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秋の「軽井沢モーターギャザリング」で新感覚のコンクール・デレガンスを初開催!…目指すは映画『イヴォンヌの香り』の世界観

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秋の「軽井沢モーターギャザリング」で新感覚のコンクール・デレガンスを初開催!…目指すは映画『イヴォンヌの香り』の世界観

軽井沢らしい新感覚のコンクール・デレガンス

2024年10月20日、軽井沢の「プリンスショッピングプラザ ガーデンモール 芝生のひろば」を舞台に「軽井沢モーターギャザリング2024 Autumn」が開催されました。軽井沢モーターギャザリングは2022年10月に初めて開催され、以後は毎年春と秋に開催されてきたイベントです。ジュリー(Jury:審査員)として参加した武田公実氏が、このイベントについて紹介します。

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30台もの英国車が軽井沢に集結

軽井沢モーターギャザリングは、国内外のメーカーやインポーターが出品する各種環境対応車両はじめ、新型車両の展示および試乗会なども行われる。また、開催母体である「カルチュア・コンビニエンス・クラブ」傘下のスペシャルショップや、関東・甲信越一円の自動車愛好家が持ち込んだクラシック/ヤングタイマークラシックカーの展示にくわえて、アウトドアやペット、ゴルフなど、モビリティを通じたライフスタイル提案なども積極的に行うことにより、回を重ねるごとに自動車ファンのみならず、軽井沢を訪れる家族連れやなど多くの来場者で賑わっているという。

そして「サステナブルで多様なモビリティライフ!! 過去~現在~そして未来 ヘリテージに触れ、心躍らせる未来へ」なるテーマを掲げた2024年秋は、同イベントでも初の試みとして「コンクール・オブ・エレガンス@軽井沢 2004秋(Concours of Elegance@2024 AUTUMN)」と銘打ったコンクール・デレガンスが併催されることになった。

実質的な第1回となる今回は「英国車」がテーマ。当日の朝、アウトレットモールに隣接する会場に到着すると、古くは1949年式のラゴンダ「2.6Litre ドロップヘッドクーペ」から、もっとも新しいものでは2021年式のアストンマーティン「ヴァンテージ」まで。ほかにもジャガーやロータス、モーガンにロールス・ロイス/ベントレー、そしてランドローバーなど、30台ほどのバラエティに富んだ英国車が、アウトレットモール前の芝生広場に美しく並べられていた。

いっぽう、コンクール・デレガンスでは参加車両と同様に重要な存在となる「ジュリー(Jury:審査員)」には、テレビ東京系の老舗人気番組「開運なんでも鑑定団」の自動車担当「鑑定士」にして、AMW執筆陣の重鎮としてもおなじみ中村孝仁さんを審査委員長に推し立てたうえで(固辞する本人を説き伏せて……)、軽井沢プリンスショッピングプラザ(PSP)総支配人の清水 務さん、軽井沢モーターギャザリングの実質的オーガナイザーである「MOTOTECA(モトテカ)」の星野雅弘さんが参画。さらにその末席に、不肖筆者が加わることになった。

気楽だけど軽井沢らしさを加味したコンクール

初開催を迎えた「コンクール・オブ・エレガンス@軽井沢」の開幕に先立ち、われわれ審査チームは、このコンクールの基本指針を定めることにした。コンクール・デレガンスといえば、アメリカの「ペブルビーチ」やイタリアの「ヴィラ・デステ」、あるいは星野さんや筆者も主催者側として参画した伝説的イベント「東京コンクール・デレガンス」においても、クルマのデザインやオリジナル性、希少性、コンディションなどを厳密に審査することを旨としている。

でも「コンクール・オブ・エレガンス@軽井沢」は1950~1960年代に欧米で行われていたような、ローカルで気楽、でも軽井沢らしさも加味したコンクール。たとえば名匠パトリス・ルコントの監督で1994年に公開されたフランス映画『イヴォンヌの香り(Le Parfum d’Yvonne)』に出てくるような、カジュアルなコンクールを目指そうというものである。

当日は、午前中から来場者の人気投票がオンラインおよび投票用紙でスタートするかたわら、われわれジュリー陣も三々五々会場を散策し、それぞれのエントリー車両のオーナーたちから、愛車に関する情報や思い入れを伺う。さらにランチタイム後には、プリンスショッピングプラザ来場者に向けて、軽井沢モーターギャザリング総合MCの青木知子さんと筆者のコンビでエントリー全車両解説ツアーを行ったのち、審査会議に入った。

ジュリー陣が選んだのは…

そして日が傾き始めた夕刻に、いよいよ表彰式がスタート。まずは来場者投票で選ばれる「ピープルズチョイス」には、この日の最古参であるラゴンダ「2.6Litre」が選出。プリンスショッピングプラザの清水さんとスタッフによる「軽井沢PSP賞」には、「紅葉に似合いそう」という理由からモーガン「プラス8」が選ばれた。

いっぽう、中村審査委員長を筆頭とするジュリー陣が選ぶのは、総合1-2-3位。まずは第3位に相当する「3RDグランプリ」は、2016年モデルのランドローバー初代「ディフェンダー110」のキャンパー仕様車となった。通常、この種のコンクール・デレガンスではあまり評価されることの無かったジャンルで、しかも従来のコンクールでは忌避されがちなモディファイを施された個体ながら、それも含めて新しい英国車の楽しみを提案しているとして評価させていただくことにした。

「2NDグランプリ」には、純粋に車両の希少性とデザインの面白さから、1950年式のオースティン「A90アトランティック トゥアラー」が選出された。そして記念すべき第1回のコンクール・オブ・エレガンス@軽井沢の最上位「グランプリ」に輝いたのは、モスグリーンのジャガー「Mk2 3.8」。「1週間に8回は磨く(?)」というコンディションの素晴らしさはもちろんのこと、エントラントである志村さんの、クルマにピッタリ合わせたファッション。一般ギャラリーにも理解してもらえるよう、手作りのボード類などを置くなど、コンクールに向けた熱意も高く評価されての栄冠だった。

なお「軽井沢モーターギャザリング」および「コンクール・オブ・エレガンス@軽井沢」自体は、来年以降も継続を期しているとのこと。ただし次回以降、筆者がジュリーのメンバーに選ばれるかどうかは未知数ながら、通常のコンクール・デレガンスとはちょっと異なる選定基準をこれから構築してゆくことになるかと思われるので、今後とも注目してゆきたいところである。

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