現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【絶対比較】最大のライバルは身内にあり! ヤリスクロスとライズはどこに注目してどう選べばいいのか?

ここから本文です

【絶対比較】最大のライバルは身内にあり! ヤリスクロスとライズはどこに注目してどう選べばいいのか?

掲載 更新 7
【絶対比較】最大のライバルは身内にあり! ヤリスクロスとライズはどこに注目してどう選べばいいのか?

トヨタのヤリスクロス(2020年8月発売)とライズ(2019年11月発売)の好調な販売が止まらない。ヤリスクロスの登場でライズの人気がどうなるか心配されたが、市場を食い合うどころか、ライズの魅力に再び注目が集まっている感さえある。同じコンパクトSUVカテゴリーに属し、価格も近い2台。今回は、1.5L 直3エンジンを搭載するヤリスクロス Z FFと1L 直3ターボエンジンを搭載するライズ Z FFを中心に比較してみよう。

洗練された都会派か、使いこなせる実用派か
2020年8月に発売されたヤリスクロスが好調な販売を続けている。日本自動車販売連合会(自販連)のデータでは、車名で統合されてしまうためヤリスに合算されているが、9月にはヤリスは2万2066台の販売台数を記録、11月も1万9921台と堂々とトップをキープしている。8月はほぼヤリスのみで1万1856台だったので、ヤリスクロスが加わったことで大きく販売台数を伸ばしたことになる。

●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)

2020年11月のランキングを見ると、2位に1万0627台でライズが入っていて、兄弟車のダイハツ ロッキー(1400台)と合わせると、両車で1万2027台も売れている。

どちらもBセグメントの新しいコンパクトSUVで、実は車両価格も近いライバル関係となっている。ヤリスクロス Z(FF)の221万円に対しライズ Z(FF)は206万円、その差はたった15万円といった具合だ。

ただし、ハイブリッドモデルが欲しいとなると、ライズには設定されていないのでヤリスクロスを選ぶことになるが、その場合は価格は30万円以上高くなってしまう。

トヨタ ヤリスクロスの車両価格(税込み) 
X:189万6000円G:202万円 
Z:221万円 
X(4WD):212万7000円
G(4WD):225万1000円 
Z(4WD):244万1000円 
ハイブリッドX:228万4000円 
ハイブリッドG:239万4000円 
ハイブリッドZ:258万4000円 
ハイブリッドX(4WD):251万5000円 
ハイブリッドG(4WD):262万5000円 
ハイブリッドZ(4WD):281万5000円

トヨタ ライズの車両価格(税込み) 
X:167万9000円
X S:174万5000円 
G:189万5000円 
Z:206万円 
X(4WD):191万8800円 
X S(4WD):198万4800円 
G(4WD):213万3700円 
Z(4WD):228万2200円

ボディサイズを比べると、ヤリスクロスの全長が4180mmに対し、ライズは3395mmと4m以内に納まっている。ライズのほうが大きく見える気もするが、それは全高の高さとフロングリルの大きさからそう感じられるのではないだろうか。

実際、全高はヤリスクロスは1590mm、ライズが1620mmと30mmも違う。ヤリスクロスはハッチバックのヤリスから派生したモデルのため1600mmを切るが、ライズの車高は微妙なところだろう。というのは古いタワー式駐車場では、入庫できる車高の高さを1600mmで制限している場合があるからだ。

次にパワーユニットを比較してみたい。ヤリスクロスは、ヤリスから採用した新開発のM15A型を採用。トヨタでは久々のM系のネーミングを冠したシリーズだが、もちろん旧型M系とはまったく関係がなく、3気筒の1.5Lエンジン。ライズはダイハツが開発した車両のためエンジンもダイハツの1KR型のターボ付きの3気筒1Lエンジンとなる。

ここで差がつくのが自動車税だ。ヤリスクロスは1.5L未満なので年額3万0500円なのに対し、ライズは1L未満なので2万5000円と5000円以上の差になる。年額で5000円程度の差なので無視できるという人もいるだろうが、毎年のことなので、仮に10年乗り続けるとすると5万円以上の差になってくる。

