1月27日、2024年WRC世界ラリー選手権の開幕戦『ラリー・モンテカルロ』は全行程の折り返しを迎え、競技3日目に入った。デイ2同様、計6本のスペシャルステージが行われたデイ3は、これまでトヨタ勢以外で唯一ステージウインをあげていたヒョンデ・シェル・モービスWRTのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が勢い止まぬ追い上げを披露し、総合首位に浮上している。
金曜日のアクシデントにより総合12番手に沈んでいた日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合7番手まで順位を挽回してラリー3日目を終えた。総合首位が変わるエキサイティングなデイ3の戦いを終えた各陣営から、ドライバーたちの声が届いている。
首位陥落のエバンス、失速の原因はハイブリッド。オジエは700回目のステージ優勝を達成/WRC開幕戦
■Mスポーツ・フォードWRT
●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合5番手
「後ろや前のドライバーとのギャップはかなり大きいので、いかなるリスクも取らないようにした。ステージ序盤は完全にドライだったので、とても走りやすかったが、トンネルを抜けるとかなり滑りやすくなっていたね」(SS10)
「グレゴワール(・ミュンスター)に起きたことは、本当に残念だ。彼は今日、素晴らしい仕事をしていた。コーナーはグラベル(砂利)だらけだったんだ。彼らがリスタートできるかどうかは分からないが、ふたりとも無事でよかった」(SS12)
「この3日間には本当に満足している。木曜日と金曜日に多くの仕事をしたので、今日は多少はスムーズに走ることができたと思う。もちろん、僕たちはつねにもっと良くなりたいと思っているけれど、良い開幕戦になっていると感じているよ」(SS14)
※SS走行直後の公式インタビューより
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合23番手
「今回はあまり良いステージではなかった。序盤は本当に路面が荒れていたし、とてもドライだったので、(タイヤを守るために)僕は充分にプッシュすることはしなかった。その後、とても湿ったセクションに差し掛かったが、そこは本当にトリッキーだったね」(SS10)
「とても順調だった。このステージでは、タイヤ選択を工夫すれば、もっと恩恵を受けることができたかもしれない。だが、僕はまだ空力などをはじめとしたさまざまなことに慣れようとしているところだ。だからここでは、落ち着いて走ることにしたんだ」(SS11)
「残念ながら、この日はSS12で終わってしまった。(路面が)荒れていたコーナーで膨らんでしまい、外側にスタックしてしまった。大きなダメージはなかったが、もう動けなくなってしまったんだ。午前中はペースが良かったのでがっかりだ。チームには申し訳なく思うよ…」(SS12)
※Facebookより
※ミュンスターのSS12コメント以外はすべて公式インタビューから
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合首位
「これほど良いことはないだろう。今日の最終ステージは最初から最後まで完璧だった。素晴らしいタイムが出ていると感じながら走ることができたし、ステージ中にマルティン(・ウィダグ/コドライバー)が、『最後までこのリズムをキープすべきだ』と話すくらいだったので、うまくいっているのだと分かった」
「今朝は総合3番手からスタートして、なるべく差を縮めることを目標にしていたが、こんなに早くトップに立てるとは思っていなかった。これは、クルマがうまく機能し、グラベルクルーが素晴らしい仕事をしているという証だね。彼らは僕に大きな信頼を寄せてくれているし、最終ステージでさらに激しくプッシュすることができると教えてくれた」
「だが、僕たちには3秒のアドバンテージしかないから、明日はさらに攻めて走る必要がある。とはいっても、すべてを危険にさらすわけにはいかない。クレバーになって、どれだけポイントを獲得できるか考える必要があるが、首位をキープし、最大限のポイントを獲得できれば、最高の結果になるだろう」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合4番手
「今日は手堅い1日で、それほど悪くはなかった。エンジンのスロットルに関する問題には少し苦戦しているけど、どう対処できるかは今夜分かるはずだ。でもこのことが、僕たちの足を引っ張っているのは間違いない。スピードが出ていて、流れに乗れているようなときはそれほど大きな影響はなく、一歩一歩改善しているよ」
「タイヤの選択肢はたくさんあるので、デイ4の午前中の状況には適応できると思う。ある意味で、また明日はイチからラリーが始まるんだ。ポイントを獲得したいが、他のドライバーがやっていることも見ていく必要があるから、目を光らせておかなければいけないね。ペースノートは良かったし、チームは今日のステージに関する情報について良い仕事をしてくれていたよ」
●アンドレアス・ミケルセン(#9 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合6番手
「今日は、これまでよりもさらにいっそう良くなったと思う。このマシンは、これまで自分が乗ってきたWRC2のマシンとはあまりにも違うので、対応すべきことがたくさんあるから、あまりプッシュしたくなかった。けれど、今日はドライビングが自然に感じられたし、それはまさに僕が望んでいたことだった」
「とくにトリッキーな場所では、まだ安全策をとっているけれど、コンディションが良い区間では、もう少しマシンの限界を探りながら走ることができたよ。それでも、もっと速く走れるエリアはたくさんあると思うので、(クルマの)ポテンシャルを最大限に引き出すために学ぶべきことはまだ数多くあるね。ポジティブな一日だったし、少しずつリズムを取り戻しつつあるよ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合3番手
「今日はベストな一日ではなかった。午前中の一本目はブラックアイスが多くあり、見極めが難しいステージだった。2本目はハイブリッドパワーを得ることができず、理想的とは言い難い状況になってしまったんだ」
「そして午後は、どういうわけかペースが上がらなかったので、これからその原因を探る必要がある。実際のタイムはそれほど悪くなかったが、これまでのような良いフィーリングを得られなかったんだ。とにかく、デイ4は新しいフォーマットで行われるから、一日限りの争いとしてうまく対処して、ふたたび戦いに加われるように準備したいと思う」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合2番手
「今日は、誰にとってもエキサイティングな一日だったと思う。それはクルマに乗っている自分たちも同じで、本当に楽しむことができたよ。ただひとつ、良くなかったのは朝の最初のステージで、慎重になり過ぎてかなりタイムを失ってしまった。しかしその後はいい一日になり、まずまずのペースで走ることができたと思う」
「優勝争いに復帰しようと全力でプッシュしたし、戦いはまだ続いている。トップのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)との差はわずか3秒なので、明日もエキサイティングな展開になると思う。とくに、朝最初のステージは今大会で3回目の走行となるので、大きなチャレンジになるだろう。とても楽しみだし、完璧な一日になるように頑張りたい」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合7番手
「今日は、クルマのフィーリングが非常に良かったので、昨日よりもプッシュすることができ、なかなか良いタイムを出すことができました。午後は路面に砂利や泥が多く出ていました。そのようなコンディションはあまり得意ではないので、自分が望んでいたようなペースでは走れなかったように思います」
「しかし、そのおかげで明日朝の最初のステージで何をするべきか理解することができました。今日は総合7番手まで順位を挽回できたので、このまま行けばポイントを獲得することができそうですし、いいフィーリングと自信を明日につなげて、さらに多くのポイントを獲得できるようにプッシュしたいと思います」
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