
軽量安価なFRPより鉄にステンレス! デコトラ乗りのエアロへのこだわりは独特だった!!
WEB CARTOP
遂に来た!新型「フリード」先行公開!上質感ある“エアー”&遊び心溢れる“クロスター”を設定
遂に来た!新型「フリード」先行公開!上質感ある“エアー”&遊び心溢れる“クロスター”を設定
グーネット
新型フリードは「AIR」「CROSSTAR」どっちも主役!
新型フリードは「AIR」「CROSSTAR」どっちも主役!
グーネット
三菱自動車、円安追い風で増収へ 来期には戦略車のグローバル展開予定も
三菱自動車、円安追い風で増収へ 来期には戦略車のグローバル展開予定も
くるまのニュース
トヨタ流の熟成──新型ヤリスハイブリッド試乗記
トヨタ流の熟成──新型ヤリスハイブリッド試乗記
GQ JAPAN
マクラーレン久々の優勝はメルセデスにとってもポジティブなこと? ラッセルも刺激受ける「物事がうまくいけばどうなるかを示している」
マクラーレン久々の優勝はメルセデスにとってもポジティブなこと? ラッセルも刺激受ける「物事がうまくいけばどうなるかを示している」
motorsport.com 日本版
世界初試乗!? ソニー・ホンダのAFEELAに自動車評論家がGT7の中で乗ってみた
世界初試乗!? ソニー・ホンダのAFEELAに自動車評論家がGT7の中で乗ってみた
レスポンス
なぜ「カクカク」デザインの新型車が増えている? まるで「先祖返り」! 現代において直線的な「角張りボディ」が求められる理由とは
なぜ「カクカク」デザインの新型車が増えている? まるで「先祖返り」! 現代において直線的な「角張りボディ」が求められる理由とは
くるまのニュース
レッドブル、ハイパーカーRB17の世界初公開と、F1参戦20周年をグッドウッドで祝う。歴代チャンピオンマシンも展示へ
レッドブル、ハイパーカーRB17の世界初公開と、F1参戦20周年をグッドウッドで祝う。歴代チャンピオンマシンも展示へ
motorsport.com 日本版
【月額32万2630円から】レクサスLM、KINTOでサブスク開始
【月額32万2630円から】レクサスLM、KINTOでサブスク開始
月刊自家用車WEB
V12エンジン搭載! 新型「FRスポーツカー」世界初公開! 大排気量&高回転志向で830馬力発揮の「12チリンドリ」米で発表
V12エンジン搭載! 新型「FRスポーツカー」世界初公開! 大排気量&高回転志向で830馬力発揮の「12チリンドリ」米で発表
くるまのニュース
[カーオーディオ・プロショップに行こう♪]プロなら、高度なサウンドチューニング機能を操れる!
[カーオーディオ・プロショップに行こう♪]プロなら、高度なサウンドチューニング機能を操れる!
レスポンス
もうオープンホイールじゃない!? フェラーリF1、攻めたデザインの“雨用タイヤカバー”をフィオラノでテスト
もうオープンホイールじゃない!? フェラーリF1、攻めたデザインの“雨用タイヤカバー”をフィオラノでテスト
motorsport.com 日本版
ガレージ作業からアウトドアまで!マルチに使えるクッションパッド登場 ゴードンミラー
ガレージ作業からアウトドアまで!マルチに使えるクッションパッド登場 ゴードンミラー
グーネット
ベントレー 最後のW12エンジン搭載モデル「バトゥール コンバーチブル」発表
ベントレー 最後のW12エンジン搭載モデル「バトゥール コンバーチブル」発表
グーネット
新時代の仕事「ロボット管制」ってなに? どんな業務なのか、NTT Comを取材した!
新時代の仕事「ロボット管制」ってなに? どんな業務なのか、NTT Comを取材した!
くるくら
日産、2025年3月期決算は売上高が過去最高の見通し 世界販売は7.5%増の370万台を計画
日産、2025年3月期決算は売上高が過去最高の見通し 世界販売は7.5%増の370万台を計画
日刊自動車新聞

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

324.0379.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.0869.0万円

中古車を検索
インプレッサハッチバックSTIの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

324.0379.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.0869.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村