では肝心のドライブフィールはどうか。今回は1.5L 直3エンジンを搭載するヤリスクロス Z FFと1L 直3ターボエンジンを搭載するライズ Z FFを比較してみた。

ヤリスクロスに試乗する前にベースとなったヤリスの印象をちょっと紹介したい。パワートレーンまで新開発ということで期待を持ってヤリスに乗ったのだが、残念ながらアイドリング時の振動や雑味感のあるエンジン音など、3気筒の悪い面が気になってしまった。その後は発売されたヤリスクロスは、エンジン生産ラインの習熟度が高まったからなのか、ヤリスよりずっといいフィーリングになっていたが。

その点、ライズの1KRターボは多くのモデルに搭載されているため熟成されていて動力性能ではヤリスクロスをしのぐトルク感で加速してくれる。3気筒の振動も抑え込まれ、ターボらしいスポーティなフィールもある。若干、低回転域でトルクが細いというかレスポンスが鈍い場面もあるが、総じて活発に走ることができる。

トランスミッションはどちらも効率高めるギア駆動付きのCVTを採用しているが、メカニズムは別物。CVTの差よりエンジンそのもの差が大きく、パワートレーンの軍配はライズにあげたい。

一方、ライズの弱点はサスペンションに起因すると思われる低速域の乗り心地の粗さだ。まるで足が突っ張ったような感じで、リバウンド時にはわずかながら車体に伝わる振動を感じることもあり、走りの質感があまり高くないのが残念。マイナーチェンジ後のライズ/ロッキーには試乗していないが、変更内容にサスペンションは含まれていないようだから、従来のままの可能性がある。

総合的に見るとベストバイはヤリスクロス。乗り心地やハンドリングなどがよく、先進安全装備と快適装備が充実しているからだ。これでエンジンが熟成されれば、さらに人気は高まると思う。ライズはリアシートの開放感が高いが、乗り心地が気になるポイントだ。(文:丸山 誠)

トヨタ ヤリスクロス Z FF 主要諸元
●全長×全幅×全高:4180×1765×1590mm
●ホイールベース:2560mm
●車両重量:1140kg
●エンジン:直3DOHC
●排気量:1490cc
●最高出力:120ps/6600rpm
●最大トルク:145Nm/4800-5200rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●サスペンション:ストラット/トーションビーム
●タイヤサイズ:215/50R18
●WLTCモード燃費:18.8km/L
●最小回転半径:5.3m
●乗車定員:5名
●車両価格:221万円

トヨタ ライズ Z FF 主要諸元
●全長×全幅×全高:3995×1695×1620mm
●ホイールベース:2525mm
●車両重量:980kg
●エンジン:直3DOHCターボ
●排気量:996cc
●最高出力:98ps/6000rpm
●最大トルク:140Nm/2400-4000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●サスペンション:ストラット/トーションビーム
●タイヤサイズ:195/65R16
●WLTCモード燃費:18.6km/L
●最小回転半径:5.0m
●乗車定員:5名
●車両価格:206万円

