月々の登録台数をベースに本誌が独自集計を行う最新販売ランキングをベースに、2022年1-12月で売れていたクルマにズームイン。軽自動車、小型&普通登録車を含んだ総合ランキングで上位に位置するモデルモデルをピックアップしました。今回取り上げるのは軽自動車部門に加えて、総合ランキングでも1位を獲得したホンダ・N-BOX。なぜこのクルマが売れているのか? その理由や魅力、強みをお教えしましょう!
●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
【小型&普通登録車/軽自動車 登録台数1位】ホンダ・N-BOX 軽自動車離れした走行性能&機能装備の充実ぶりが人気の理由
2022年1月-12月の登録台数は20万2,197台。小型&普通登録車の2位のダイハツ/トヨタ・トール/ルーミー(同・12万2,144台)、軽自動車の2位のダイハツ・タント(同・11万1,972台)に圧倒的な差をつけて、ナンバー1に輝いている。
2017年8月にデビューした現行型(2代目)は、年度途中からの集計となった2017年こそ部門5位(8万3,311台・8月~12月の2代目モデルの登録台数)に留まったが、2018年は23万5,890台、2019年は24万7,770台、2020年は19万5,688台、2021年は18万8,939台と、2018年以降は常に軽自動車部門の年間1位を獲得している。
なお、2011年の初代モデル登場からの累計販売台数は230万1,195台を記録するなど、誰しもが認める軽自動車のビックネームだ。
―― 新世代Nシリーズは走り自慢が揃っているが、N-BOXはその中でもトップ級の実力を持つ。
現行N-BOXがこれほどの人気を集めているのは、軽自動車離れした走行性能が与えられていることが挙げられる。
N-BOXの全高は1790mm。箱型のスーパーハイト軽ワゴンとしては標準的な高さだが、セダンやハイトワゴンと比べると重心が高くなり、さらに車両重量も重くなる。当然、動力性能や走行安定性は不利になる要素だが、N-BOXの走りはそんなパッケージ面のハンデをあまり感じさせない。
これは初代から2代目(現行型)への進化の過程で、ほぼ全面的に見直しが図られた新設計シャシーを採用したことや、パワートレーンの改良によるところが大きい。
初代のN-BOXも見た目以上に走れるモデルだったが、2代目は乗り心地や落ち着き感が格段に向上しており、コーナーでの腰高感も大きく改善。走行時のロードノイズの減少したことや、がっちりとした頼もしい路面当たりの感触は、1つ上のカテゴリーになる小型乗用車クラスとも十分戦えると感じるほどだ。
軽自動車選びの時にネックになりがちなパワートレーンも、NA&ターボともに低速域での力強さや扱いやすさが高まった上に、CVTの変速制御もより巧みに進化している。高回転域まで回すような高速走行時では小型乗用車クラスとの差を感じてしまうが、このカテゴリーのライバルたちよりも秀でている部分も多い。さらにACCやLKASといった運転支援機能が全グレードにいち早く標準装備化されたことも、N-BOXが人気を集める理由でもある。
―― エクステリアのデザインは、大ヒット車でもある初代からのキープコンセプト路線を踏襲。
―― 内装まわりの質感も軽自動車としては良好。後席まわりの広さも十分に確保されている。コンパクトもしくはミドルクラスのユーザーからの乗り換えが多いことも特徴。 [写真タップで拡大]
ホンダ
N-BOX
価格:144万8700~225万2800円
最新購入情報
納期の目安:6か月~
車両本体目標値引き額:16万円
スーパーハイト軽ワゴンの売りである、キャビンや荷室まわりの使い勝手といったユーティリティ性能は、依然としてトップクラス。便利に使える実用車というキャラはいささかもブレていない。
デビュー当時懸念されていた、ターボ車の上級グレードともなるとコミコミ価格が200万円をオーバーしてしまうことも、基本性能の大幅底上げとホンダセンシング等の機能装備の充実ぶりを考えれば納得できるレベルだろう。最近は軽自動車に限らず、全体的に価格の上昇傾向が強まっていることもあって、相対的に割高感が薄らいできていることもN-BOXにとっては追い風だろう。
2022年1月~12月の軽・乗用車登録台数ランキング トップ10はこちら
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