運営元:旧車王
著者 :きもだこよし
イベントサイドストーリー会場の横道を行く「第2回Car Meeting」
去る7月の月末最終日の31日、「道の駅かぞわたらせ」で国産旧車や欧州のヒストリックカーが集合する「昭和平成なつかしオールドカー」というイベントが行われた。
このイベントの主催は「日本旧軽車会」という埼玉県に拠点を置くクラブだ。
同イベントは道の駅かぞわたらせとのコラボレーションによって実現した企画だという。
広くクルマの魅力を知ってもらい、オーナーや会場に足を運んでいただいた利用客に楽しんでもらうためのイベントとして開催された。
■会場にはおじさん世代には懐かしい国産旧車が!イベント会場には、人目を引くカスタムを施した車両やスカイライン、パブリカなど。
おじさん世代には懐かしい国産旧車、MGやトライアンフなどの英国車が参加していた。参加車両はおよそ60台。
道の駅での開催ということもあり、十分なスペースを確保しつつ、また来場者が入ることができなくならないよう、うまくまとめられているのが印象的だった。
■使い分けする2台のクルマ会場内に展示されていた1台のクルマ。
トヨタパブリカは、1960年にデビューした水平対向2気筒のエンジンを持つクルマだ。大衆車としてパブリックカーの意味を込めて命名された。
こちらのオーナーは、そんなパブリカをもう54年も所有しているという。しかも、当時は奥様のためのクルマだったというから驚きだ。
その後、奥様が使わなくなったことから、ご自身でメンテナンスをして乗られているとのこと。
さらに、もう1台同じパブリカのコンバーチブルも所有しているそうだ。
まさに、生粋のパブリカ乗りといえるだろう。
参加者の中にはそうした方が少なくないようだ。
そういわれてみれば、参加車両はどれも当時モノのナンバーが多く感じられた。
ある程度年齢がいって時間に余裕ができたことで、ずっと寝かせていたクルマを復活させたり、お子さんに代替わりをした方がハンドルを握るケースもあるようだ。
つまり、自宅にもともとあった旧車を持ち続けて、今に至る方が多いという裏付けともいえるだろう。
■これぞイベントの横道。2台のパルイベントには参加者だけではなく必ず見学者もいる。
そこには珍しいクルマや興味をそそられる車両があるはずだ。
イベントの横道を歩くと、早速、3代目ローレルや初代のセルボといった車両を見掛けた。本部テント前に鎮座していた2台のスクーター「ホンダパルシリーズ」ロードパルの派生モデルで女性向けのパルフレイと男性向けパルホリデイ。
展示車両ではあるが、これこそが横道ともいえる車両だろう。
パルフレイは若いオーナーがスタイルを気に入って購入したという。
とはいえこのほかに2台所有し元々は部品取りとしてッ購入したものだったそう。
女性向けとして特徴があるのがシートの大きさ。
特に幅があるのが、他のロードパルとの違い。
そのほかにもキックスタートではなく、キックペダルを数回踏んでスタートするゼンマイ仕掛けなのが特徴とか。
セルスタートがないこの時代、女性向けの配慮が感じられた。
もう1台のパルホリデイは、かつてオーナーの母親が乗っていた当時あこがれの1台だったそうだ。
あるとき、バイク屋でこのデッドストックを見つけそれ以来そのバイク屋へ日参、当初は売らないと言っていた店主も、ある頃を境にそれならばと売ってくれたのだそうだ。
さすがは未売品車両だけのことはあり、その走行距離はなんと300km!!
手に入れてから交換した部品等はないということだが、唯一、泥よけのゴムだけは後から購入したという。
それでも当時の純正オプションというのはよく手に入ったと思う。
■旧車イベントと道の駅の良い関係に「日本旧軽車会」といったクレジットが明記がされているくらいなのだから、軽自動車の旧車が中心のクラブなのかと思いきや、そうではなかった。もちろん、良い意味で!
実際にはその意味も含んではいるが、基本的には「クルマが好きなオーナーの方が誰でも気軽に入ってもらえれば」というメッセージが込められているそうだ。確かに、会長である吉崎氏も参加車両は軽自動車のホンダライフであるし、参加されたご友人もまた懐かしい軽自動車たちでもあった。
会の名前の由来はうかがい知れるが、現在の登録会員数が1000人に達していることや、軽自動車の枠にとらわれず、気軽にという意味に相応しいものになっているといえるだろう。「道の駅かぞわたらせ」との企画で取り決めたのは「年2回の開催を行う」というものだとか。毎回異なる企画を考えなくてはと思い、次回は英車やイタ車といった欧州車を中心に来年の3~4月の開催を考えているという。
今後、この道の駅の定期イベントとしてぜひ根付いていってほしいと思う。
■道の駅かぞわたらせHP
https://www.kazo-watarase-michinoeki.com/
[ライター・撮影/きもだ こよし]
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