[ アルバム : 【絶対比較】ヤリスクロスとライズ はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ブラジルでF1の放映権争いが勃発。大手テレビ局2社が来季2025年の契約を主張
ブラジルでF1の放映権争いが勃発。大手テレビ局2社が来季2025年の契約を主張
AUTOSPORT web
【衝撃価格】240万円切り!? 人気すぎ[ジムニー]生産追い付かず”5ドア”はいつ来る? 日本導入が厳しいワケ
【衝撃価格】240万円切り!? 人気すぎ[ジムニー]生産追い付かず”5ドア”はいつ来る? 日本導入が厳しいワケ
ベストカーWeb
ロールス・ロイスの「ロールズ」と「ロイス」の才能を結びつけた男…スピリット・オブ・エクスタシーを発案した「クロード・ジョンソン」とは
ロールス・ロイスの「ロールズ」と「ロイス」の才能を結びつけた男…スピリット・オブ・エクスタシーを発案した「クロード・ジョンソン」とは
Auto Messe Web
シューマッハー残留か、マコウィッキ加入もあるか。アルピーヌの2025年ラインアップはまもなく確定へ
シューマッハー残留か、マコウィッキ加入もあるか。アルピーヌの2025年ラインアップはまもなく確定へ
AUTOSPORT web
SPKのeスポーツチームが2024年もトップリーグで激闘! 強力なドライバー陣で頂点目指す
SPKのeスポーツチームが2024年もトップリーグで激闘! 強力なドライバー陣で頂点目指す
くるまのニュース
361psの「RWD」がベスト? 最新 ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 精緻な操舵感へ惹かれる
361psの「RWD」がベスト? 最新 ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 精緻な操舵感へ惹かれる
AUTOCAR JAPAN
高級セダン乗りに吉報! 人気の「ウェッズスポーツSA-27R」に19&20インチが追加で大口径車にベストマッチです
高級セダン乗りに吉報! 人気の「ウェッズスポーツSA-27R」に19&20インチが追加で大口径車にベストマッチです
Auto Messe Web
もうひとりのキーマン。ホンダ好結果の要因。小椋藍への期待/MotoGPの御意見番に聞くタイGP
もうひとりのキーマン。ホンダ好結果の要因。小椋藍への期待/MotoGPの御意見番に聞くタイGP
AUTOSPORT web
アストンマーティン、F1サンパウロGPで“鈴鹿仕様”のフロア再投入へ。最新版は期待されたパフォーマンスを発揮せず
アストンマーティン、F1サンパウロGPで“鈴鹿仕様”のフロア再投入へ。最新版は期待されたパフォーマンスを発揮せず
motorsport.com 日本版
【実際に購入 オーナーのレポート】日産リーフを3台乗り継ぎ13年、ZE1型3度目の車検
【実際に購入 オーナーのレポート】日産リーフを3台乗り継ぎ13年、ZE1型3度目の車検
AUTOCAR JAPAN
初のカブリオレモデルを追加。ポルシェ、新型『911カレラT』の予約受注を開始
初のカブリオレモデルを追加。ポルシェ、新型『911カレラT』の予約受注を開始
AUTOSPORT web
ハースのマグヌッセン、体調不良によりF1サンパウロGPスプリントイベント欠場へ。補欠ベアマンが代役に
ハースのマグヌッセン、体調不良によりF1サンパウロGPスプリントイベント欠場へ。補欠ベアマンが代役に
motorsport.com 日本版
全長4.1m! 斬新デザインの新型「コンパクトハッチバック」初公開! 新鮮な「かぎ爪」風ライト採用か!? 個性的すぎる「プジョー208」登場!
全長4.1m! 斬新デザインの新型「コンパクトハッチバック」初公開! 新鮮な「かぎ爪」風ライト採用か!? 個性的すぎる「プジョー208」登場!
くるまのニュース
アウディ、ラージSUV群の『Q7』と『Q8』をアップデート。高性能版“S”を含めエレガントさを強調
アウディ、ラージSUV群の『Q7』と『Q8』をアップデート。高性能版“S”を含めエレガントさを強調
AUTOSPORT web
フェラーリの元戦略責任者がスポーティングディレクターとしてザウバーに加入。前任者ツェンダーは新役職へ
フェラーリの元戦略責任者がスポーティングディレクターとしてザウバーに加入。前任者ツェンダーは新役職へ
AUTOSPORT web
シャオミ、世界最速4ドア・セダン公開 1548馬力の「SU7ウルトラ」がニュルで記録更新
シャオミ、世界最速4ドア・セダン公開 1548馬力の「SU7ウルトラ」がニュルで記録更新
AUTOCAR JAPAN
ヤマハ『トレーサー9』にも自動マニュアル「Y-AMT」採用、ACCと連動しツアラーとしての魅力アップ
ヤマハ『トレーサー9』にも自動マニュアル「Y-AMT」採用、ACCと連動しツアラーとしての魅力アップ
レスポンス
「ミウラS」のレストア途中車両が30周記念モデル「ディアブロ SE30」とともに展示…「オート・エ・モト・デポカ」のランボルギーニブースを紹介
「ミウラS」のレストア途中車両が30周記念モデル「ディアブロ SE30」とともに展示…「オート・エ・モト・デポカ」のランボルギーニブースを紹介
Auto Messe Web

みんなのコメント

7件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村